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第9回経済審議会経済主体役割部会議事概要

1.日時

  平成10年4月24日(金)14:00~16:00

2.場所

  経済企画庁特別会議室(436号室)(第4合同庁舎4階)

3.出席者

(部 会)

水口弘一部会長
荒木襄、浦田秀次郎、河村幹夫、ポール・シェアード、得本輝人、那須翔、樋口美雄、星野昌子、本間正明、森地茂、諸井虔、山内弘隆、吉野直行、米倉誠一郎、和田正江 の各委員

(事務局)

中名生総合計画局長、高橋審議官、大西計画課長、染川計画官、涌野計画官、塚原計画官、大森計画官、安井計画官、田坂計画官、赤井計画官、小島計画官、荒井計画官、道上計画企画官

4.議 題

  1. (1)コーポレートガバナンスの再構築について
  2. (2)起業と退出がしやすいシステムの構築について
  3. (3)地方分権型行政システムにおける行政サービスの新たな構築について
  4. (4)NPOワーキンググループ報告書(案)について

5.審議内容

(1)コーポレートガバナンスの再構築、起業と退出がしやすいシステムの構築について

○事務局より資料2-1(コーポレートガバナンスの再構築(論点整理))、資料3-1(起業と退出がしやすいシステムの構築(論点整理))に基づき説明。

○主な意見は次のとおり。

  • 社長をどのように育てていくのか。日本では、これまで年功序列で役員や社長が決まっていた。右肩上がりの成長期にはそれでよかったが、戦略的な考え方が必要となる時代においてはどうなのか。また日本では従業員を重視するために、米国のようなダイナミックな合併ができないが、このような方法でいいのか。こうした問題をここでとりあげなくてもよいのか。
  • コーポレートガバナンスの仕組みだけを変えようとしても、ほかの制度の部分がネックになっている。労働市場の流動化などの環境整備も併せて考える必要がある。
  • 外部からのモニタリングの部分で、確定拠出型年金について触れているが、企業年金が退職金等をも原資としている以上、支払保証について考えなければならない。アメリカではエリサ法で支払保証が明定されているのであるから、そのような制度的議論を曖昧にしたままいきなり導入と書くことは問題である。
  • コーポレートガバナンスは流行であるが、論者によって見方が異なっている。企業の統治方法は各々の企業が独自に決めるべき事柄であり、一律にこうあるべきと決めるようなことは好ましくない。折角盛り上がってきたコーポレートガバナンスの議論を、どういう形で集結させるかを見据えてまとめるほうがよい。何が言いたいのかが明確になるようにしてほしい。
  • 金融機関の検査監督を民間の自主規制機関に任せるという趣旨は否定しないが、吟味が必要である。詳しくは民民規制ワーキンググループ報告書でも触れているとおり業界の自主規制には気をつけなければならない。必要な規制を法律で明らかに規定した上で、業界内部の人間だけでなく外部からも人材を入れて自主規制機関内部のガバナンスを確立すべきである。
  • (金融機関の検査・監督体制の整備に関連して)格付機関による金融機関の評価が注目されているが、最近は直近のデータや機械的なデータに基づいて格付を行うようになっている。また、米国系の格付機関による格付が用いられることが多い。日本においても、格付機関や検査機関等を独自に作っていくべきである。今のような格付の仕組みでいいのかどうかは検討する必要がある。
  • 大企業よりベンチャーが有利であるというインセンティブを示すことについて、日本においては税制上の問題がある。現行税制上は単年度主義のため、毎年の収入が安定しているほうが有利となり、年により収入の変動が大きくなる可能性のあるベンチャーには不利となっている。税制問題に触れることも必要ではないか。
  • コーポレートガバナンスについては、一律な価値観ではまとめられない。企業は自らの価値観によって経営を行い、その結果をステークホルダーに提示し、評価を受けることになる。したがって、コーポレートガバナンスについては、ディスクロージャーやアカウンタビリティといったキーワードに収斂するような議論の立て方が必要である。

(2)地方分権型行政システムにおける行政サービスの新たな構築について

○事務局より資料4-1(地方分権型行政システムにおける行政サービスの新たな構築について(論点整理))および資料4-2(同説明資料)に基づき説明。

○主な意見は次のとおり。

  • 政策評価については、地域の状態や行政サービスの現状が評価されそれが住民に正確に認識されることと、そこから提起される行政サービスへのニーズに対応するため実施した政策を評価するというプロセスが重要である。その両者での評価は分けて整理すべき。
  • 評価について情報公開が重要。さらに、その受け手としてのNPOの活動と結びついて、例えば水道料金の格差の比較等、各地域の事業評価を相対化する地域間の比較をするような手法も有用。
  • 全総計画から地域の基本構想や長期計画に至るまで、本来の「計画」にあるべき時間と空間を明記せず、理念やムードづくりにとどまっているものが多い。マスタープランにおいては、これらを明記するとともに、その実現を事後的に評価するプロセスをそれ自身に明確化しておくことが重要。
  • 「住民」参画といっても、あらゆるプランニングにおいて住民登録をしている人のみを対象として捉えるのは適切でない。例えば、東京の都心の交通計画を策定するには、そこに住んでいる人のみで考えるべきではない。
  • 費用対効果分析のルール化は、恣意的なものになる危険もある。地方公共団体で取り組むときに、客観性を確保するため、今後、ガイドラインの策定やそのための研究が必要。
  • 地方分権した場合の中央政府の大きな役割は、客観的な外部評価を行うこと。経企庁のPLI以外にも、例えば各地域の交通の評価や公営交通の効率性評価等、各省がそれぞれの立場から評価するとともにそれをオープンにしていくことが重要。
  • 「ナショナルミニマム」や「シビルミニマム」の定義が明確でない。
  • アカウンタビリティの入り口として、地方公共団体はその意思決定のプロセスを住民に分かりやすく説明して、同じプラットホームに立つことが重要。
  • これまでの地方分権の議論は、国・地方とその住民という地理学的な捉え方が根本にある。新しい角度からこの問題をみるならば、通信技術の劇的な普及により、21世紀には、自分の住んでいる地方の行政サービスだけでなく、いろいろなところから市場サービスや行政サービスを受けられる「グローバルシティズン」になる可能性がある。その一方で、利用者負担のルールをどう実施していくか、また行政サービスをその住民のみに提供していくのか、という問題も提起されるのではないか。
  • 地方公共団体のやることを中央政府が画一的な価値基準で評価するのは、個性的な地域の発展という点からみて如何なものか。
  • 地域により行政サービスの差が出てきてもよい。住む所を変える人が出たり、逆に、自分の住んでいる所でも別の地域と同じやり方はできないのかということにもなるが、前提として、その差について分かりやすく情報を提供することが重要。

(3)NPOワーキンググループ報告書(案)について

○事務局より資料5(NPOワーキンググループ報告書(案))に基づき説明。

○主な意見は次のとおり。

  • NPOに限らず他のどの主体もイノベーション機能を有している。NPOの機能とは、市場の失敗と政府の失敗を補完するということではないか。
  • 人材の育成は非常に重要な点であるが、解決策の一つとして、国際交流の活発化が考えられる。
  • 高齢化社会、福祉問題、財政再建等の諸問題を考えた場合、政府に代わる福祉の担い手としてNPOに期待できる。
  • 寄付金控除については、個人が政府に税を納めてその使途がわかりにくいよりも、NPOに寄付してそれが他人を助けるという方が個人の意識として好ましくあり、かつ小さな政府という目標に合致するという視点が必要である。

(速報のため、事後修正の可能性あり)

 

連絡先 

経済企画庁総合計画局物価班

TEL 03-3581-1538

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