付注1-1-2(1) 設備投資の要因分解
1.推計式
ln(I) = C + α(FDI) + βln(K) + γln(CF) + λln(EXS)
I: 設備投資額
(「法人企業統計季報」の設備投資額をSNAの設備投資デフレータで
 実質化)
FDI: 貸出態度判断D.I.前期差(日本銀行「全国企業短期経済観測調査」)
K: 前期末資本ストック額
(経済企画庁「昭和45年国富調査」により求めた70年の実質額をベ
 ンチマークとし、Iと「民間企業資本ストック」により求めた除却率を
 用いて恒久棚卸法により求めた)
CF: キャッシュフロー
(「法人企業統計季報」により、経常利益÷2+減価償却費としたも
 のをGDPデフレータで実質化)
EXS: 期待需要
(過去4四半期の売上高(「法人企業統計季報」による)合計×今後
 3年間の当該業界需要の成長率見通しの3乗をGDPデフレータで
 実質化)
なお、FDIを除いて季節調整値を用いた。
2.推計結果(推計期間は1982年7-9月期~2000年1-3月期)
  C α β γ λ R2 D.W.比
製造業 -2.68 0.000 -0.35 1.58 0.88 0.98 2.23
大中堅 (-3.08) (0.11) (-5.8) (9.81) (3.5)    
製造業 -3.00 0.007 -0.44 1.00 1.33 0.89 2.42
中小 (-1.42) (2.05) (-2.49) (2.81) (1.76)    
非製造業 -3.04 0.001 -0.21 0.93 0.95 0.99 1.78
大中堅 (-8.32) (1.76) (-5.02) (16.13) (10.96)    
非製造業 -5.91 0.005 -0.61 0.40 1.95 0.89 2.61
中小 (-2.56) (2.35) (-1.56) (2.35) (2.4)    
なお、 ・大中堅は資本金1億円以上、中小は資本金1千万円以上1億円未満。
・製造業の大中堅・中小、非製造業の中小では、誤差項は1階の自己回帰過程に
 従うと仮定。
CFEXSは3期のアーモンラグ(非製造業・大中堅はEXSのみ)をとっている。
FDIは、非製造業・大中堅では2期、非製造業・中小では3期のラグをとっている。