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第2章 日本企業の競争力

第1章で見たように、経済政策面では、大胆な金融政策が果断に実行されており、機動的な財政運営についても、緊急経済対策1の執行が進み実際に事業が進捗しつつある。民間投資を喚起する成長戦略も動き始めた。こうした中で、株価の上昇やマインドの改善が見られ、民間需要にもその影響が及びつつある。現在生じているマクロ経済環境の好転は、企業の決断を促し、成長戦略を大きく前進させる。また、成長戦略を推進することで企業の行動が変わり、マクロ経済の改善に結びつく。こうした好循環を確立し、持続的な成長につなげるためには、成長戦略を速やかに実行に移していかなければならない。

成長戦略の効果が現れ、我が国経済が持続的な成長経路に乗り、その成長力を高めていくためには、主役である民間企業がその活力を発揮し「競争力」を高めていく必要がある。企業の「競争力」とは、曖昧な概念であるが、ここでは、国際的な競争にさらされる中で、企業が高い所得を生む能力2であると定義して話を進めよう。そうした定義の下では、競争力のある企業は生産性、収益性とも高いはずである。

本章では、我が国企業の競争力について分析を行い、競争力を向上させるための課題を検討する。まず、第1節では、我が国企業の競争力を測る指標として企業の収益性に着目し、製造業の低収益性の背景を探る。第2節では、企業の海外投資収益に着目し、製造業の海外進出の動向とそれに伴う国内雇用の調整について分析する。最後に、第3節では、非製造業に目を転じ、その競争力を高めるための課題について検討する。


(1)「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成25年1月11日 閣議決定)
(2)OECD(1998)参照。
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