第2節 生産性の視点からみた日本企業の行動(29)

(29) 日本では、1985年から2003年の上場企業間のM&Aをサンプルとして分析した長岡(2005)が、対等合併以外の合併では、M&Aが売上成長率を高め、企業の収益力を高める効果があるとする一方で、対等合併では、総資本営業利益率がほとんど変化せず、売上成長率や雇用成長率は低下するとし、収益力の改善効果は十分に現れていないとの研究結果を示している。