4 循環的収支の推計はGDPギャップ等に基づくものであり、ある程度幅をもってみる必要がある。OECDの推計方法については、Girouard and André (2005)、van den Noord (2000)及びGiorno et al (1995)を参照。CBOのものについては、CBO (2006b)を参照。なお、構造的な財政収支の推計に当たっては、このほかに景気要因以外の一時的要因により左右される部分も可能な限り除去することが望ましい。ドイツを始めヨーロッパの幾つかの国では、2000年前後に、携帯電話の周波数を入札で割り当てており、この入札収入が財政健全化に一時的に大きく寄与している(ドイツではGDP比2.5%)。今回使用したOECD統計ではこの収入については別掲されているので、これを一時的要因として別扱いすることとした。CBO推計では、一時的要因は別途区分されている。