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第2回経済審議会・計量委員会議事概要

1 日時:

平成11年3月3日(水) 10:00~12:00

2 場所:

合同庁舎4号館 経済企画庁長官官房特別会議室(729号室)

3 出席者

橘木委員長、岩田一政、奥村洋彦、国友直人、南部鶴彦、伴 金美、吉岡 完治の各委員

高橋審議官、牛嶋審議官、荒井計画官、佐久間計画官他

4 議題

中期多部門モデルを用いた財政収支の推計方法について

財政社会保障モデルについて

5 審議内容

事務局から、資料2「論点メモ」、資料3「中期多部門モデルにおける政府部門の取り扱いの概要」、資料4「財政社会保障モデルの説明」、参考資料1「経済戦略会議最終報告での『日本経済の回復シナリオ』」、参考資料2「前回計量委員会における論点メモ」について説明。これらに対する各委員からの主な意見は以下のとおり。

 (1) 前回の論点メモについて

・モデル構築の際の目的設定を明確にする作業が重要。

・モデルが最近の不況を充分に追跡できていないことやTFPを外生としている問題は、人間の持つ知識と現状との乖離と認識すればよい。この乖離を無理に埋めようと試みても長期的な試算では別の大きな問題が発生して結局シミュレーションが出来ない結果となる。乖離の原因を明らかにしていく方向性が適当なのではないか。

・ある政策が経済に与える影響を直接計算しても、政策が及ぼす間接的な影響を考慮しておらず、正確には計量モデルを用いて計算する必要がある。

モデル計算で何か理解できない結果が出た場合、その結果を出発点に議論すればよい。

・設備投資が最近落ち込んでいる要因としては、【1】ストック調整過程、【2】銀行の仲介機能低下 、【3】不良債権償却の見通しが不明確 が考えられるのではないか。スウェ-デンの試算では一定の経済成長率を前提に償却の過程を説明している。日本の不良債権処理がうまくいかないのは、公的資金注入に際して根拠の試算を行わないことだ。

・グローバリゼーションがLM曲線に及ぼす影響を考慮した試算を行うべき。

(2) 中期多部門モデルを用いた財政収支の推計方法について

・経済戦略会議が行った試算については、もっとシリアスなシナリオであっていいはずだ。隠れ赤字を考慮していないことは少なくとも明記すべき。

・停滞の意味はともかく、この結果は結果として尊重されるべき。

・公的金融や年金財政が不良債権化する将来動向のデータが無い。国民がライフサイクルを考慮する上で重要な情報ではないのか。

・政府の赤字を削減すべきとは、よく聞かれる議論だが民間部門のISバランスは貯蓄超過で、外国と政府の赤字と表裏一体だ。政府部門の赤字削減が経済全体の縮小均衡につながりかねないというシナリオがありうる。

(3)財政社会保障モデルについて

・海外部門に貯まった債権の利子収入が更にフローで財産所得を増やすような過程を考慮すべき。また、企業の年金財務が設備投資に反映する構造を明示してはどうか。

・平均賃金より年金給付額の方が低いという仮定をつけてはどうか。また、介護保険の導入は社会扶助金の構造を変化させ、将来は就業形態も変化するだろうから過去の関係にとらわれ過ぎない方が良いのではないか。

・TFPの推移は景気循環過程と密接な相関関係があり、技術進歩を本当に表しているか不明。労働代替的な技術革新を行った場合、労働生産性は下落する事もあり、理論的には実質賃金は下落することもありえる。また、所得分布を入れる拡張の仕方もある。

・長期モデルは生産関数が重要な決定要因なので、実質金利も資本収益率で代替し、物価という名目の世界を排して、生産関数から得られる情報に純化する方が良いのではないか。

一方で消費性向については年齢階層別に細分化する方向も考えられる。

・年金財政の「隠れ借金」が現れず、給付を抑制しない問題を考慮すべき。最近の金利の動きから見るに、外国金利は外生ではないのではないか。

・労働力率関係等、長期モデルにふさわしく動学化の検討を行ってはどうか。 

6 今後のスケジュール

次回開催日程については現在調整中。

なお、本議事概要は、速報のため、事後修正の可能性があります。

(連絡先) 経済企画庁総合計画局計量班

大森

電話03-3581-1098

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