第3節 改善がみられる労働市場と家計部門(8)

(8) 玄田・近藤(2003)では、労働力調査、労働力特別調査を用い、完全失業者の「仕事につけない理由」を分析し、90年代後半の失業の増加は「希望する仕事がない」という特徴をもっているとしている。この「希望する仕事がない」というのは、「仕事がない」という点では需要不足を反映しているともとれる一方、「希望に合わない」という点はミスマッチを反映しており、需要不足とミスマッチと両方の側面を持っていると指摘している。