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第2回総合研究開発基本問題研究会議事概要

日時:

平成10年11月20日(金)10時~12時

場所:

官房特別会議室729号室

出席者:

前田勝之助座長、田中明彦委員、月尾嘉男委員、船橋洋一委員、水口弘一委員、保田博委員、

中名生局長、牛嶋審議官、高橋審議官、佐々木総合研究開発室長他

NIRA 星野理事長、平野理事、赤松理事、菅野監事他

1.議題 :「今後における総合研究開発機構(NIRA)の活動および研究開発の進め方」

2.審議内容 : 

「今後における総合研究開発機構(NIRA)の活動および研究開発の進め方」について事務局より説明、その後討議。

委員からの主な意見は以下の通り。

  • ●政府系シンクタンクNIRAでは研究の事後評価は当然だが事前評価を実施し公開しているのか。大学等国立の研究機関では最近、事後評価はもちろん、事前評価を公開することが方針になっている。他の官庁の研究機関でも実施し公開している所がある。NIRAでは研究を公募方式でやっているのか。
  • ●政策の事後評価に基づいた政策代替案の検討・提案こそNIRAが行うべき。その際、収集したデータについては、一定のルールで公開し研究員全体の資産とする事が重要。
  • ●研究者の水準向上には、人材配置をどのようにするかが重要だ。研究者にインセンティブを与える意味で、有能なサポートスタッフをつけることが必要。社会科学系では設備より、資料や情報収集をリサーチアシスタントにやってもらえることがインセンティブになる。日本の社会には30代から40代の有能な人がいると思う。NIRAでも職員数の問題はあるがこの様な体制をとれるかどうかだ。
  • ●調査研究の事後評価については進めてほしい。方法としては、プロセス一つ一つやってもどうかと思う。同様のテーマを何年分かまとめて、能力のある者が時間をかけて全面的に評価し、成果をシンポジウム形式で公開し議論して、今後の研究方針を出す事が望ましい。
  • ●採用する研究者については、日本の社会に欠けているものを先取りするためにも、名前にとらわれずに抜擢することを意識的に考えてもよいと思う。外国の研究者だけでなく、地方自治体の若手の行政官を1年間NIRAに呼び地域開発や環境問題などの政策研究をさせる事も考えてほしい。カナダではNGOなどを政府に入れて政策パートナーシップを形成している。日本でもNGOの客員研究員を呼んで、政策パートナーシップを形成してもらいたい。NIRAがセンターオブエクセレンスになるのならば組織や人や機能とかでなく、意識的に異質の違った視点を持ったものをとり入れ刺激し合うことも必要。
  • ●シンクタンクは研究成果を発表して世に問う事が重要。シンポジウム等のイベント指向より地道に研究成果を出すことが重要。
  • ●審査、評価する場合、個人の判断を明確に外に出すべき。最終判断したのは組織ではなく個人だという、個人の評価の責任を明確させることにより、責任をもって評価することになる。誰がどう評価したかを明確にすること。
  • ●研究テーマとしては、ヨーロッパの政治、経済、外交に関心を持ってほしい。また、その方向でNIRAが研究活動を行うほか、地方シンクタンクをリードし、その必要性についてPRしてほしい。現在は、政治、経済、外交にしても国際化、グローバル化と言われているが、すべてアメリカナイズされている。アメリカは確かに大国だが、すべてアメリカ一辺倒で後追いだけでは損をする。場面によっては、中国やヨーロッパと手を組みアメリカを牽制する必要もある。もっとヨーロッパを研究する事が必要ではないか。
  • ●日本の学者はアメリカ留学派が多い。フランス、ドイツ留学派は少ない。ヨーロッパの研究はやってほしい。NIRAが適しているかはどうか別だが、欧米ではそのような研究は個人がやるのが多く、個人の学者に助成して研究させる事も必要。
  • ●確かにヨーロッパの研究は必要だ。外交問題でアメリカを牽制するというよりは日本の高齢化社会等の21世紀のビジョンのためにも研究すべきだ。文化の研究は多いが、政策論も含めた研究が重要。EC、EUの機能だけでなく政治のダイナミックス等の研究をすべき。
  • ●ヨーロッパの研究での問題点としては、皆、やりたがるのは文化の研究だということ。ヨーロッパの通貨、経済、外交問題について日本でその分野の研究をしても、世界的な評価を受けにくいということがあるので難しい。NIRAやシンクタンクがヨーロッパの研究をするのであれば、日本の政治経済なりを研究している者にインセンティブを与えてヨーロッパとの比較研究させるのが効果的だ。動機付けがハッキリしているから分かり易いと思う。
  • ●財政基盤問題だが民間からの基金は無理だろう。むしろ、基本的な問題なので国の予算を取るのが重要ではないか。NIRAの資産運用に関しては、ハイブリットな商品が出てくるだろうから運用を拡大し前向きにやるべきだ。
  • ●現在、研究者のデータベースを多くの機関で作成しようとしており、調査されるほうは次々アンケートが送られてきて大変。網羅的に作ろうとすると、研究者も機関も重複作業が多く非生産的である。アドホックでいいから有望そうな研究者のデータを集める事でもいいと思う。他の機関が所有する研究者の名簿などから政策研究をやれそうな研究者を探す方法もある。
  • ●研究支援という点についてはNIRAが輝けば皆寄ってくると思う。有能な研究者を何人か引っ張ってくることや、育てることが必要。また、NIRAだけの情報や政府の情報を取れるようにすることも必要だ。情報検索と併せたインフラづくりをすれば自然と人々は寄ってくると思う。
  • ●総合研究にとらわれずに、環境、エネルギー、農業、等の開発問題を中核体とし、ヒューマンセキュリテイーと重ね合わせた研究をする必要がある。
  • ●科学技術基本法では国立の研究機関の新規採用はほとんど5年程度の任期制である。大学の助手クラスもこの様な形態になりつつある。この様な制度がいろいろな組織で定着してくれば、優秀な人がその間に成果を出して他の研究機関に行けることが可能だ。NIRAも高い水準の研究者を任期制で何人かとり入れれば、他の機関も優秀な任期制の研究者をとり入れる波及効果がでると思う。
  • ●自由と良い研究環境を与えて優れた研究者が育つことを考えるべきだ。海外の場合は短期で1年で結果を出しているところもある。プロジェクトもいいが、一人で1年間サポートスタッフをつけて自由に研究させることも必要。
  • ●任期制がある場合待遇面はよくした方がいい。良い研究者が短期間くる場合は優遇しても良いと思う。研究者は良い環境とサポートスタッフいることが重要。サポートスタッフと研究者は同等であり優遇させるべきだ。研究環境もよくなると思うし、人材もいると思う。
  • ●サポートスタッフとして大学生や大学院のインターンを受け入れることについて検討してみてはどうか。専門的なインターンは受け入れてもいいと思う。

3.今後のスケジュール

次回は平成11年1月20日(水)に開催する予定。

なお、本議事概要は、速報のため、事後修正の可能性があります。

連絡先:経済企画庁総合計画局総合研究開発調査室

TEL 03-3581-0790 

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