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第1章 歴史的転換期にある世界経済:「全球一体化」と新興国のプレゼンス拡大

第2節 世界の資本市場

  2000年代以降、世界全体の資本の流れにおける新興国のプレゼンスが高まっている。また、先進国企業が世界規模で活躍する中でその活動の場として新興国のウェイトが大きくなるとともに、世界の資本の流れはかつてより大規模となり、「全球一体化」が進んでいる。他方、こうした大きな流れの中で、グローバル・インバランスの再拡大などのリスク要因も再び現れてきている。
  本節では、世界の直接投資・証券投資の動向について、先進国・新興国別の動きをみるとともに、先進国企業が世界規模で売上げを高めている中で具体的な活動の場にどのような変化があるか概観する。その上で、世界の資金の流れをめぐる先行きリスクとして、グローバル・インバランス、新興国のバブル、アメリカの財政規律、金融のシステミック・リスクの増大の可能性について分析し、今後の経済政策運営に対する示唆を得る。


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