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24 国際商品      International Commodities

CRB先物指数の推移 原油価格の推移

<国際商品市況の動向>
 国際商品の総合的な値動きを示すCRB(コモディティー・リサーチ・ビューロー)先物指数は、世界経済の回復の動きを受けて2003年半ばから上昇基調にある。特に05年以降は、中国を始めとする新興国における需要が大きく拡大したことや、商品市場に投機資金が流入したこと等を受けて騰勢を強めており、06年5月には市場最高値である365.45ポイントをつけた。商品別にみても、銅・亜鉛・ニッケル等の工業原材料を中心に、史上最高値を更新するものが多くみられている。

<原油価格の動向>
 原油価格は、2004年以降上昇基調で推移しており、05年の動きをみると、原油価格の主要指標であるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)先物価格(中心限月)の平均値は56.7ドル/バレルとなり、04年の平均値(41.5ドル/バレル)から36.7%上昇した。背景としては、高成長を続ける中国やアメリカ等での需要の増大に加え、OPEC(石油輸出国機構)の生産余力の減少、アメリカ・メキシコ湾岸を襲ったハリケーンによる石油精製能力の低下、中東地域を中心とした地政学的リスクの高まり等による供給懸念や、投機資金流入の増大等があるとされている。
 06年に入っても、イランの核開発等を巡る地政学リスクの増大やアメリカにおけるガソリン在庫の減少等を材料に原油価格は上昇を続け、4月には一時75.35ドル/バレルをつけて、史上最高値を更新している。


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