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第7回記者会見要旨:平成27年 会議結果

甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨

  • 日時:平成27年5月26日(火曜日)18時48分~19時08分
  • 場所:中央合同庁舎第8号館1階S101・103会見室

1.発言要旨

まず、本日の議論の概要を、私の取りまとめた点を中心に、御紹介します。
文教・科学技術分野については、「少子化などの影響を考慮した学校規模の適正化」、「応用研究分野における民間資金の導入拡大」といった点で意見の一致がみられたと思います。
社会保障分野については、1.保険者におけるインセンティブ改革の前倒し、重症化予防の全国展開、2.後発医薬品目標の前倒しと新目標の設定により普及を加速すること、医薬品流通の商慣行等の改善、3.患者視点での調剤の見直し、といった点で一致をみました。
残された課題として、給付・負担の地域間格差の是正、見える化の具体策、診療報酬全体の在り方、健康産業での医療関係者の活躍策等について、更に議論を深めていきます。
ビザ緩和で外国人観光客が大幅に増加をしたように、規制改革を通じて経済再生が加速する可能性は大きいと考えます。私としても、産業化、インセンティブ改革等に、関係大臣と協力して進めていきたいと考えております。
次に、本日の具体的な議論について御紹介します。
本日の議題の一つ目は、経済再生と両立をする財政健全化計画の策定に向けた論点のうち、文教・科学技術分野について、下村文部科学大臣、山口大臣に御参加をいただき、議論を行いました。
高橋議員、下村大臣、山口大臣から、資料1、2、3の説明等があり、その後、意見交換を行いました。 主な御意見を御紹介申し上げます。
麻生大臣から、「教育分野について、歳出の効率化と予算の質の向上の両立を図るべきである。」
民間議員から、「国全体のイノベーション創出を図る上で、大学改革が重要なカギである。国立大学への予算削減で大学改革が止まってしまうことが懸念されるため、将来の投資と割り切って予算上の配慮が必要である。」
引き続いて民間議員から、「教員加配については、少人数指導の効果など、米国のようにエビデンスベースで実証科学的なPDCAを徹底すべき。」
下村大臣から、「幼児教育無償化や大学生への公的費用は、長期的に歳出削減につながる。」
この他、日本の大学の水準の話や、幼児期・小学校の英語教育に関する議論がありました。
続いて、2番目の議事として、塩崎厚生労働大臣に御参加いただき、社会保障分野について、榊原議員、塩崎大臣から資料4、5の説明等があり、その後、意見交換を行いました。
高市大臣から、「ICT活用による健康づくりモデルの確立等に取り組むことを通じて、国民の健康寿命を延ばすとともに、医療・介護費抑制に貢献していきたい。」
麻生大臣から、「社会保障関係費は、削減額ありきでないことを前提に、これまでの取組を継続すれば、消費税収の活用で物価上昇以上の伸びになる。後発医薬品については、この夏の計画で方針を明記することで設備投資をしやすくなる。」
民間議員から、「かかりつけ医普及のための窓口負担、後発医薬品の選択を促す観点からの後発品基準の償還制度、医薬品の流通改善について取り組んでほしい。医療関連の産業化を進めるために、医療法人が営利目的事業に参入できる手当てを考えてほしい。医療関係者の産業での活躍にも取り組んでほしい。」
民間議員から、「厚生労働大臣から、地域医療構想などの前倒しを検討する旨の御発言があったが、どこまで前倒しできるか、時間軸の明確化の検討をお願いしたい。地域間の医療費の差を半分程度に縮減することや、薬局を再編して薬局数を半減させるなどの目標も検討課題である。ターミナルケアについてもタブー視せずに議論をすべきである。」
同じく民間議員から、「民間議員ペーパーで提案をさせていただいた改革提案全てについて踏み込んだ対応を骨太方針に盛り込むよう厚生労働大臣には検討をお願いしたい。ジェネリック利用率目標は、2017年度に80%くらいまで踏み込んでいただきたい。」
同じく民間議員から、「医療・介護の様々な場面でのマイナンバーの活用についても、ぜひ検討をいただきたい。」
次に、3番目の議事といたしまして、塩崎厚生労働大臣に引き続き御参加をいただき、経済再生の実現について伊藤議員、榊原議員から資料6の説明等があり、その後、意見交換を行いました。
高市総務大臣から、「これまでの取組により、既に圧縮水素スタンドをガソリンスタンドに併設することは可能となっている。研究開発など、電波を使った各種の実験や試験を行う場合には、そのための無線局を開設することが可能である。また、手続の簡略化も行っており、申請から免許までの期間を1~2週間に短縮されている。」
民間議員から、「人手不足問題に対応するため、社会保障のいわゆる130万円の壁の問題に対する見直しが不可欠である。外国人受入れに係る技能実習制度の活用に当たっては、5年間の期間を問題なく過ごした者について、期間延長を行うなどの検討を行うべきではないか。」
塩崎厚生労働大臣から議題2に関して「時間軸を考えて実現をしていく。5万7千の薬局についても全てを残すわけではない。マイナンバーを使えば、医療情報を一元化できる。ジェネリックの目標も前倒しできるかは製薬会社の投資次第である。」これは、生産能力が現状では追いつかないという意味ですね。 麻生財務大臣から、「企業からみると130万円の壁で労働時間の調整をすることが多いと聞いている。」
ここで総理から発言がありました。ポイントを御紹介申し上げます。
「文教・科学技術は日本再生の重要な柱。少子化などの影響を考慮した予算の効率化と質の向上を両立するよう、本日の議論を踏まえて、下村文部科学大臣、山口内閣府特命担当大臣に知恵を絞っていただきたい。若手の活躍を促す人材の流動化とマッチングファンドなどの民間資金の導入促進をお願いしたい。 塩崎厚生労働大臣には、本日の議論を踏まえて、2018年度までの集中改革期間中に医療費の地域ごとの現状、受診行動、生活習慣と健康の関係など、健康社会の構築に重要な情報について、徹底した「見える化」を集中的に進めていただきたい。
また、医療・介護費の伸びの適正化の実現に資するよう、後発医薬品の普及をより一層加速するとともに、予防・健康づくりなどのインセンティブ改革や健康を支援する企業の活躍を強力に促進をしていただきたい。
民間議員から提案のあった「公的分野の産業化」などの3項目については、経済再生と財政健全化を両立するカギである。甘利大臣には、その優良事例の全国展開など、これを進める施策、市場創出効果について関係大臣と調整して提示し、この3項目をしっかりと推進をしていただきたい。」
以上です。

2.質疑応答

<下村大臣からの発言について>

(問)教育分野についてですけれども、下村大臣から幼児教育無償化や大学生の公的費用についてのお話があったということですけれども、教員定数については、何か発言はあったのでしょうか。

(答)生徒数が減ることに連動して、比例的に一律削減ではなく、そこは部分的に重点化をすることも考えるべきではないかという発言がありました。


<社会保障に関する民間議員の要望>

(問)厚労省側の社会保障に関する提示に対して、民間議員からはもっと踏み込んだ改革を、という意見が出たということでしたが、やっぱり、民間議員の方は、より改革を求めているという感じだったのでしょうか。

(答)厚労大臣も、出されている資料よりも踏み込んだ意欲を示されましたが、民間議員からは、提出資料の提言全てについて、しっかり取り組んでほしいという要望でありました。


<厚生労働省、文部科学省からの提案に対する甘利大臣の評価>

(問)今日、厚労省と文科省の方から提案がありましたけれども、それに対する甘利大臣の受け止めといいますか、評価を聞かせてください。

(答)総論として、こうやっていきますという提案は多かったと思いますが、具体的な各論に落とし込む説明が弱かったというふうに思っております。総論での方向性は、民間議員と同じ方向を向いておられると思いますが、これを具体化していく落とし込み作業について、より汗をかいてもらいたいと思います。


<社会保障費の削減目標について>

(問)改めて、社会保障費の削減に目標値を設定しないことについて、理由を伺いたいのですが、もし一律カットした場合に、経済的な影響だけではなく、国民感情や、利害関係者との摩擦とかも含めて、どのような弊害があるとお考えか、お聞かせください。

(答)社会保障に限らず、一律カット方式で行うと、単価を無理やり押し下げるとか、あるいは人件費を下げるというコストの下げ方になります。前にも説明しましたけれども、上から全体を押し下げるということですから、これは、いつまで我慢が続くかということになってしまって、その反動で、また追加策ということになりますと、元の木阿弥になってしまいます。
縦の系列で押し下げるのではなくて、横で縮めるということは、個々の単価とか人件費、一人当たり人件費を押し下げることではなく、例えば、3人かかるところを2人でできるようにするといった削減をすべきだと。そうすると、これは我慢の削減ではなく、創意工夫の削減であり、これはすなわち生産性、効率化につながっていくという論理であります。

(問)我慢の削減では長続きしないというお考えでしょうか。

(答)いつまで我慢するのかという話になりますから。未来永劫それをやっていくわけですからね。我慢であればいつかはパンクします。そうではなく、きちんと無駄をなくしていく、効率を上げていく、そこから産業を生んでいくという、その創意工夫のクリエイティブな削減方法であれば、誰も無駄を残しましょうという発言はしないはずであります。
ですから、「見える化」ということがキーワードです。見える化させて、どこに無駄があるか、どこに非効率があるか、どこに産業化の余地があるか、それをはっきりさせると。そこから工夫が出てくるということであります。


<「優良事例の横展開」について>

(問)経済成長のペーパーに出ていました「優良事例の横展開」についてお聞きしたいのですが、このタイムスケジュールについて、財政健全化は2020年度までなので、割と短い期間ですけれど、どのように進めていこうとされているのか。
それと、もう一つ関連ですけれども、横展開と一言で言っても、割と難しいのではないかと思います。その辺、どういうふうに工夫したらいいと思っていらっしゃるのか、お願いします。

(答)例えば社会保障費について、もちろん自治体によってバックグラウンドが違うという要素はあると思います。しかし、同じような規模の同じような状況の自治体で、医療費を初めとする社会保障費に差が出ているわけです。そこで、最も効率的に行っている手法を移転すれば、少なくともその差は解消されるはずであります。ですから、なぜそれが効率的に行われているのかの要素を分析して、それを同じような方法でできませんかということを展開していくということです。これは無理のないことだと思います。その格差を縮小させていくなど、全く同じにしようと言っているわけではないですけれども、差がありすぎるところにその手法を導入していけば、そこまではできるのではないかという話であります。


<社会保障費についての今後の議論の進め方>

(問)今後の議論の進め方ですけれども、今日、塩崎大臣が1回目の答えを出してきて、それに対して民間議員がもうちょっと踏み込んでほしいということですけれども、焦点となるのは医療費、社会保障費だと思うのですが、今後もう一回、塩崎大臣から何かしらの提案を出してもらうのか、それとも、あとは甘利大臣の責任の下に案の作成に向かっていくのか、どういうプロセスを踏むのでしょうか。

(答)今日、具体的な厚労省の方針が出ましたけれども、具体的に各論に踏み込んでいる部分は少ないと思いますし、民間議員側から宿題が出ました。それを持って帰っていただいているわけです。何らかの形で回答いただく、それは大臣間で事務方を交えて詰めていくか、あるいはさらに2ラウンド目を設定するか、それは今後の回答次第で詰めていきたいと思います。


(以上)

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