内閣府 Cabinet Office, Government of Japan

内閣府ホーム  >  内閣府の政策  >  経済財政政策  >  経済計画ホームページ  >  第7回企画部会議事概要

第7回企画部会議事概要

1 日時:

平成11年3月5日(金) 10:00~12:00

2 場所:

共用第二特別会議室(407号室) (第4合同庁舎4F)

3 出席者:

(部 会) 小林陽太郎部会長、香西泰部会長代理

荒木襄、伊藤進一郎、角道謙一、小島明、嶌信彦、高橋進、長岡實、中西真彦、那須翔、樋口美雄、松井孝典、水口弘一、村田良平、八代尚宏、の各委員

(事務局) 堺屋経済企画庁長官、今井政務次官、塩谷事務次官、林官房長、中名生総合計画局長、高橋審議官、牛嶋審議官、梅村企画課長、大西計画課長、染川計画官、渡辺電源開発官他

4 議題

  • 「新たなる時代のあるべき姿」の基本的考え方について
  • 「新たなる時代のあるべき姿」の広報について

5 議事内容

 事務局より資料2「我が国の国家象についての意見集計」等について説明。堺屋経済企画庁長官からの挨拶と、事務局からの説明に対する各委員からの主な意見は以下のとおり。

(堺屋大臣挨拶)

  • 江戸末期や昭和10年代などには当時の意識としてはかなり大胆な改革をしたが、それらにしても明治維新や戦後の改革を経た現在から見ると、あまり大きく世の中を変えるものではなかった。現在の改革は江戸末期や昭和10年代の改革に比べても小さなもの。大改革を考えると、極端な議論も必要。委員の大胆な意見を期待。

(各委員の主な意見)

  • 多様性について検討する上では、流行のような「一過性」や、技術革新のサイクルが早くなる等の「寿命の短さ」という点についてもあわせて考慮する必要がある。
  • 夢を実現するという考え方は、夢と現実の乖離が大きいと思うので、絵に描いた餅にならないかという危惧がある。
  • 政策課題は、「時間軸や重点」と「相互関連性」の二つの観点から検討すべき。また、実現可能性も大切。
  • 内外の歴史的転換について考えると、世界情勢の変化が国内経済社会の現状をもたらし、それが国民の将来不安を喚起しているという流れが現実的と思う。
  • 「あるべき姿」が先にあって、そのための発想の転換が必要なのではないか。また「あるべき姿」は夢といった漠然としたものではあいまいになってしまい、具体的にわからない。
  • まず今後50年間の世界の見通しをを想定した方が、10年後がクリアに見えてくるのではないか。
  • 食料・エネルギーを外国に依存しても国家として存在していける保障があるのか、明確にすべき。
  • 現在、国民の共通の目標がなくなっているのか、個人の個別の目標がなくなっているのか区別すべき。多様性の時代において国民に共通の目標がないのは当然。
  • 将来不安は、現状の変化が激しく、自分の将来がどうなるかわからないことからきている。不安の背景にある激しい社会の変化にどう対応するかが「あるべき姿」に必要。
  • 一概に「流動性を高める」と言っても、今までも企業が配置転換や転勤により労働者を動かすことで流動性はあった。今後は企業をまたがって労働者が移動することが増えるのであれば、逆に企業内の流動性は失われる。そうすると雇用保障はどうなるのかといったことが起きてくることも押さえていくべき。
  • セーフティネットのあり方が議論されるべき。
  • 経済成長を軽視すべきではない。経済成長を目標とすることはおかしいが、多様な価値観を実現する手段として今後もある程度の成長は必要という認識を持つべき。
  • 「あるべき姿」では何が目標でそのためにどうするかをしっかり書く必要がある。居心地の良い社会を明示しないと方法論・手段の使い方もわからない。夢の内実をリアリティを持って語るべき。
  • グローバル化・社会主義圏の崩壊による単一市場の意味は大きい。20億以上の人が安い労働コストで市場経済に参入し、これが世界的デフレ要因になっている。需要喚起による世界経済の成長は、ここ10から15年間はないのではないか。欧米の国・企業ではその対応が戦術論として出てきている、今後10年間どう生き残るかの体力競争をしている。
  • 経済成長率は、0から3%位で論争しても誤差の範囲である。経済成長で稼いだ利益を福祉、雇用、環境や世界貢献に回すのは今後難しい。市場経済の中に環境、福祉や雇用をシステムとしてどう組み込むかが問題。
  • 自らのことを先進国と言うべきではない。世界からそう言われるようであってほしい。
  • 「あるべき姿」の内容を英語に訳したときに嫌みな言い方にならないよう、言い方には注意すべき。
  • 「あるべき姿」において目的と結果を混同しないようにすべき。
  • 財政立て直しを今後どうするのか等、政府の役割・位置づけを具体的に盛り込んでいくほうが良い。
  • 個人の在り方について、「帰属」と「自立」をとりあげるにあたっては、「自立」に重点を置くべき。
  • ワンセット主義については、放棄するとしても、コア・コンピタンスを持って、国境を越えたアライアンスに乗っていくというように前向きな方向性で盛り込むべき。
  • 人の能力は、ほぼ正規分布であり、能力の分布より所得格差の方が開いているのが現実。これからはリスクテイキングにより所得格差が大きくなることがより重要。また、現状では、能力の格差よりも企業別や男女別の所得格差、保護されている産業とそうでない産業との所得格差が大きい。
  • 教育が大事であることを「あるべき姿」に盛り込んでいくべき。
  • これからは地域間の交流・連携が大切。地域間ネットワークを重視すべき。
  • 官主導の国家運営を脱却し、自律的な民衆型国家運営にしていくべき。公平・平等こそ社会正義と考える行政哲学を変える必要がある。これまでは社会主義的政策が前面に出過ぎており、自己責任に基づく政策に踏み出すことが必要。自立的に国家目標を設定できるようにするため、行政運営のディスクロージャー、多様な公共政策を企画する民間シンクタンクの存在、政策を評価・選択・実行する政治家の存在が必要。行政府は施策の遂行だけをすればよい。
  • 自由と平等、経済成長と環境破壊の対立軸は消えない。選択の前提には個人や企業の自由な価値判断があっていい。それを制限しないことが「あるべき姿」。
  • 行政府がただ決められたことを実施していればいいという考え方には疑問。
  • 今までの経済的・精神的秩序が現在無くなってきているのが将来不安の背景と思う。新しい秩序を作っていく必要がある。
  • 先が見えない中で社会としてのセーフティネットは重要。
  • 国や地方公共団体の行政の在り方、日本の集落が崩壊しつつある中でコミュニティをどう作っていくか、住宅自体をゆとりのあるものとする政策を考える必要がある。
  • 「あるべき姿」では、最初の5年は厳しいが、それを越えれば良くなるということを出すべき。また、教育、新産業創出、産業転換の視点が必要。その際、産業構造の問題については、高コスト構造の日本で世界経済の中でやっていけるのかを明確にすべき。
  • 「あるべき姿」に沿って行動すると、結果的にこの2,3年のうちに好ましい方向に向かうようなものを作りたい。必要なことをするには厳しいこともあるが、それを超えたら好ましい姿があり、厳しさも甲斐があるというものにすべき。
  • 教育という言葉で表すことがふさわしいかどうかわからないが、精神的な行動文化を新たに創っていくというような長い視点があってもいいのではないか。また、今より日本が沈まないようにしていかなければならない。
  • 自己責任が個人や企業に出てきたときの行政や政治の仕組みが想定されてもいいのではないか。
  • 世界情勢が変わったからだけでなく、日本の社会経済環境の成熟化により日本は今後どうするかという観点も必要。日本のこれまでの成功体験が将来への改革の障害になっている。
  • マクロの成長ではなく、一人当たりの成長率や生産性上昇を目標とすべき。そこからは移民受入れのような発想は生まれない。
  • 現状は平等社会というのは幻想であり、所得格差の問題は広い意味で捉えるべき。
  • 規制撤廃は、産業規制だけでなく、社会的規制が問題となっていることを踏まえていくべき。
  • 公正な市場経済にとってはセーフティネットが重要。
  • 自分達の社会を世界から捉えて客観化すべき。「我が国」というのは独り善がりな感があり、「日本」とすべきである。
  • 日本の良さとして治安が良いことがよく取り上げられるが、外国からの見方は、日本には、総会屋の存在や組織犯罪が深刻な問題としてあるというのが主流である。
  • 夢を描いてから夢を実現する方法を議論するべきではないか。
  • 豊かさや文化を生み出すのは民間セクターであり、リスクもあるが、各々が夢を追いかけ、失敗した人には再チャレンジやセーフティネットのあるようなシステムや環境を整えるのが行政や政治の役割である。
  • 「あるべき姿」では誰が何をやるのかが問題で、それをはっきりさせていくべき。
  • 官=公、民=私ではなく、民が自己責任で活動するとき、公の要素も入ってくる。また、民がどうしてもできないとき、官の役割となるが、その場合も、国がやるのか、地方がやるのかを明確にすべき。
  • 経済成長は豊かさのための手段だが、追求していく必要がある。しかし、今までのキャッチアップ型の成長は無理。今後成長追求のために必要なのは独創性。グローバルな自由競争によるメカニズムとインセンティブメカニズムにより独創性を育てることが必要。

 事務局より資料4-1「インターネットによる国民からの意見募集について」、資料4-2 「PFIシンポジウムを活用した広報について」、資料4-3「政府広報等の活用について」、資料4-4「モニターを活用した「新たなる時代の姿と政策方針」策定のための調査について」、資料4-5「海外からの意見募集について」、資料4-6 「『新たなる時代の姿と政策方針』策定関連短期集中委託調査の概要」、資料4-7 「内外からの意見募集及び広報活動のスケジュール」について説明。これらに対し各委員からは特段の意見はなかった。

なお、本議事概要は速報のため事後修正される可能性があります。

(本議事概要に関する問い合わせ先)

経済企画庁総合計画局計画課

西岡、阿部

TEL:03-3581-1041

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)