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はじめに

日本経済は、一つの困難への対応に目途がつきそうになるとまた新たな困難に直面し、目まぐるしい対応に迫られてきた。この1年程度を振り返っても、景気の足踏みからの脱却が見え始めた矢先に東日本大震災が発生し、震災を起因とするサプライチェーンの寸断の立ち直りが進んだ時に、アメリカ経済の減速や欧州政府債務危機といったショックに遭遇した。これらのショックに対する日本経済の適応力には目覚ましいものがあった。しかし、対応が緊急のものであっただけに、その先にあるものを見通すことは必ずしも容易ではなかった。

大震災から1年が経過したいま、これまでの経過を総括し、今後の方向性を展望する時期にきている。こうした問題意識をもとに、本報告では、大震災からの復興と日本経済の在り方という観点から、経済と財政の現状と課題を分析する。

第1章では、東日本大震災や欧州政府債務危機など内外のショックに翻弄された日本経済の動向を、「本格的な景気回復へ移行できるか」、「デフレ状況はどの程度緩和してきたか」、「今後の持続的な成長の鍵は何か」という観点から分析する。

第2章では、東日本大震災後の復旧・復興の現状と将来への展望について、「被災地における生産や全国的なサプライチェーンの立て直しの現状はどうなっているか」、「被災地における雇用や消費など生活の動向はどうか」、「今後の復興と目指すべき経済社会システムの在り方はどのようなものか」といった点を中心に検討する。

第3章では、金融市場がグローバル化し、我が国の人口が減少する中での財政のリスクとそれへの対応を、「財政リスクプレミアムが上昇している一方、国債利回りが低位で安定している要因は何か」、「政府債務残高が増加した背景は何か」、「財政や社会保障の持続可能性は確保されているか」といった疑問に答えつつ考察する。

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