第20回記者会見要旨:平成26年 会議結果

甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨

  • 日時:平成26年12月22日(月曜日)19時06分~19時25分
  • 場所:中央合同庁舎第8号館1階S101・103会見室

1.発言要旨

第20回経済財政諮問会議について、概要をご報告いたします。
本日の議題の1つ目は、「新内閣における今後の検討課題について」であります。榊原議員から、資料1について説明があり、その後、意見交換を行いました。議員の方々からいただいた主なご意見をご紹介いたします。
まず民間議員から、「法人税改革については、経済の好循環を後押しする効果を出すため、「ネット減税」であるべきである。財政健全化については、PB目標以外にストック面の目標、例えば純債務なども考慮に入れた議論を行っていく必要があると考える。」
同じく民間議員から、「政労使会議で2年続けて賃上げが行われる方向性になったことはよかったが、さらにデフレの間に壊れてしまった賃上げの仕組み作りが進む環境整備が必要である。成長の加速については、「夜明け前」的な動きが民間部門の色々なところにみられる。政府による上手い誘導が大切だ。財政健全化については、来年夏までの計画作りが非常に重要であり、民間議員としても年明け早々からしっかり議論していきたい。」
同じく民間議員から、「成長の加速には消費の拡大が重要。そういう意味でも、若い世代に対する子育て支援の重点化が必要と考える。外国人観光客の増加も効果がある。消費振興券なども検討課題である。財政健全化については、社会保障の在り方や税体系全般について、抜本的な見直しの議論を行っていきたい。」
続いて麻生財務大臣から、「2020年度PB黒字化に向けた「経済再生・財政健全化計画」の策定に当たっては、市場の信認と国際的な評価を維持するためにも、信頼に足る具体的かつ現実的なプランを示すことが必要である。歳出面においては、社会保障については持続可能な制度を構築するということが重要。また、民間議員ご指摘の社会保障、地方財政だけではなく、その他の歳出も含めて人口減少社会を見据えた徹底した効率化が必要である。歳入面では、部分的な手直しだけではなく、社会構造の変化に適合するよう、税制全般に対する見直しを行っていくことが重要である。また、財政健全化の評価に当たり、ストック面の指標も重視すべしとの民間議員提案に同意をする。」
ここで安倍総理から、「2020年PB黒字化という財政健全化目標に、安倍政権はコミットしているが、この目標はGDPの伸びとの関係が考慮されないので、この指標を勘案するだけでよいのか。本日の民間議員の提案にあったように、ストック面の指標、累積債務残高の対GDP比や、投入された資源がしっかりストックに結実しているかなど、財政状況を複合的に見ていく必要があるものと考える。」
麻生財務大臣から、「法人実効税率の引下げに当たっては、2015年度のPB赤字対GDP比半減目標との両立が重要である。」
次に、2つ目の議事として、石破地方創生担当大臣にご参加をいただき、地方財政・地域活性化の在り方について議論しました。高橋議員から資料2、3について説明、問題提起があり、その後、意見交換を行いました。議員の方々からいただいた主なご意見を紹介いたします。
高市総務大臣から、「地方財政については、「歳入改革」、「歳出改革」、「チャレンジする地方の支援」の3つの対応を実行していく。「地方創生と両立する地方財政健全化」を実現するために、地方交付税を含む一般財源の充実が必要である。地方税については、法人事業税の外形標準課税の拡充等に取り組む。地方税収の見積もりを的確に行うよう更に努力をするが、国税の見積もり等も的確になされる必要がある。地方歳出については、メリハリを利かせた歳出の重点化・効率化を、国の取組と基調を合わせて実施する。「危機対応モードから平時モードへの切り替え」は、景気回復の実感を全国津々浦々にまで届けることを踏まえながら対応したい。地方財政計画については、国の予算に伴う一般行政経費の補助分が大きく増加しており、この改革が重要である。そのほか、地方の財政マネジメント強化等に取り組む。地域活性化については、自治体を核としたローカル・アベノミクスを強力に推進するため、税収増に直結する地域の経済構造改革に着手。ICTの一層の活用が重要であり、今後、地域の成功モデルを全国に横展開していくため、必要な支援策を推進する。」
石破大臣から、「総合戦略の策定に当たっては、数値目標とPDCAサイクルを取り入れ、施策の効果をチェックできるようにすべきである。地方で生まれ育った子弟は、都会に出ていくと、それまでの養育・教育にかかった費用に比べて、地方に戻ってくるものは少ない。こうした思いを理論にするには工夫が必要で、現在検討しているところ。現行の地方交付税制度では十分ではない。」
民間議員から、「地方財政健全化の柱の一つは、徹底した合理化。ITの活用と企業の視点で業務改革を進める必要がある。地方行政について、企業のBPR、ビジネス・プロセス・リエンジニアリング、このBPR専門家に診断させてはどうか。合理化が進んだモデル自治体をつくって横展開することが望ましく、経済界としても全面的に協力をしたい。」
同じく、民間議員から、「まち・ひと・しごと創生において、情報は大事で、それを担える人材が地方で活躍できるよう、立ち上げを支援すべきである。PPPも効果的だが、導入に当たってのフィージビリティスタディについても3年を限度として支援してはどうか。」
同じく、民間議員から、「自治体が総合戦略を策定する際、民間の知恵、アイデアを最大限引き出すようにすべきである。」
次に、3つ目の議事といたしまして、平成27年度予算編成の基本方針について議論しました。これまでの歳出各分野に関する諮問会議での御議論を踏まえ、本日はこの原案について議論しました。 まず、内閣府事務方から原案について、麻生議員から財政制度等審議会における「平成27年度予算の編成等に関する建議」の方向について説明がありました。
続いて私から、「休み方改革ワーキンググループ」、「経済の好循環実現に向けた政労使会議」の取りまとめについて報告いたしました。 ここで総理から発言がございました。ポイントをご紹介いたします。
「今般、アベノミクスを更に前進せよ、との声を国民の皆様からいただいた。三本の矢の経済政策を、更に強く大胆に実施していくことで、経済の好循環の継続を力強く回し続け、景気回復の温かい風を全国津々浦々にお届けしていく決意である。本日、民間議員より、今後の重要課題を提示いただいた。我々は政策をしっかりと進め、国民の皆様に実感していただかなければならないという決意のもと、皆様としっかり議論を進めてまいりたい。
また、地方財政・地域活性化の在り方については、本日の議論を踏まえ、石破大臣が中心となって、地方創生に向けた地方自らの取組を積極的に支援するよう取り組んでいただきたい。高市大臣には地方創生と両立する地方財政の実現に向けて、しっかりと取り組んでいただきたい。
平成27年度の国・地方の基礎的財政収支赤字については、対GDP比半減目標を着実に達成するよう最大限努力をしていく。このため、平成27年度予算について、社会保障の「自然増」も含め聖域なく見直し、歳出の徹底的な重点化・効率化に取り組むことが必要である。これまでの経済財政諮問会議での議論を踏まえ、「平成27年度予算編成の基本方針」を取りまとめてほしい。」
なお、加えて総理から民間議員に対して次の発言がありました。
「明後日には新しい内閣が発足する予定である。諮問会議の民間議員は来年も同じメンバーで、経済財政に関する様々な重要政策課題を議論していきたいのでよろしくお願いをしたい。」。
最後に私から、「来年度の「予算編成の基本方針」については、本日の議論を反映した上で、明日以降、与党のご意見も伺った上で次回の諮問会議において取りまとめ、諮問・答申を行うこととしたい。本日の議論を踏まえ、次回、来年の諮問会議の検討課題をお示ししたい。本日の総理からの指示を踏まえ、関係大臣と調整しながら、しっかりと歳出改革へ取り組んでまいりたい。」
以上です。

2.質疑応答

<「経済再生・財政健全化計画」について>

(問)民間議員ペーパーの「デフレ脱却・経済の好循環の継続に向けて」の2ページ目で、財政健全化について、潜在成長率並みの堅めの成長率を前提に、2020年度黒字化に必要である額を試算してほしいというご意見がありました。これを前提としますと、かなり大きなPB赤字になると思いますが、来年夏の具体策のときには、この前提に基づき赤字を埋める姿まで描き切るということでよろしいのかどうかというのが一点。それと、夏の具体策をつくるにあたって、消費税率は10%を前提とするというお考えに変わりがないのかどうかを確認させてください。

(答)成長戦略をつくるということは潜在成長率を引き上げるということであります。今日までたどってきた、いわばデフレ下での成長率を基本として設計をすることではないというふうに思っております。2020年度のPB黒字化について、来年の夏にプランを策定いたします。基本的に、2年半後に10%に引き上げると、その3年後に、2020年度を迎えるわけであります。基本的には、今、想定されている中で、どう絵図が描けていくかということに取り組んでいきたいと思います。


<政府・与党の連携について>

(問)今回の「予算編成の基本方針」は、与党側に示される前に経済財政諮問会議で最初に揉んで、という形になっているのですけど、最近何か、こういうパターンのものの決まり方が結構多いような気もするのですが、ものごとの決まり方に変化が生じているのかどうか、その辺り、大臣はどうお考えになっていらっしゃるか、教えていただけますか。

(答)政府・与党は一体で、二人三脚でやっていきます。ただ、政府として、財政健全化目標は責任を持って策定していくということも約束をさせていただいております。政府のリーダーシップの下に、お約束をしたことを実行していきたいと、もちろんその際には与党の協力、バックアップが必要でありますから、目標に向けて、与党と連携を取りながら、与党の支援をいただきながら、政府のリーダーシップできっちりとした絵図を描いていきたいというふうに思っております。


<予算編成の優先順位について>

(問)予算を編成するにあたって、消費税が引き上げられなかったというか延期になったので、これ、優先順位を付けるというふうになっています。現時点で、これを実施する、これを実施しないというものがお考えの中であれば、お聞かせ願えますでしょうか。

(答)基本的には来年度予算編成の中で、限られた範囲でプライオリティーを決めていくことになろうかと思います。総理が一点だけお話をされているのは、子育て支援については、できるものは優先的にやっていくというお話はされていると思います。


(以上)