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第1章 この1年間の地域経済の歩み

我が国の経済は、2012年春ころから、世界経済の減速を背景に輸出が減少に転じ、エコカー補助金の効果の剥落等もあり生産の減少が続き、個人消費についても乗用車販売を中心に停滞するなど、景気に弱めの動きが出るようになった。2012年9月に発生した尖閣諸島をめぐる状況の影響もあり、中国への輸出や中国人観光客の減少が発生した。

こうした中、2012年11月以降には、世界景気の回復期待が高まるとともに、新しい内閣の経済政策への期待などを背景に為替レートが円安方向に推移し、株高が進んだ。安倍内閣発足後は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略からなる「三本の矢」に一体的に取り組む方針のもとで、円安方向への動きや株価の上昇が続き、2013年に入り、家計や企業のマインドが改善し、輸出や消費が増加に転じた。このような全国の動きに伴い、地域特性による差はあるにせよ、各地域においても景気の状況の好転がみられた。

第1章ではこのような動きを踏まえ、第1節では、この1年を振り返り、地域経済に影響を与えた経済社会の動きについて取り上げるとともに、第2節では各地域における生産、雇用、消費各々の動きを概観し、第3節では東日本大震災からの復興の状況について取り上げる。

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