経済審議会総会議事概要

  1. 日時 平成11年1月18日(月) 14:30~15:30
  2. 場所 内閣総理大臣官邸ホール
  3. 出席者
    (部会)
    豊田章一郎会長、長岡實会長代理、稲葉興作、角道謙一、香西泰、小長啓一、小林陽太郎、佐々波楊子、末松謙一、鶴田卓彦、畠山襄、星野進保、水口弘一、村田良平、師岡愛美、山口光秀、和田正江の各委員
    (内閣)
    小渕内閣総理大臣、野中官房長官、鈴木官房副長官、上杉官房副長官、古川官房副長官、竹島内閣内政審議室長、江利川首席内閣参事官、上村内閣広報官
    (経済企画庁)
    堺屋経済企画庁長官、今井政務次官、塩谷事務次官、井出経済企画審議官、中名生総合計画局長、金子国民生活局長、新保調査局長、貞広経済研究所長、高橋総合計画局審議官、牛嶋総合計画局審議官、川本調整局審議官、照井物価局審議官等
  4. 議題
    • 「新たなる時代の姿と政策方針」の諮問について
    • 経済審議会の今後の運営について
  5. 議事内容
    • (1)小渕総理の挨拶の後、小渕総理から豊田会長に諮問文を手交。事務局より資料2「諮問文」朗読。その後、意見交換。各委員及び総理大臣、経済企画庁長官の主な意見・応答からの主な意見は以下のとおり。

      (委員)

      • 経済戦略会議の最終報告が2月にも出ると聞くが、経済審議会と同会議との関係をどのように考えるのか。
      • 経済審議会は重要な審議会だと思うが、省庁再編に伴い、経済審議会は廃止されるのか。
      • 経済界の今後の業績予想を見ると、為替レートの変動が大きな影響を与えると予想される。日本経済にとって為替レートの安定は重要。
      • 「新たな時代の姿」には、日本がどういう国になるのかをしっかり打ち出すことが重要。国民の同意の得られる姿が描ければ、構造改革等の苦悩を乗り越え、経済社会を創っていこうということになる。日本が世界に誇れるのは、美しい自然、安全な社会、明るい家庭、自立心ある個人を育てること。今後の各部会の議論においても、例えばこうした基本理念を中心に据えて議論していくべきと思う。
      • 10年間はとても長い様に思うが、必ずしもそうではない。理念を実現するための中長期的な仕組みを考えるのが政府の役割。また、個々人の多様な選択こそがあるべき姿の真意ではないか。
      • 財政は危機的な状態にある。今後、プラス成長に転ずるといっても、財政の刺激をだんだん少なくする必要があるが、そうなっても成長できるのか、その過程で財政が極端に悪化しない状態を描けるのかが難問。
      • 市場メカニズムの発揮は重要だが、注意すべきは、米国型資本主義や欧州型経済運営をそのまま踏襲するのではなく、日本の文化・伝統を尊重した日本型の資本主義・経済運営のあり方を追求すべきこと。
      • 国民生活の安心・安全の議論に関して、エネルギーと食料の視点もあるのではないか。

      (小渕総理大臣)

      • 経済戦略会議との関係については、その報告に中長期にわたる考え方も出てくると思うが、具体的な形で提言してもらうものと認識。この提言を実行するために、努力していきたい。
      • 経済審議会の重要性は認識しているところ。
      • 「あるべき姿」についての私の考えについては、明日の国会での所信表明演説で明らかにしたい。不況を乗り越えるだけでなく、日本の国家がどうあるべきかを明らかにしていくことが必要。

      (堺屋経済企画庁長官)

      • 従来の諮問はすべて「経済計画」という言い方であったが、今回は、「新たなる時代の姿と政策方針」とした。これは、単に経済だけでなく、日本国家のあるべき姿を位置づけるという意味を含めている。また、「10年間程度」というのも、必ずしも10年間に限るのではなく、ある程度方向性を明確にするという意味。従来は計画の内容も数字で固まっていたが、今回は、数字も大事だが、方向性と考え方に重点を置いていただきたい。それにふさわしく各方向にわたる部会を設け、文化・文明に詳しい方々にも参加していただければありがたい。
      • 今までの計画は社会主義的、官僚主導的であった。これから、自由化、市場経済化が進み、消費者主権を実現するためには、政府が目標として形を掲げ、その中で個人がそれぞれの好みを実現していくことが必要。このためには、従来の考え方や手法も変わらなければならない。
      • (成長率等の数字を盛り込むのかについては、)数字にできるものは盛り込んでいけばよい。ただ、数字以外も重要である。また、数字は幅を持って示してもよいのではないか。
      • 経済審議会では、財政や年金等社会保障も重要な問題。財政についての諸外国の解決例をも参考にし、日本がどのような選択肢を持っているのかを検討してほしい。10年間ならこうしたことも視野に入れていくことができるし、入れていく必要がある。
    • (2)引き続き、事務局より資料3「経済審議会の今後の運営について(案)」を説明。質疑応答・意見交換の後、経済審議会として同案を了承。その際の各委員及び経済企画庁長官の主な意見・応答は以下のとおり。

      (委員)

      • 国際競争力のある都市について取り上げることは賛成。外資系企業の参入という点や、日本という国が各国から尊敬されるためにもこうしたテーマは大変重要。
      • 答申まで、どのくらいの期間で審議することが期待されているのか。
      • 「新たなる時代のあるべき姿」と10年後の姿には、ギャップがあるのではないか。財政・社会保障等を例にとると、長い期間で考える「あるべき姿」と、政策の問われる10年後の姿の2つが必要になってくるのではないか。
      • 基本理念の審議については、基本理念委員会と企画部会との関係をどうするのか。

      (堺屋経済企画庁長官)

      • 国際競争力のある都市については、総理の21世紀先導プロジェクトの中にも「都市の生活」があり、今後都市産業や都市生活の国際競争力も高めなければならない。また、農業・農村についても、空間・国土の検討の中で取り挙げたいと考えている。
      • 審議期間としては、本年の中頃までを期待している。経済が厳しい状況であり、国民が不安を抱いており、できるだけ早く未来の指針を示したい。
      • 新たなる時代の姿としては、最も厳しい時期を乗り越えた後を想定してもらうことになると思う。
      • 基本理念委員会では、随時各部会長等に話し合いをしていただくところで、決議をしていただくことは考えていない。基本理念に関しての認識や発想に違いがあると思うので、そこを基本理念委員会の場で話し合いながら進めていただきたい。

なお、本議事概要は、速報のため、事後修正の可能性があります。

(連絡先) 経済企画庁総合計画局計画課

西岡、堂本、阿部

TEL 03-3581-1041