第5節 財政・金融における構造改革の進展(35)

(35) 具体的には、世界の総資産額上位20行の1993年度から2001年度までの23種類の財務指標を使用し、銀行の健全性を構成する代表的な特性を主成分分析法によって抽出した。こうして得られた主成分の特性の解釈にあたっては、固有ベクトルの絶対値の大きい財務指標のグループに注目して意味づけを行った。第1主成分は「基礎収益力」で寄与率は45%、第2主成分は「安全性」で寄与率は17%であった。その上で、固有ベクトルをウエイトとして各財務指標の値を積算することにより、個別銀行ごとの主成分得点を算出した。詳細は、大村・水上・高橋(2002)を参照。