政府調達に係る苦情の受付及び処理の状況

平成14年7月10日
政府調達苦情処理推進本部幹事会

平成14年4月~6月の政府調達に関する苦情の受付及び処理状況は以下の通り。

  1. 苦情番号
    検委事第5号
  2. 苦情申立日
    平成14年5月29日
  3. 苦情申立人
    ロッテ建設株式会社
  4. 苦情に係る調達機関名及び購入等件名
    国土交通省東京航空局
    東京国際空港東側立体駐車場新築工事
  5. 苦情の概要
    入札公告東空土第559号(平成14年3月18日付官報号外政府調達第46号)に基づき実施された上記4の調達機関及び工事に係る入札参加資格条件は,以下のとおり,「政府調達に関する協定」(1994年4月15日署名・1996年1月1日発効)に違反するものであり,本件の入札参加資格条件を緩和して,再公告を実施することを求める。
    (1)当該調達機関は,本件入札公告において競争参加資格として特定建設工事共同企業体の代表者に対し「鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の地上4階建以上,延床面積55,000m2以上の立体駐車場の新築工事(但し,躯体工事は必須)の施工実績」を課しているが,延床面積55,000m2以上とした根拠及びオフィスビルやホテル等と比べて高度な建築・設備工事施工技術を特段要するとは考えられない立体駐車場に限定する合理的理由が不明であり,「政府調達に関する協定」第八条供給者の資格の審査(b)前段「入札の手続への参加のためのいかなる条件も,供給者が当該入札に係る契約を履行する能力を有していることを確保する上で不可欠なものに限定されなければならない」に明らかに違反している。
    (2)当該調達機関は,さらに競争参加資格として特定建設工事共同企業体(実際には同代表者)に対して「鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の地上4階建以上,延床面積55,000m2以上の立体駐車場の新築工事(但し,躯体工事は必須)の施工経験を有する専任技術者の配置」を併せて課しているが,これら二つの条件を同時に満たすことは日本国内企業ですら上位5~6社に限られると推測され,海外企業においては全く見当もつかず,少なくても韓国企業においては皆無である。これは「政府調達に関する協定」第八条供給者の資格の審査(b)後段「供給者に要求される参加のための条件及び資格の審査は,国内供給者よりも他の締約国の供給者が不利となるものであってはならず」に明らかに違反している。
  6. 苦情処理状況の概要
    政府調達苦情検討委員会は,「政府調達に関する苦情の処理手続」(平成7年12月14日政府調達苦情処理推進本部決定)に基づき検討を行い,平成14年7月8日報告書(PDF形式:95KB)を作成し,苦情申立人であるロッテ建設株式会社,関係調達機関である国土交通省東京航空局,参加者である清水建設株式会社,株式会社竹中工務店東京本店,大林・大日本・大末特定建設工事共同企業体代表者株式会社大林組東京本社に交付した。