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第1回経済審議会経済主体役割部会議事概要

1 日時

平成9年7月31日(木)14:00~16:00

2 場所

共用特別第一会議室(1212号室)(第4合同庁舎12階)

3 出席者

(部 会)水口弘一部会長、
      潮田道夫、河村幹夫、神田秀樹、グレン・S・フクシマ、鶴田卓彦、得本輝人、
      豊島格、西村清彦、樋口美雄、星野進保、星野昌子、山内弘隆、
      吉野直行、和田正江  の各委員
(事務局)麻生大臣、糠谷事務次官、林官房長、藤島日本銀行政策委員、
高橋企画課長、中名生総合計画局長、高橋審議官、貞広審議官、
大西計画課長、染川計画官、涌野計画官、塚原計画官、大森計画官、
安井計画官、田坂計画官、赤井計画官、小島計画官、荒井計画官、
道上計画企画官、渡辺電源開発官

4 議題

  • 経済主体役割部会の議事の公開について
  • 経済主体役割部会の審議の進め方について

5 審議内容

主な意見は次のとおり。

○全体の議論について
・情報公開については、一般市民や団体が企業行動のチェックをする際に、あるいは自ら 経済活動に参加する際に有効に活用できるような情報を、企業、当局あるいは外部評価 機関が、どう作り出し提供していくか、という方向で議論をすべきである。
・国民が政府に対して持っている欲求は、必ずしもマーケットメカニズムに基づいた合理 的なものであるとは限らず矛盾していることも多い。そういった国民の意識にどう対応 するか、あるいはどう変えていくかを議論することも必要ではないか。
・官と企業は、経済活動に幅広く影響を与えることを考えればパブリックな存在であるは ず。しかし実際は、例えば企業の場合、株主や顧客といったサイレントマジョリティを 軽視して経営者や従業員が内部で情報を独占し、いわば私的に企業をコントロールして いる。今後はもっと中立的、民主的な状態にしつつ、日本の良い所を出して行ける仕組 みを作っていくという方向で議論を進めることが必要である。
・各経済主体が何に対する役割を担っているのかを展望・整理する必要がある。これまで は国家や政治、企業のための経済であったが、今後は生活や消費者、文化のための経済 となり、その姿を示さなければ明確な経済主体の役割は描けない。
・今回の資料は従来の議論の整理ということだが、今後の議論はこうした従来の議論に拘 束されることなく視野を広く持って行うべきである。
・日本における競争のあり方については、これまでは独禁法など競争を促進、保証するた めの法律の活用を政府が独占してきた感があるが、民間同士の競争、政府と民間の競争 といった場面で、民間の側から競争に関する法律を活用していくことも重要ではないか。
・なぜ経済主体の役割について論じるのかという目的・ビジョンを明確にする必要がある。 我が国のためという視点だけでなく、貿易相手国も含め世界の中での日本の役割という 視点も念頭において議論すべきである。
・経済活性化のために必要なのは魅力ある市場を作ることであり、その軸になるのは規制 の緩和・撤廃である。今後議論を進めるにあたっては、まず、この規制緩和などいくつ か基本的なコンセンサスの取り易い、議論の軸となりうるものを決める必要がある。
・各界での議論の整理については、政府における議論だけでなく、民間における議論や外 国における日本に関する議論などもまとめることが必要ではないか。
・ナショナルインタレスト(国民の利益)についての言及が必要である。その場合、居住 者の利益という視点が重要であり、利益についても金銭的なものだけでなく文化等の非 金銭的利益を掲げるのも良いのではないか。

○官民の役割について 
・「民」に対する「官」という概念と、「私」に対する「公」という概念を混乱しないよ うに分けて議論した方が良い。「官」=「公」ではないし「民」=「私」ではない。例 えば、「民」も今後は私益だけを追求するのではなく「公」を考慮しないと成り立たな い。規制緩和に伴う「公」の機能の受け皿を考える上でも、「民」の中に「公」の役割 を入れていくべきである。
・官民分担のスタンスについては、全てを民に任せてしまうと「いいとこどり」に終わっ てしまう(本来必要な業務のはずなのに採算上は取捨されてしまう)ので官が行わなけ ればならないと言われるが、本来はごく一部のことについて官がやる方が国民経済、国 民負担を考える上で望ましいのではないか。
・かつて日本では第三セクター方式による民活を進めていた。こうした経験を踏まえて民 活を考えてみてもよいのではないか。
・公的金融についての論点整理が見当たらない。公的金融の肥大化は日本の金融システム の特徴であり、方向性を持って具体的に意見を出していった方が良いのではないか。
・官の問題の本質は、司法・立法・行政がどのくらいチェックアンドバランスがとれてい くかということである。また、中央政府と地方政府がどのように役割分担をするかの議 論も必要である。
・民営化の問題については、地方分権で単に権限を地方へ委譲していくことだけを考えて いると、どのような対象の人にどのようなサービスを提供するかという重要な視点が分 からなくなってしまう。特にコミュニティーサービスの民営化の問題や社会資本整備を 考える際に、国、都道府県、市町村で複合的にサービスの提供を考えていくことが重要 である。
・官の役割について、官から民というものばかりではなく、例えば投資家の被害について の訴訟など民に代わって官がやっても良いものもあるのではないか。そういう議論も重 要である。

○企業部門の課題について 
・コーポレートガバナンスについては、メインバンクを中心としたガバナンス構造が崩壊 して市場によるガバナンスに移行するのが究極の姿ではあるが、実際にすぐそうなると いう訳ではない。現実的には、今後も残るであろうメインバンク制度はどう変わるか、 メインバンクにかわるガバナンスの担い手として機関投資家あるいは持株会社の役割が どうなっていくのかという議論が必要。
・雇用システムの改革についてはコーポレートガバナンスの議論と一緒に行う必要がある。
・企業のあり方の項目のたて方としては、「収益力を高めるか」ということよりも「経済 の活性化のためにいかに役割を果たすか」という観点が重要なのではないか。
・新規産業の話に関しては、政府の役割つまり産業政策がどうあるべきかについても議論 すべき。また、地域経済の活性化についても、民間主導というが何か政府に新しい役割 を求めていくのかについて議論すべき。
・国内で競争力のある企業がなぜ海外で競争力を持たないのかを検証するのも良いのでは ないか。
・将来に対する安心感や展望も交えながら議論を進めて欲しい。例えば雇用についても高 い失業率を乗り越える展望といったものを出せることが望ましい。
・現在の企業別労働組合は、企業部門のチェック機能を果たせていないのが現状。チェッ ク機能を果たせるような制度面等での整備や助言についても議論してもらいたい。
・雇用システムについてはハードの部分の物作りの大切さを再認識した方がよい。そのこ とがソフトの分野の発展にもつながっていくと考える。
・コーポレートガバナンスについての論点は、各界での議論を繰り返しているだけで目新 しいものがない。経済審議会でやるにふさわしい目を引くような議論ができないか。

○個人部門の課題について 
・全体的に論点に占める家計部門、個人部門のウェイトが低いのではないか。
・今後個人消費が伸びるかどうかを考える際には、例えば現在規制色の強い医療・介護 サービスなどのヒューマンサービスを公的なサービスとは別にして採算が取れてマー ケットにのるような形にする、といった視点が必要。
・個人部門でとりあげている消費者取引の適正化や消費者保護については、既に議論され ているのではないか。
・例えば土地の取引制度など、制度的な問題についても言及が必要である。

○新しい経済主体の役割について 
・NPOについては公益法人のことも念頭におくべき。現在の公益法人は、本来明治時代 に企図されたようなNPOとしての活動を行ってきたとは言えない面があるのではない か。これまでの公益法人の扱い方の反省に立って議論を進めるべき。
・NPOについては、ガバナンスの問題も議論する必要がある。

(速報のため、事後修正の可能性あり。)

連絡先
経済企画庁総合計画局物価班
・ 3581-1538

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