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第4回記者会見要旨:平成26年 会議結果

甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨

  • 日時:平成26年4月4日(金曜日)19時18分~19時51分
  • 場所:中央合同庁舎第8号館1階講堂

1.発言要旨

第2回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議、第4回経済財政諮問会議の概要を申し上げます。
一つ目の議題として、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議として、内なるグローバル化について議論を行いました。
まず、諮問会議の佐々木議員から資料1に基づき、中長期的に目指すべきグローバル化の姿やグローバル化に向けた課題について説明がありました。
次に、対日直接投資の促進について、競争力会議の秋山議員から資料2に基づき、政府一体での案件創出活動の強化、対日投資推進政策を統括する司令塔の設置などについて御提言がありました。その後、私から資料3に基づき、「対日直接投資推進会議」の設置など推進体制の強化について説明をいたしました。
続いて、外国人材の活用について、競争力会議の長谷川議員から資料4に基づき、外国人技能実習制度の抜本的見直しや、必要な国内人材確保に対する新たな就労制度の検討、更には中長期の国内労働力確保に向けた外国人受入れ・活用のための新たな仕組みの検討などについて御提案がありました。その後、谷垣法務大臣から資料5に基づき、技能実習制度の見直しについて説明があり、太田国土交通大臣から資料6に基づき、建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置について、それぞれ説明がありました。
その後、対日直接投資の促進、外国人材の活用について、それぞれ意見交換を行いました。議員の方々からいただいた主な御意見を紹介いたします。
まず、対日直接投資関係についてであります。
民間議員から、「日本を世界一ビジネスがしやすい国にするために、法人税率引下げを含め、投資環境の改善を進めるべきである。投資の実例をつくることが重要。司令塔を早期につくって実績を上げていくべきである。」
民間議員から、「今回の対日投資推進会議では、進捗管理だけではなく、実際の案件創出により一層取り組んでいただきたい。また、対内直接投資は国家戦略特区との親和性が高い。構造改革はアピールポイントになる。PPP/PFIや農業について、特区を呼び水にすべきである。」
岸田外務大臣から、「対内直接投資については、大使に対し、ジェトロと連携して積極的に進めるよう指示をする。外国訪問の機会を活用したトップセールスも進めたい。」
茂木経済産業大臣から、「外国企業の中には、関心を有しながらも、規制などに懸念があって投資に踏み切れない例もある。司令塔機能確立を契機に、外国人経営者の声も聞き、規制・制度改革を進めていきたい。ジェトロも海外での誘致体制を充実する。在外公館や自治体と連携して成功事例をつくり、積み重ねていく。」
民間議員から、「対日直接投資が少ないことに鑑みて、今度は本命の法人税に取り組んでいただきたい。」
民間議員から、「海外では投資誘致専任の大臣、大使がいる国もある。また、韓国の例も参考に、大胆な投資インセンティブについて御検討をいただきたい。」
続いて、外国人材の活用関係についてであります。
民間議員から、「これまで、高度人材は受け入れ、単純労働は受け入れないという2分法で議論してきたが、それでは必要な人材を確保できない。技能実習の拡充は前進。だが、権利保護と監理強化が必要。また、技能実習の改善だけでは、まだ必要な労働力は確保できず、家事支援、介護支援などについては、新しい枠組みをつくる必要もあるのではないか。」
民間議員から、「外国人活用は、今日の御説明で大きく前進した。特に業種と受入れ枠の拡大は待ったなしの課題である。中小企業の現場や季節変動型の職場などでは、労働力不足は深刻。きちんとした監理体制の下で就労を認める方向で検討していただきたい。」
民間議員から、「移民と外国人材を分けるポイントは、監理、サポート体制。そこをしっかりやることで外国人材を活用することをより明らかにすべきである。アベノミクスを実現するときに、ボトルネックに人材の問題がある。建設、農業、そして何よりも家事、介護人材がいなければ女性の活躍推進はできない。アベノミクスを促進する観点から重点分野を検討すべきである。」
谷垣法務大臣から、「技能実習制度は今日の意見を踏まえて検討したい。一部の監理団体では不適正な監理があり、国際的にも指摘されている。一方、優良な団体は、期間の延長なども必要と考えている。家事支援等については、他の労働市場や治安への影響などを考える必要がある。低賃金労働として受け入れているとの批判があってはいけない。家事支援の外国人活用は、特区などで試してみることも一案かと思っている。」
田村厚生労働大臣から、「外国人労働者の活用に当たっては、アベノミクスの賃金上昇に向けた動きを阻害しない、日本人が駆逐された職場とならない、労働条件が日本人と異なるものとならないということが必要である。介護分野を技能実習制度の対象とすることは、介護の質の確保の観点も含めて検討をしたい。育児介護支援の外国人活用については、ニーズを踏まえた検討を行うことが必要。育児支援については、幼児の人間形成期を外国人が担うことは問題があるのではないか。」
古屋国家公安委員会委員長、「外国人の活用については、不法就労など治安に与える影響があるため、慎重に検討すべきである。建設労働者については、国内人材の確保で可能な限り対応すべき。それでもなお不足する場合は、治安上の問題が生じないよう所管省庁の厳格な監理の下で受入れを拡大すべきである。」
民間議員から、「日本企業が海外拠点で雇用している労働者について、条件をつけて国内拠点で活用できるようにすることが、労働力不足だけではなく、業務の平準化等にもつながる。実習制度とは別に検討していただきたい。」
新藤総務大臣から、「日本において、特区で家事や介護支援を実験し、証明することが必要であり、取り組んでいきたい。」
岸田外務大臣から、「技能実習制度の受け入れ拡大においては、人権に最大限配慮する必要がある。国際的批判に耐え得る制度の適正化が必要。介護人材については、EPAにより拡大の余地がある。制度改善に向けて関係省庁と連携して検討したい。」
私から、「技能実習制度については、不名誉な評価とならないようにとの総理指示を受けている。適正化をしたい。」
合同会議の最後に、総理から発言がありました。ポイントを御紹介申し上げます。
「安倍政権の成長戦略では、対日直接投資をインフラ輸出と並ぶ重要政策と位置付けることとする。このため、司令塔として「対日直接投資推進会議」を立ち上げる。ジェトロ、在外公館の総力を挙げて、対日投資案件を発掘し、外国企業経営者の意見を吸い上げる。甘利大臣を中心に関係大臣等が連携して、必要な制度改革に取り組むこととしたい。私も外国訪問の機会に、対日投資のトップセールスを行いたい。谷垣法務大臣を中心に、技能実習制度の監理・運用体制を抜本的に強化・改善するとともに、実習期間や対象業種などについて必要な見直しを行っていただきたい。特に、オリンピックに向けた外国人建設技能者の活用については、本日の閣僚会議の決定に基づき、新たな制度の具体化をお願いする。本日の議論を踏まえ、移民政策と誤解されないように配慮しつつ、女性の活躍推進や中長期的な経済成長の観点から、十分な管理体制の下での更なる外国人材の活用の仕組みについても、検討を進めてもらいたい。その際、国家戦略特区の活用も含めて検討してもらいたい。」
以上を踏まえ、私から、「対日直接投資については、総理の指示を受け、その促進に全力を挙げてまいりたい。外国人材については、関係大臣が緊密に連携をとりながら検討を進めていただきたい。」と発言をいたしました。
続いて、経済財政諮問会議を開催し、「財政の健全化」について議論を行いました。
まず、高橋議員から資料8に基づき平成27年度予算と中期的な取組について説明がありました。その後、議員の方々からいただいた主な御意見を紹介いたします。
民間議員から、「4月に消費税率が引き上げられ、ここ数か月は企業の設備投資・雇用の意思決定の上で重要になる。ここで法人税率引下げにより明確なメッセージを打ち出すことが重要。」
民間議員から、「年金財政の検証について、名目成長率より2%ポイント高い水準に名目金利を設定している。これは少し高過ぎるように思うので、差が1%ポイントとかゼロとかについても検討すべきである。法人税について、法人税率引下げは財政健全化と矛盾するのではなく、既に出ているアベノミクスの成果を活用して法人税率を引き下げようというもの。」
民間議員から、「26年度予算でプライマリーバランス改善が進んだが、27年度に向けては、2020年度の黒字化へのハードルを下げていくために、できるだけ前倒しして財政健全化を進めていくことが必要。財政の質の改善では、諮問会議のチェック機能強化は大事だが、会計検査院の活用も検討課題。」
民間議員から、「スウェーデンのように少人数でも相当なことができている例もあるので、参考にすべき。」
麻生副総理から、「法人税率引下げと2020年度プライマリーバランス黒字化は両立しない。主張として矛盾する。欠損金繰り越しの期間短縮や外形標準の導入なども含めて、検討しなければならない。7割の法人企業が納税していないところに手をつけるべき。」
民間議員から、「7割といっても、法人成りしているだけの法人も含まれる。アベノミクスにより企業収益が上がり、賃金が上がり、税収も増えている。そうした成果を三方一両得で還元していくような方向での議論が必要。」
新藤総務大臣から、「地方団体の決算については、既に徹底した開示を行っている。また、地方交付税についても、算定作業は既に電子化されており、内訳も開示しているが、更なる工夫も可能。公共事業の執行状況については、都道府県、指定都市、中核市、県庁所在都市は毎月、その他の市区町村についても四半期ごとに予算額、契約額、執行済額などを把握しており、公表は可能である。現在、電子化を前提とした公会計基準を整備中であり、今後も地方財政の情報開示について、地方団体の事務量にも配慮しながら積極的に取り組んでいく。」
最後に、総理から発言がありましたので、御紹介します。
「2013年度の税収は夏には明らかになり、アベノミクスの果実が確定をする。果たしてどれくらい税収が上がり、欠損企業数がどれくらい減少したか。そうすると、これを来年、再来年にどう配分していくか、それによる法人税減税が経済成長や株価にどう影響するか、分析が必要である。その上でしっかり地に足のついた議論をしていただきたい。消費税率引上げで国民に負担をお願いしている中、デフレ脱却・経済再生と財政健全化に向けた取組を着実に推進し、まずは、来年度においてプライマリーバランス赤字半減目標を確実に達成することが重要である。27年度予算において、歳出効率化を徹底して進めることができるよう、今後、経済財政諮問会議でしっかり議論を進めてもらいたい。民間議員から提案のあった、国・地方の財政状況に関する透明性の向上、チェック機能強化は極めて重要な課題である。諮問会議において具体的方策について検討してほしい。また、関係大臣においても、財政に関する一層の透明性向上を進めてほしい。」
以上を踏まえ、私から、「諮問会議では、今後、27年度予算について、主な歳出分野ごとに議論を進めてまいりたい。また、総理から指示のあった、財政に関する透明性向上、チェック機能強化等については、関係大臣の御協力をいただきながら検討を進めてまいりたい。諮問会議の事務局をもう少し強化して、どう取り組んでいけるかについても考えていきたい。」と発言をいたしました。
以上です。

2.質疑応答

(問)外国人材の受入れ拡大については、6月の成長戦略に業種や仕組みについて具体策を盛り込んでいくというイメージでしょうか。
その一方で、治安や労働条件の悪化などについて心配の声が上がると思うのですけれども、そのあたりについて大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
(答)高度人材についてはポイント制の使い勝手を良くして、より活用されるようにしていくということであります。
それから、いわゆる技能実習制度については、そのニーズを把握するとともに、今まで指摘されてきた問題、例えばこの技能実習制度を使っている企業の8割に何らかの不正があったという指摘がありました。ピンはねやパスポートを取り上げて行動の自由を制限するなど、いろいろな指摘、問題点がありました。これらを徹底的に改善していきます。
そこで、どういう送り出し、受け入れ体制を再構築していくか。不適格団体は厳しく糾弾して、受け入れ窓口として適格でないという理由で対象から外すとか、制度を的確に運用できる。日本に技能実習に来られた方が良い思いで技術を持って母国に帰って、その技術を普及できるように抜本的に変えていくということであります。
(問)対日直接投資の推進会議の件でお伺いします。資料に甘利大臣が「主宰」と書いてあるのですが、議長は甘利大臣になるのでしょうか。また、第1回をいつごろ開催するのか、その後のスケジュールや何か取りまとめる目処などがあれば教えてください。
(答)私が議長役を務めます。そして、規制改革担当大臣、外務大臣、経済産業大臣を閣僚メンバーとし、それから、今、有識者懇談会で進めておりますが、そのメンバーにも入っていただきたいと思っております。立ち上げは、4月中にも行いたいと思います。
(問)呼び方は議長で良いのでしょうか。
(答)「主宰」です。
(問)外国人の受入れで、家事労働に関連して、これは従来の単純労働は受け入れないという方針と整合性が合わない話かと思います。民間議員の発言でも、二分論はやめるべきだという御趣旨のものがあったという御説明がありましたが、政権としても単純労働を受け入れていくというのが今後の方針になるのでしょうか。
(答)党内や政府内でも様々な議論がございます。全ての労働分野ごとに、ニーズを把握して、管理体制をきちんと整備して受入れるべきです。党内には、技能実習制度については、政府が更に関与して問題が生じないようにすべきだという意見と、制度の信頼性を高くして間口を広げてアプローチをすべきだという2つの意見がありました。その中で、家事支援をどう位置づけていくか。女性の活躍推進の視点で、M字カーブを解消していくためにも、家事支援にきちんと取り組むべきであるという提言がなされております。どういうスキームで対応していくか、今後検討していきたいと思っています。とりあえず直近の課題として、建設技能労働者について、2020年を見据えて、これは3年の枠をプラス2年、あるいは一旦帰国をして1年の間が開けば更に最長3年と、3プラス3という方向性が出されております。
(問)甘利大臣のお考えとして、家事労働は単純労働に当たるのかどうかというのはどうでしょうか。
(答)まず、誤解なきように申し上げますと、いわゆる移民については検討しておりません。そして、単純労働も、単に低賃金で働く要員という受入れ方はしません。日本人が働くのと同じ条件で処遇し、外国人だからということで処遇の差別はできない。これは厚生労働大臣からも厳しくそういう話がありましたし、もちろん政府として、日本人より低賃金で働かせるために受け入れるということは絶対いたしません。日本人と同じ条件で働いてもらう。そういう中において、この技能実習制度の範囲がどこまで拡大解釈ができるのか、制度の枠内で捉えることができるのか、あるいはまた別のスキームをつくっていくのか。これが今、いただいている課題だと思っております。
(問)田村厚生労働大臣の発言の中で、介護を技能実習制度の対象とすることについて、質の確保も含めて検討したいというお話の紹介がありました。この発言のニュアンスとしては、慎重な考えを述べられたものなのか、それとも前向きに検討するけれども、質の確保も考えないといけないというニュアンスなのか、どちらだったのでしょうか。
(答)慎重であるけれども、どういう可能性があるかを検討したいということだと私にはとれました。日本人より賃金が低くなるのではないかなど、いろいろな誤解が生じないように、それから、従来の日本人の雇用について、あらぬ心配をかけないように、様々な観点から、問題提起がありました。どういう間口が広がるのかですね。基本的には懸念を述べられましたけれども、どういう対応が可能かを検討する、ということでした。
(問)介護の関係で、今日の民間議員の提言の中で、技能実習制度に介護分野を追加すべきだというような提案がありますが、この提案から見ていると、介護人材が今も不足して、これから更に不足していくということについてあまり触れられておられない。一方で、政府内の議論では、例えば厚生労働省の懇談会では、就労目的の在留が認められる職種に介護福祉士などの合格者を追加してはどうかという議論もありますし、EPAも既存のものとしてある。それと今日の民間議員の中には、新しい枠組みも必要なのではないかという意見もあったということですけれども、今後、政府としてどういったやり方を軸に検討していくことになるのか、甘利大臣のイメージをお伺いできますか。
(答)民間議員からは、留学している人間が日本の大学を卒業し、日本の介護や看護の資格を取得したにも関わらず、就労できない、その障害となるのはおかしいじゃないかという指摘がありまして、それについては前向きな検討をしていきたいという話でありました。
厚生労働大臣からは、介護についても、基本的にはきちんと人が集まるよう待遇の改善をするというのが抜本的な課題ではないかと。つまり、日本人だとそんな給料ではやってくれないから、外国人がとってかわるということではなくて、日本人と外国人と同列の待遇をするということが基本である以上、日本人ではそんな安くてできないから外国人にかわってもらうという発想はあまりよくないという趣旨の発言でした。
私もその考え方には基本的には賛成です。日本人ではそんな待遇ではやっていけないから、外国人を使うというのは、後々問題を起こすのではないかなというふうに思っていますから、基本的には介護や看護や保育の分野で、給与体系が原因で人が集まらないということがあるならば、外国人でそこをカバーするということ以前に、きちんとした待遇改善をすべきだというふうに思っております。職員の人数が足りない、人口減少の中でニーズが増えていって足りないというところについて、外国人も一緒に働いてもらっているという点については、これは結構なことだとは思いますが。
(問)本日の会議の中で、日銀の異次元の金融緩和、1年の節目に関して何かメンバーの方から言及がありましたでしょうか。また、改めてこの金融緩和、1年ということについて大臣はどのように評価されていますでしょうか。
(答)テーマにもなっていないし、発言もありません。私の感想としては、日銀は極めてよくやってきたし、その効果は上がっていると思います。中央銀行というのは、実際に何をやるかということと、やろうとしていることが、より多くのインパクトを市場に与えるということが必要です。つまり、中身と見せ方だと思います。中身がよくても見せ方が悪いと、それなりの効果は発揮しません。そういう点では、中身と見せ方は、現日銀総裁は非常にお上手だと思います。

(以上)

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