注) 26.循環収支は様々な仮定の下で計算したものであり、必ずしも景気要因を正確に反映したものではないが、これが黒字になっている場合には、実際のGDPが潜在成長力を上回っている状態であり、好景気の影響をある程度反映したものと考えられる。

注) 27.アメリカの財政収支改善には、このほかにも、技術的要因として、①退職プランの積立金はGDPの構成要素であったが、課税は定年時であったため税収が先送りされていたこと、②80年代は借入による企業買収が盛んで、その金利が収益から控除されていたが、90年代は株式取得による方法が盛んになり税収が増えたこと、③コンピュータの減価償却期間が87年、90年、93年と3度にわたり延長されたこと、等が影響していると考えられる。