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経済審議会経済社会展望部会(第6回)議事録

時:平成10年2月10日

所:経済企画庁特別会議室(1230号室)

経済企画庁


経済審議会経済社会展望部会(第6回)議事次第

平成10年2月10日(火) 10:10~11:50

経済企画庁特別会議室(1230号室)

  1. 開 会
  2. 各ワーキンググループの報告
  3. 運営委員会の設置について
  4. 閉 会

(配布資料)

  1. 資料1 経済社会展望部会委員名簿
  2. 資料2 各ワーキンググループの報告(財政・社会保障、土地・住宅)
  3. 資料3 経済審議会経済社会展望部会運営委員会の設置について(案)
  4. 資料4 運営委員会における検討事項について(案)
  5. 資料5 日本の経済構造と将来展望のフローチャート
  6. 資料6 各ワーキンググループの審議経過報告(概要)
  7. 資料7 経済審議会経済社会展望部会の今後の審議スケジュール

経済審議会経済社会展望部会委員名簿

部会長 小林 陽太郎 富士ゼロックス(株)代表取締役会長
部会長代理 香西 泰 (社)日本経済研究センター会長
  稲葉 興作 日本商工会議所会頭
    石川島播磨重工業(株)代表取締役会長
  井原 哲夫 慶応義塾大学商学部教授
  井堀 利宏 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授
  岩田 一政 東京大学大学院総合文化研究科教授
  角道 謙一 農林中央金庫理事長
  川勝 堅二 (株)三和銀行相談役
  黒田 晁生 明治大学政治経済学部教授
    日本経済研究センター主任研究員
  小島 明 (株)日本経済新聞社論説主幹
  小長 啓一 アラビア石油(株)取締役社長
  小林 佳子 (株)博報堂キャプコ取締役
  佐々波 楊子 慶応義塾大学経済学部教授
  下村 満子 (財)東京顕微鏡院理事長
  清家 篤 慶応義塾大学商学部教授
  鶴田 俊正 専修大学経済学部教授
  中井 検裕 東京工業大学大学院社会理工学研究科助教授
  長岡 貞男 一橋大学イノベーション研究センター教授
  長岡 實 東京証券取引所正会員協会顧問
    日本たばこ産業(株)顧問
  奈良 久彌 (株)三菱総合研究所取締役会長
  成瀬 健生 日本経営者団体連盟常務理事
  濱田 康行 北海道大学経済学部教授
  原  五月 日本労働組合総連合会前副会長
  樋口 美雄 慶応義塾大学商学部教授
  ロバート・アラン
・フェルドマン
モルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト 
  深海 博明 慶応義塾大学経済学部教授
  福井 俊彦 日本銀行副総裁
  村田 良平 (株)三和銀行特別顧問
  村本 孜 成城大学経済学部教授
  八代 尚宏 上智大学外国語学部国際関係研究所教授
  吉井 毅 新日本製鐵(株)代表取締役副社長
  吉川 洋 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授
  鷲尾 悦也 日本労働組合総連合会会長

〔 部会長 〕 ただいまから、第6回経済社会展望部会を開催いたします。

皆様方には大変ご多用中のところ、また天気の悪いところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

本日は、ご案内いたしましたとおり議題が2つございまして、最初に各ワーキンググループの報告ですが、今日は財政・社会保障ワーキンググループ、土地・住宅ワーキンググループの2つのワーキンググループにお願いしております。 続いて運営委員会の設置についてお諮りしたいと思います。

それでは、ワーキンググループのご報告をお願いしますが、ご報告に当たっては、去年の12月の審議経過報告以降に検討を進めていただいた点を中心にしまして、それぞれ大体15分ぐらいでお願いしたいと存じます。

最初に財政・社会保障ワーキンググループ座長の井堀委員からお願いいたします。

〔 井堀委員 〕 財政・社会保障ワーキンググループは、去年の12月の中間報告の後、1月に一度ワーキンググループの会合を開いただけなので、今回はスケジュールの関係で一番最初にご報告することになったのですけれども、それほど最終段階というところまでいっておりません。数字に関してはまだ報告する段階ではありませんので、これに関しては報告骨子の一番最後のところに括弧で表記してありますけれども、マクロの経済変数あるいは世代会計の試算に関しては、現在、検討中でまだ数字が固まっておりませんので、これに関してはまた別の機会に最終報告という形で、もう少し具体的に固まった段階で報告させていただきたいと思います。その意味では、前回ご報告したのとそれほど大きな違いはないのですけれども、一応、1月のワーキンググループの検討を受けまして報告書を少し書き加えましたので、その点を中心に報告させていただきたいと思います。

報告書の全体の構成は、最初は、構造改革と世代間の受益負担構造に関しての試算についての議論になっています。ここのところは、先ほど紹介しましたようにまだ数字が固まっておりませんので、検討中ということでそれほど大きな進展はないのですけれども、基本的な認識としては、世代間格差を検討するというのが構造改革をする前、あるいはした後の財政あるいは社会保障のマクロ経済に与える効果を考える場合に大きな視点として重要であるという認識のもとに、特に世代間の公平性の観点から、どういった受益負担構造世代間で生じているのかについて検討してみることが重要だろう、そういう問題意識に関しては一致しております。

今日、主にご報告するのは、2番目の経済パフォーマンスを阻害しない社会保障制度の構築という点ですけれども、ここでは、大きく分けまして、2ページの(2)の公的年金制度のところと、4ページの(3)医療保障制度、それをまとめて社会保障制度の総合化という3つの観点からなっています。特に前回のワーキンググループでは公的年金制度について議論を行いましたので、その点を中心にご報告したいと思います。

まず総論ですけれども、現在の社会保障・財政の制度を前提にすると将来世代に相当の負担を強いることが見込まれる。この数字に関してはまだ固まっておりませんけれども、そういうことが予想される。それがどういったマクロ的な効果を持っているかというと、1つ考えられるのは現行制度のままで財政赤字が拡大すると資本蓄積に影響を与えて、将来の経済成長にはマイナスに効くだろう。その意味で社会保障制度に関していろいろな観点があり得ると思いますけれども、1つは2ページの 【1】に書いてありますけれども、経済成長をできるだけ阻害しないような制度として、かつ世代間の公平性を確保して国民から信頼を得られる安定的な制度にする必要がある。

【2】ですけれども、それと同時に現行制度において年令による画一的な仕組みになっている部分について弾力化を図ることにより、年齢中立的、いわゆるエイジフリー的な制度として個人の持つ能力や意欲を十分発揮できるようにする。かつ高齢者の国民全体としての扶養負担を軽減していくような制度に変える。

【3】ですけれども、特に最近の経済環境の変化に対応して、セイフティ・ネット、つまり個人の力のみでは対処し得ない生活の安定を脅かすリスクに対応して、個人の自立を支援し経済社会の安定・発展に寄与する、そういう枠組みを作ることが社会保障制度として重要である。ただしその場合、セイフティ・ネットというのは最低生活保障を必ずしも意味するものではないという点にも留意する必要があると言っております。かつセイフティ・ネットということが将来の国民の生活に対する不安を取り除くという意味でも、将来、どういった形で社会保障制度がセイフティ・ネットとしてどこまで機能するのかということを明確にしておくということは言うべきである。この【1】,【2】,【3】が大きな問題意識になっています。

それを前提にして、公的年金制度と医療保険制度について各論としていくつかの点を報告させていただきます。

まず(2)公的年金制度ですけれども、公的年金制度に関しては、3ページの最初に書いてありますけれども、例えば現行の厚生年金のモデル年金を想定しますと、現役勤労者の可処分所得の約8割を保障しているということになります。現在の給付水準を維持するとすれば、少子・高齢化の進展が予想されますので、例えば2025年時点で厚生年金の保険料が34.3%、現行の17%のほぼ2倍になるという、あるいは国民年金の場合もほぼ2倍の2万 4,300円になるということが試算として出ておりますけれども、これは要するに将来の現役世代にとって過大な、とにかく負担が増えるということが予想されるわけで、給付水準が現行のまま同じで負担が増えるということは、とりもなおさず世代間の格差という観点からいけば将来世代の負担が重くなる。

他方、家庭内で行われている扶養負担が公的年金によって代替されるということもあり得るわけですけれども、ただ、公的年金制度における格差を正当化する理由としては説得力が弱いのではないか。その意味で世代間の給付と負担の適正化を図る必要があるというのが、特に公的年金の場合基本的な考え方だろうと思います。

その場合の改革の仕方としては、基本的には2つのポイントがありまして、1つは、いわゆるエイジフリーという観点に立って支給開始年齢等を弾力化する、あるいは給付水準の見直し、あるいは賃金スライド、物価スライド等のスライド制の見直し等の方法も検討に値するわけですけれども、もう一つの方法としては、より長期的な安定性の観点から年金制度の財政方式の在り方自体も視野に入れた検討が必要になるだろうと思います。

まず後者の方から入りますけれども、財政方式に関しては、基本的には積立方式と賦課方式の2つの方式が考えられるわけですけれども、それぞれメリット、デメリットがあります。これに関しては前回の中間報告でも報告したとおりですけれども、ただし、賦課方式に比べて積立方式の方がマクロ経済に関しては貯蓄率や資本労働比率を高めて経済成長率を高くするということが予想できますので、その意味では最初の社会保障がなるべく経済成長を阻害しないようにというような観点からすれば、積立方式の方が経済成長にとってはより両立可能であろうということになるかと思います。

問題は、積立方式に移行する場合、どういったことが重要、あるいは政策の観点から議論として検討する必要があるかどうかということですけれども、まず現行の終生積立方式、いわゆる賦課方式とほとんど同様の特徴を持っているわけですけれども、これを完全な積立方式に移行する場合には、公的年金を民営化するという形と、公的年金のままで積立方式に移行する場合という2つの可能性が考えられます。

公的年金を完全に民営化することに関しては加入について強制性がなくなりますので、それはそれでいろいろな問題も制度としてはあり得るわけで、一部公的年金を残すという選択肢も検討する必要があるだろうと思います。

ただ、積立方式に移行する場合もう一つ問題になるのは、いわゆる二重の負担の問題ですけれども、つまり、過去に生じた年金の債務負担が賦課方式か積立方式に移行することによって顕在化しますので、それがいわゆる後世代の負担として追加的に主として移行期の世代が負うということになるのですけれども、これが厚生省の試算ですと、例えば厚生年金の2階部分に関して 350兆円という試算も出ておりますけれども、これをどういう具合にこの負担に対応していくかというのが1つの大きなポイントになるわけですけれども、これに関してはこういった二重の負担がどのぐらいマクロ的あるいは各世代にとって多いのかどうかに関しての数字はまだ検討段階なのですけれども、基本的な試算としては数十年にわたって段階的に移行していくことによって、こういった二重の負担をかなり軽減できるのではないか。そういった方向への対応が必要だろうということだと思います。

それから、マクロ経済の観点からみますと、民営化するにしても、あるいは公的な年金の中で積立方式に比重を移すということにしても、いずれにしても現行の年金の給付水準をある意味では縮小することにかなり近い、そういった性質を持っているわけで、そういう意味では積立方式への移行ということを改革の段階的なアプローチとして、例えばスライド制の見直しとか部分年金の廃止等のさまざまの選択肢の中の1つという具合に考えることもできるのだろうと思います。

4ページの最初に多少数字が挙がっているのですけれども、これは、我々のワーキンググループが固めた数字ではなくて、ここでは八代委員の研究所での試算を引用した形になっているのですけれども、例えば部分年金を廃止して第3号被保険者から保険料を徴収して、かつ賃金スライドを廃止して物価スライドのみにしたという形で、賦課方式の公的年金のところをスリム化する方向でいくとすると、長期的に国民負担率は軽減化されて労働供給が促進されて成長率も高くなる、こういう試算もありますので、こういったものを参考にして多少積立方式に移行するか、あるいはそれとほぼ同じような効果を持つような賦課方式のスリム化に関しての数字に関して、できればもう少し具体的な数字を出したいと思います。

もう一つの議論は、基礎年金の1階の部分ですけれども、基礎年金に関してその財源を保険料から税金に切り替えるという選択も考えられるという議論も出ました。これについては、税方式に変えるということなので、低所得者にも必要な給付が行われると同時に、所得・資産に応じた給付制限が行いやすくなる。現在の保険料方式ですと、出した人が必ずもらうという形になるわけですけれども、税方式ですとそこのところが給付制限が行いやすくなるということがあります。

それから、この税方式に変える場合には、労働所得税というのは現在の保険料と同じですけれども、これよりはいわゆる支出税方式の方が望ましいという議論もありました。

その意味で公的年金の給付と負担の適正化というのは非常に重要な問題ですけれども、これがどういう形で抜本的改革を行うかに関しては、多角的観点から情報提供を行った上で合意を形成していく必要があるというのが、ここでのまとめです。

もう一つ医療保険制度に関しては、将来、少子・高齢化の中で医療費が非常に高い数字で伸びるということが予想されます。現行の制度のままだと、例えば2025年には老人医療費は国民医療費の5割に達することが見込まれ、また、その負担も上昇するということが見込まれますので、その意味で将来の負担が過大とならないように給付と負担の適正化を図る必要がある。その場合に、どういった形で給付と負担の適正化を図るかということなのですが、医療に関しては年金や介護と異なりミニマムに限定した保障というのは成立しにくいので、標準的な医療に関しては公的に保障していくことになると思います。その場合、医療の特に供給サイドの方での効率化を中心とした制度の効率化を図ることによって、将来の負担を抑制していくというのが一番有効ではないかというのが、ワーキンググループの大体の考えです。

医療に関しての効率化としてもう一つ市場原理を導入するという方法もあるのですけれども、これはもちろんそれはそれで有効だとは思いますが、それだけで医療費の総額を抑制することには限界があるのではないか。これに関しては情報の非対称性等いろいろ市場に馴染まないところもかなりありますので、その意味でここで書いてありますいろいろな情報開示等も含めて、サプライサイドに対する適切な規制を組み合わせることによって、医療費の抑制化が図られるのではないかということが、いままでの大体の議論です。

それを含めまして、(4)社会保障制度の総合化等のところでは、社会保障が全体としてセーフティネットとして必要かつ十分な機能を果たしているかどうかということから、総合的に効率化と公平化を図る必要がある。特に医療・年金・介護等、制度間での調整がこれまで不十分なために、重複給付とかいろいろな制度間の負担の不公平とかそういう問題がありますので、それを整理統合する必要がある。同時に税制面での対応に関してもきちんとした見直しが必要だろうと思います。

それから、5ページの最後の方に少し書いてありますけれども、医療・年金・介護等それぞれ経済に与える影響が異なることが予想されますので、社会保障の構造改革の全体像、特にマクロ経済の観点から比較する場合には、財政面での影響に関しては全体的な組合せに関しても、できれば定量的な議論ができれば望ましいと思います。

それから、最後に補足ですけれども、医療あるいは年金にしても給付の削減や給付の引上げというのが、これから当然検討課題になるわけですけれども、それが結果として特定の世代に対して負担が過重になったり、特定の時期に集中して負担が増大するということになれば、国民全体の合意が非常に難しくなりますので、その意味で制度全体の中で改革の内容や時期についても調整が必要であるということと、社会保障の枠を超えた他の政策との連携を図る必要がある。この例としては都市住宅のバリアフリー化等、あるいはリバース・モーゲージの普及等がここで紹介してありますけれども、そういった他の政策との連携を図ることによって、社会保障全体の効率化も図ることができるのではないか。そういう補足を最後につけてあります。

〔 部会長 〕 ありがとうございました。

引き続いて土地・住宅ワーキンググループのご報告をお願いして、ご質問及び討議は後でまとめてお願いしたいと思います。

土地・住宅ワーキンググループ座長の村本委員、お願いいたします。

〔 村本委員 〕 昨年の12月18日に審議経過報告をさせていただきまして、さまざまなコメントないしご質問をいただきましたが、それを踏まえまして、その後2回ほどワーキンググループを開きまして集中的に審議をし、なおかつ委員間の持回りをしていただきまして、さまざまな意見を調整いたしました。

今日、お手元にございます報告書(案)というのは、ほぼまとめに近い段階であろうということで、今日、ご報告してよかろうというお許しを得た段階のものでございます。 考え方は目次にございますけれども、我々のワーキングでは4つの問題を整理いたしました。土地・住宅という大変広い領域でございますので、あらゆる問題を整合的に議論したということよりも、むしろポイントを絞って議論しているというふうにお考えいただければよろしいかと思います。あるいは経済全体の成長径路等に伴うシミュレーション等が実は前提にならなければいけないわけですが、そこがちょっとオープンといいますかギブンにしておりますので、それに関わる議論でありますとか、あるいは土地であれば、税制の問題等が非常に関わるわけですが、その辺の問題は実はオープンにして議論を進めたという制約の下でございます。

土地市場、不動産市場をどう考えるかという問題が1つ。住宅需要が今後のライフスタイルの変化でどう変わるかという問題が1つ。それから、現在の住宅ストックをどう考えるか。そして、それをファイナンスの面でどう考えるか。という形で4つの領域について集中的な議論をしたというのは、審議経過でもお話ししたとおりでございまして、その後に、それを踏まえた提言という形でいくつかのポイントを提示しております。

私どもの考え方の基本につきましては、前回の審議経過報告でやや公の関わりについて強調しすぎたような印象をお与えしたかもしれませんが、そうではありませんで、2ページの「はじめに」を見ていただきますと、そこに少し前書きをさせていただきましたが、おそらく今後の変化というのは、足下の地価の下落等の問題もございますけれども、将来を我々は考えていくわけですけれども、それがどういうふうに展開するかということを考えますと、私どもが土地ないし住宅の分野でも、いわゆるビッグバンと呼んだ方がいいような状況が出でくるのではないか。それは、その前提にあります構造変化に対しては、まず市場メカニズムが大前提になって、それで解決すべき問題がほとんどであろうということであります。

それを踏まえて後でご議論になるのかもしれませんが、3つのコンセプト、「透明で公正な市場システムの確立」、「プラスのストックの未来への継承」、「環境と調和した社会」といったような視点が非常に重要になるということでまとめたのが以下のペーパーでございます。

審議経過報告でお話ししたことと変わったところといいますか少し深堀りしたところを中心にお話ししたいと思いますが、3ページの土地ないし不動産市場をどう考えるかというところでは、地価の最近の動き等を展望するに、これがどういう形で展望されるか。前回お話ししたときは、収益還元価格という形でメカニズムで動いていくであろうという話を申し上げました。その際に、現在でもバブル以前でも地価というのは収益還元で説明できないような状況であったのだから、足下がどういうふうに動くかということも重要ではないかというご指摘を受けましたが、実は我々は、そこについては厳密なシミュレーションをしているわけではありませんで、明確な答えは実は出しておりませんが、ペーパーの中では短期的な地価動向は一概には予測しがたいという書き方にいたしましたけれども、いずれにしても従来型の、土地を保有していてその所有から得られるキャピタルゲインを中心と考えるようなアイディアでは実はなくて、土地の所有規制、利用価値と言った方がいいかもしれませんが、そういった方向にシフトしていくのではないか。それがむしろ経済の中では健全ではないかという見方をしたというのがここのポイントでございます。

4ページにまいりまして、1つ大きなポイントが増えておりますのは、金融ビッグバンに対して、例えば東京のマネーセンター機能としてのオフィス需要にどう影響が出てくるかといったような視点も少し考慮しなければいけないということで少し入っておりますけれども、ここは実は、ロンドンのドッグランド等の問題も考えますと、オフィス需要に直ちにはね返るということはそれほどないのかなというふうには考えておりますけれども、ポイントはグローバリゼーションの中で、むしろ土地に関する取引慣行がかなりグローバル化していくのではないかというような視点が重要であろうという指摘がございます。これは資料が後ろの方に参考資料としてついておりますので、それを切り離して見ていただくと、むしろおわかりいただけるのではなかろうかと思いますが、資料の3ページあたりに、日本の取引慣行と諸外国の取引慣行の違い、契約期間の長さの問題、あるいは不動産税の問題等々取引慣行の事例が出ておりますが、その辺もおそらくグローバリゼーションの中で大きく変わらざるを得ないだろうということが、むしろあるのではないかということを指摘したこと。あるいは、むしろマネーセンター化する中では、居住空間、アメニティーといった都市の居住環境といったことも非常に重要になるのではないかという指摘をしたところが少し追加的なところでございます。

その後はほとんど変わっておりませんが、例えば5ページあたりに、最近議論になっております不動産の証券化に対する考え方で、そういうものも我が国で定着してくる、あるいは金融ビッグバンの中では個人の投資家の選択肢の1つになっていくのではなかろうかといったような指摘をしております。

5ページの(4)不良債権担保土地の有効活用のところで、前回は、ここのところをもう少し深堀りしろというようなご意見をたくさんいただきましたけれども、私どもは、不良債権問題というのは単なる帳簿の付け替えですむと考えていないわけでございまして、むしろ不良債権のもとになっている土地、不動産が不良在庫化しているということにむしろ問題があるのではないか。むしろ根っこにある土地を動かすような仕掛けを考えなければ、現在の不良債権問題の根本的な解決にはならないのではないかという認識で整理しているわけでございます。その認識は5ページの一番下の方に書いておりますけれども、虫食い、不整形といったようなこと、多重抵当の問題、あるいは不当な第三者の存在等、いわゆるノンパフォーミングになっている、未稼動になっていることを除くことが必要であろうということでございまして、それを整理するためには、まず市場のメカニズムを活用するということが6ページの我々の考え方の基本なわけですけれども、法的な問題、あるいは法的な制約、あるいは市場のメカニズムを制約するような障害要因をまず除去できないだろうか。権利関係あるいは裁判所の競売手続等々ですけれども、そういったこと、あるいは場合によると土地収用法の活用といったようなことも考えまして、できるだけこれを整理するような、そういうメカニズムをまず整備する。そして民間の市場メカニズムの中でこれを解決できないか。不動産の証券化、あるいは不動産特定共同事業等もそのアイディアになろうかと思いますが、そういったことをまずやるべきであろうということを提言しているわけでございます。

もし、それだけでうまくいかないならば、いわゆる市場の失敗があり得るのであれば、前回お話ししたような対応策というのも何かないだろうか。つまり、地上げが放棄されているようなところで非常に虫食いがひどい。現実に新宿の富久町等で議論になっているようなことですが、そういったことに対応する方法を考えなければいけないのではないか。それは単に不良債権問題ということだけではなくて、プラスのストックの未来への継承と書きましたけれども、負の遺産をできるだけ残さないようにしようということでありますし、都市のいわば再構築をここで行えないかというアイディアでございます。

そのための具体的な対応としては、例えば前回もお話しいたしましたけれども、7ページに示しましたように、何らかの公的セクターによる不整形な土地の買取りを行うような方式も1つのアイディアではなかろうかということを考えておりまして、ここまでやれば、かなり長い期間、20年、30年というオーダーで考えざるを得ないと考えているわけですが、そういうところでそれを整理して、いわゆる有効活用できるような方策にもっていけないか。そのプライシングにつきましても透明かつ公正なプライシングができるような方法を、競争入札等によって図るべきではないかという視点を掲げているわけでございます。

有効利用といったときに、単に経済的な効率性だけを考えるのではなくて、やはりオープンスペースとしての公園とか緑地、あるいは都市全体の機能アップをするような形での、ここでは「社会効果的な有効活用」と書きましたが、これは8ページでございますが、その辺で少し有効利用を図るような手法を考えていくべきではなかろうか。そういう形で、現在、動かない土地ないし不動産というものをいかに動かすかという方法を何らかの形で示していきたいというのが、いわばこの提言でございます。これは1つのアイディア的なポンチ絵といったらいいかもしれませんが、参考資料の5ページに書きましたようなアイディアがここで考えているものでございまして、図表5にありますように権利関係が非常に輻輳しているところを、交換分合等さまざまな手法を使って整地あるいは整備をしていこう。このような考え方をここで提示しているわけでございます。

以上が前回少しご議論になりましたところの補足的な説明でございます。

2番目の住宅需要につきましては、前回お話ししたのとほとんど変わっておりませんけれども、10ページあたりで(環境を買う時代の到来)と書かせていただきましたが、住宅を買うという発想だけではなくて環境を買うという発想が、現在、非常に重要になってきているのではないか。あるいは数行後でございますが、地球環境問題への関心の高まりとしての良質な住宅ストックの形成ということ。逆に言えば環境に負荷をかけないような住宅をいかに整備していくかというのも今後の課題であろうということを書き込んでおります。

(3)地方都市の問題という形で、ネイションワイドだけでなく、個々の地域の問題というのがあるのではないか。これは大変悩ましい議論をしたわけでございますが、やはり都市インフラを整備するという視点から、やはり地方都市もその観点の中で整備されていくべきであろうということで、地方都市が郊外にショッピングセンター等でどんどん拡散していきますが、その中での中小都市の都心居住等の問題が残っていくのではないかということで、その辺の整備をしていくべきであろう。ただ、そうは言いながら悩ましいのは、地方分権ないし地方の自己責任という形をどうバランスさせていくかというのがやはり課題であろうという形で、最後は都市間の競争といった表現で書いてございますが、そういった認識をしているということで、ここはある種の考え方の提示にとどめているところでございます。

3番目の柱でストックの時代ということを考えているわけですが、現在の住宅ストックをいかに活用してプラスのストックの未来への継承をさせるかということで、前回お話ししたのとほとんど変わらないのですが、(1)の住宅情報の展望というところですけれども、情報化がこの分野でもかなり進展するであろうという認識をしているわけでございまして、その際に、例えばインターネットの利用等があるわけですが、現在のような情報がかなりバイヤスを持つとか、あるいは手数料の両手取りというような状況が起きるようなことではなく、買い手側の情報がきちっと提供されるようなバイヤーズエージェントというような考え方ですが、そういった考え方が実は必要ではなかろうかということを記述しております。

既存住宅事情の話につきましてはほとんど前回と変わっておりませんが、13ページの頭の辺ですけれども、「透明で公正な市場システム」を確立するという視点で、既存の住宅についても住宅性能のいわばレイティングと言いましょうか性能表示、あるいは性能保証的なアイディアを活用していくことが必要ではなかろうかということが書き込んでございます。

(3)分譲マンションの建替えのところでは、前回は建替公社のような存在も必要というようなことを書きましたが、今度はそこまでは書き込んでおりませんが、少しそういう形での整備が必要であるということぐらいで、ここは閉じてありますが、そんな形の書きぶりになっております。

(4)リバース・モーゲージにつきましては、財政・社会保障ワーキンググループでもそういうご議論があるようですが、私どもはこれをかなり重視して、住宅の今後の在り方というのは、やはり住宅の相続に関わる問題がかなり大きいということからリバース・モーゲージ的な制度を充実させていったらどうであろうかという指摘をしております。

14ページにまいりまして、(5)賃貸住宅市場の課題ですけれども、ここはほとんど前回と同じような議論の少し丁寧な説明ということでございまして、賃貸管理業といったものが今後ビジネスとして確立すべきではなかろうかとか、あるいは定期借家権の問題をやはり期待したいということですが、15ページの6)新たな住宅供給スタイルの展望のところで、都市の再構築のところには、やはり容積率の特例、あるいは都心共同住宅供給事業等、補助政策がさまざま展開しているのだけれども、それが果たしてどのぐらい効果的なのかということで、結局、現在のようなシステムをさまざま組み合わせたときにどのぐらい効果があるのであろうかということもかなり気になったところでございます。

そこで、参考資料の12ページをご覧いただきますと、都心におきましても例えば定借を行い、なおかつ容積率の割増し、あるいは建設費補助等の政策をさまざま組み合わせてまいりますと、家賃が相当軽減できるような形になっていくのではないかということで、1つの簡単なシミュレーションをしたものがございます。

13ページに表にして比較しておりますけれども、単純な購入で所有権形態でこれをすべて行う場合と、例えば定期借地権を組み合わせたやり方にすれば、家賃で3割近く、それをさまざまな政策補助と組み合わせた場合には半分ぐらいまでこれを軽減できるような政策もとり得るのではないかということで、今後の展開にはこのような施策も重要かなという、そんなニュアンスのことが書かれているわけでございます。現在、導入されている方式を統合的に行っていく必要性を述べているとお考えいただければよろしかろうと思います。

16ページに、もう一つの柱である住宅金融の話が書かれておりますが、ここは、前回お話ししたこととほとんど変わってはおりませんで、私どもの考え方では、住宅金融の市場におきましても、もう少しビッグバン的な要素で自由化ないし市場メカニズムの活用が必要であろうという視点でございまして、1つのアイディアとしては、アメリカの住宅金融市場がそうであるように、いわゆるセカンダリー・マーケットの整備、あるいはそれに対する保証システムないし保険システムの整備といったようなことも重要であろうといったことでありますとか、あるいは現在、問題になっておりますような流動性リスク、あるいは繰上償還リスク等に対する対応策としてのSPC方式、あるいは信託等の債権の流動化方式も重要ではないかといった指摘もしてありますし、あるいはビッグバン絡みの個人資産の有効活用あるいはその運用先としてのマーケットとして重要ではないかといったことが指摘されております。

最後ですが、17ページあたりには、さはさりながら、我が国の住宅市場ないし住宅金融の問題を考える場合には、若干、民間の活力だけですべて解決できない場合もあろうということで、現在のシステムの役割の延長線上のものがこういう形になるのではないか。つまり、公的な役割が相当変わってくるという議論を最後に付け加えてあるというのが以上のまとめでございます。

以上のような考え方を18ページ以降に提言1から提言9までまとめてございますが、これはいわばいままでお話ししたことのエッセンスの集約というふうにお考えいただければよろしかろうと思います。

資料につきまして、1,2箇所しか見ませんでしたが、私どもが考えましたもののバックデータのいくつかのものがここに提示されております。実は細かいシミュレーションをしなかったものもありますので、今日、お話ししたものも基本的には考え方ないしコンセプトについて整理してお話ししたというふうにお考えいただければよろしいのではないかと思っております。以上でございます。

〔 部会長 〕 ありがとうございました。

2つのワーキンググループからご報告をいただきましたので、この後、30分ぐらい、この報告について皆さんからご意見をいただきご討議いただきたいと思います。ご質問、ご意見、どうぞご自由にお願いいたします。

〔 A委員 〕 今、村本委員が報告された土地・住宅ワーキンググループのお話、非常におもしろく拝聴したのですが、特に10ページに出ている「環境を買う時代の到来」というコンセプトは、多分、これから非常に大切になるかと思うのですが、環境というかアメニティーを買うと言ってもいいかと思うのですが、そのときに、確かにおっしゃるように人口構造等を考えると、住宅については量の問題よりはクオリティーの問題になってきているというのはそのとおりだと思うのですが、住宅のようなかなり専門的な知識が必要な商品を買う場合に、いわば市場に情報の非対称性があるわけで、情報がかなり非対称的な市場の中で市場メカニズムだけでクオリティーを担保できるかどうか。あるいはもしできないとしたらどのような仕掛けが必要かというようなことを少しお教えいただきたい。あるいはもう少し詳しく書き加えていただいた方がいいのではないかと思いました。

それとの関係で、例えば環境に含まれる防災とか都市の景観というようなものは、これは市場の経済主体の間の取引だけでは達成しにくいものですから、何らかの形で社会資本として提供される、あるいは規制を行って、例えば景観を保つとか、あるいは防災上の条件を担保するとかいうようなことが必要だと思うのですが、そういう問題について従来型の規制ではなくて、何か新しい形の規制とか社会資本の整備の在り方というのが提案されると、私としてはいいのではないかという気がしておりますものですから、その辺についても何かお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。

〔 村本委員 〕 最初のご質問のクオリティーをどう担保していくのかということで、住宅のマーケット、情報の非対称性は大変大きいわけですから、それの情報提供機能をどうするかというご質問であろうかと思いますが、10ページのところではそういう書きぶりになっておりますけれども、実は12ページのストックのところですが、(2)の既存住宅市場の活性化で(住宅の質に関する「情報の非対称性」の解消)というところが、私どもの考え方の基本にございまして、確かに第2の柱の方にはその部分が入っておりませんが、この考え方は実は共通するアイディアだというふうにお考えいただければありがたいと思います。

12ページの最後の方に書かれておりますけれども、情報の非対称性を解消するということに対しては、やはり住宅の性能に対するいわゆるレイティング機能といったような形で性能表示をきちっとさせようということは、ストックベースでここに書きましたが、実はフローベースでもそういうことが必要になるかなということでございまして、考え方はここに入っておりますが、全体を通じて私自身はそう考えたいと思っております。

もう一つ、防災、景観等ですが、これももう少しベースになるものをどういうふうに考えているかという形で、従来型の規制だけでは不十分なのではないかというご議論でございますが、その点については明確にさまざま議論したわけではないわけですけれども、例えばなやましい議論をしたというところで申しますと、10ページの当たりで「地方都市の課題」と書きましたようなところでは、地方都市がある意味で疲弊しているというのは、かなりそういう従来型の規制の限界ではなかったかなと考えておりまして、おっしゃるように、より具体的な提言ができればここはよかったわけですが、そこはやや煮詰まっていないということで、今日の段階ではそのぐらいにとどまっておりますが、あるいはワーキンググループの中井委員に補足的なことがありましたらお話しいただければありがたいと思います。

〔 中井委員 〕 村本委員のご回答でよろしいかと思いますが、今のご指摘に若干補足させていただきますと、専門的知識については1つは先ほど言いました個別の住宅に対する情報の提供ということで、これはどんどん現在進行形で進んでおりますので、この分についてはかなり整備されていくだろうと思います。

もう一つ、ここで言う「住宅を買う」という考え方から「環境を買う」というのは、住宅単体に対する評価というものから、住宅を取り巻くもう少しエリア的なアメニティーも含めての評価ということを念頭に置いておりまして、その場合の情報の非対称性をカバーする役割としては、例えば専門家の役割みたいなものがかなり重要になってくるだろうと考えております。

もう一つの防災、景観についても、これは市場メカニズムだけでは提供できない部分か当然出てくる。1つは、防災や景観といったことに関する情報の提供ということでは、これは主に民間も含めたということになりますけれども、専門家の充実、専門家による支援といったものが重要になってくるだろう。この辺では、例えばNPOのような存在で、こういった領域で活躍しつつあるところがありますので、そういったものの役割が今後重要になってくるのではないかと考えております。

いままでの規制のやり方では、地方都市みたいなところでは特に限界があるということで、まさにご指摘のとおりだと思います。これについては、ワーキングの中で議論したわけではありませんが、1つは合意形成という問題がこの中にかなり大きく含まれているように考えておりまして、1つは、地域の住民プラス潜在的にそこに投資しようという人たちの意向も含めて、何かそういった意向に合わせた形での規制をうまく作り上げていく仕組みみたいなものがあれば、本当は一番いいのだろう。ただ、なかなかそういったところでの合意形成を作るのが難しいということが現状ではありますけれども、そういった点では合意形成に対する公的な支援プラス専門家の役割、NPOの役割といったあたりがかなり重要になってくるのではないかと考えております。

〔 B委員 〕 まず社会保障の方でございますが、非常に画期的報告でよくまとまっていると思います。できればもう少しアクセントを置いていただきたいと思うところは、今、争点になっております二重の負担の問題でありますけれども、これを何と比べた負担なのか、つまり、二重の負担をするかしないかという点がよく年金審議会などで議論されているのですが、私はそれはナンセンスな議論だと思います。つまり、もう不良債権は既に存在しているわけですから、どの世代が負担するのか、現在の勤労世代が負担するのか、それとも後代の世代が負担するのかという違いであるわけで、二重の負担はいずれにしても存在するのだというような点が大事ではないかと思います。

それから、負担の問題というのは、先ほど井堀委員が、特定の世代に負担が集中しすぎることの意味というふうにおっしゃいましたが、もう少し具体的に言うと、これは年金制度のサステーナビリティーの問題だと思います。特定の世代が負担を著しく持つような制度というのは長期的に持続することが非常に困難であるという点を強調していただければ、一般の理解も得られるのではないか。

それから、せっかく私どものやった研究を引用していただいたのですが、4ページですが、この研究の本意は成長率が0.2 %高まることが重要なわけではなくて、その前に書いてあります国民負担率の軽減が、実は何もしなければ潜在ベースで70%のものが改革することによって50%以下に下がる、それによって年金制度のサステーナビリティが維持できるという点が一番大きなメッセージだと理解しております。

最後に、残念ながら1つ欠けている大事な点として、社会保障と労働市場との関連だと思います。ここには問題になっています例の第3号被保険者の問題が全くと言っていいほど触れてないのですが、実はその問題とエイジフリーという、ここに載っている問題と同じぐらい重要な問題ではないかと思います。現在、とにかく、専業主婦世帯に対していろいろな形での補助が行われている。それが逆に女性の就業を抑制している。これは樋口委員の有名な研究でわかりますように、今、専業主婦世帯の人は非常にシグニフィカントなレベルでの就業調整もやっているし賃金調整もやっている。それが被保険者数を減らして年金財政も圧迫しているという点で非常に重要な問題を持っている。

それから、ここにありますモデル年金なのですが、実はこのモデル年金というのは専業主婦世帯を想定しているわけです。夫の年金だけで夫婦2人が生活するに十分な年金という前提なのですが、これは高齢化のピークではもう全く時代遅れな発想であって、高齢化のピークでは共稼ぎということをむしろ考えなければいけない。そういう意味でも、エイジフリーと並んで世帯フリーの原則というのは是非今回の報告でご議論いただければありがたいと思います。

最後に1つ土地・住宅の方でございますけれども、これも非常に画期的な報告だと思いますが、これは陳情でございますけれども、最後の提言のときに、是非、定期借家権の方も入れていただきたい。定期借家権というのはこの報告書が出る頃にはものすごく大きな話題を呼んでいると思いますのは、実は予算委員会が予算が終わりましたら、議員立法の形で定期借家権の導入の法案が出る可能性が非常に高いわけですし、我々も入っております学者グループからの緊急提言も出しますし、それに反対して民法学者からの反対の提言も出ますし、大きな話題を呼んでいるわけですから、定期借地権の方は書いてありますけれども、実はこれ以上に定期借家権が導入されるかどうかというのは、ある意味で非常に重要な問題だと思いますので、是非、もう少し取り上げていただければありがたいと思います。

〔 C委員 〕 私も両報告とも非常に興味深く聞かせていただいたのですが、土地・住宅ワーキンググループについてご質問したいと思います。

私、雇用問題、労働問題というワーキンググループに入っている観点から、労働市場の流動化に伴って住宅問題、土地問題というのは今後どうなっていくのかという点についてご指摘申し上げたいわけですが、特に転職率が高まってくるだろう、それも自発的な転職もあれば、非自発的な、転職せざるを得ないという状況も出てくるでしょう。いままでのように企業の中における配置転換、転勤に伴う引越しと違いまして、企業をまたがって引越しせざるを得ないという状況が出てきたときに、住宅問題というのは非常に重要な問題を帯びてくる可能性があるわけです。そうなった場合の、従来ですと、厚生福祉という形で企業の中でやってきた部分をマーケットを通じてやっていこうということがどうしても出てくると思うのですが、そういった問題は触れないでよろしいのかどうかという点。それと同時に、失職、仕事を失うというリスクがかなり高まってきた場合の住宅ローンの問題をどういうふうに考えたらいいのだろうという2点について、お考えを示していただきたいと思います。

〔 村本委員 〕 B委員からの、定期借家権についても考えるべきではないかというご指摘は大変最もでございますが、議論の過程ではずいぶん出ておりまして、ただ、そういう不透明な部分がありましたので報告書の段階では明示的には出しておりませんが、念頭には入っておりますので、場合によったらそういう形で入る可能性があるというふうにご理解いただければありがたいと思います。

C委員のご指摘の労働市場との関連でということですが、私は、これはさまざまな企業内福祉がどのぐらいポータブルになるかという問題に関わっていると思いまして、住宅ローンも同様ですし、あるいは住宅に対する企業のいわば助成措置といいますか、そういったものもそうですし、社宅もそうかもしれませんが、そういったものとパッケージになっている問題かなと理解はしておりまして、ただ、私自身はこういう考えているということを申しますと、要するに住宅ローンとかそういうものは人にくっつくものになっていくべきだろうと考えておりまして、箱ないし石に対してつくのではなくて、その人につくという考え方にシフトしていくのかな。ですから、住宅ローンというシステム自体も、現在は住んでいる不動産を担保に家を貸すようなシステムですが、そういうシステムが、例えば残債ローンでも少し書かせていただいたのですけれども、イギリスでエンドーメント・モーゲージという方式があるのですが、そういう形でその人に対して例えば生命保険を担保にして住宅ローンを供給するような仕掛けができておりますが、そういった形でシフトしていくのではないかということであれば、企業内フリンジ・ベネフィットがポータブルになるということと当時にそれが進めば解決の方向に向かうのではないかと、個人的には考えておりますが、この辺は書き込んではおりませんけれども、そういう発言はワーキングではいたしましたが、一応、そういうふうに理解しております。

〔 D委員 〕 私も、いずれの報告も大変感銘深く拝見しましたが、1つは財政についてと土地・住宅についてそれぞれ若干のコメントを、いずれも小さなことですが申し上げたいと思います。

1つは財政・社会保障とタイトルがあってほとんど社会保障だけになっているわけですけれども、高齢化社会の財政問題は、これが中心だということをやはり書くなら書く、位置づけを明確にしておいていただいた方がいいのではないかというのが第1点です。それでいいのかどうかという問題があると思います。

第2点は、人口問題に対する影響ということも、これから展望していく場合には非常に重要なことであって、例えば賦課方式というのはよその親を養うという仕組みになると思うのですが、もしそうであれば子どもの養育費も社会化しなければいけないとか、いろいろな広がりが出てくる可能性があるのではないか。いずれにしても成長だけではなくて将来の人口にどういう影響を与えてくるのかという問題意識も必要ではないかと思います。 第3点目に、基礎年金を一般財源で賄う、消費税で賄うという提案がありますけれども、私も基本的にはそういう方がいいのではないかと思っていますが、社会保障でやるかどうかについては、簡単に言えば社会保障負担というのは目的税だと思うのです。それを一般財源に移すことの有利、不利というか問題点というのがあるわけであって、私個人は、むしろ基礎年金を例えば消費税で賄うなら、はっきりと賦課税にして消費税率を何パーセント上げて賄うという形をして、負担する方と受け取る方のバランスをむしろ明示的に図っていった方がいいのではないか。一般会計の中でゴチャゴチャにしてしまうとなかなか要求が抑えきれない面があるわけで、そういう形で整理するというのも一案ではないかと思いますが、例えばそういう税制の問題も実は将来長期的には大きな問題になる点があるのではないかという点の一例として言いたいと思います。

それから、住宅・土地の方も、かなりテクニカルなことなのですが、定期借地権によってコストが下がるということが書いてあって、この計算は非常にインプレッシブだと思います。ただ、このレポートは一方で長い方向としては収益還元方式になると書いているわけです。収益還元方式になれば所有権と借地権の差は本来はなくなるはずで、こんなに差があるというのはまだそうなっていないという前提ですね。かつ、こういうことが起こればそのことによって所有権の価格が下がるはずなので、むしろ借地権、借家権の改正によって収益還元価格に所有権の価格が移っていくのだ、そういう位置づけとしてこれをはらえるということが全体のコンシステンシーにつながるのではないか、そういう印象を受けました。

それから、住宅金融における公的な役割と書いてあるのですけれども、実は金融の役割ではないのだろうと思うのです。つまり、現在の住宅金融公庫というのは金融が自由化されれば、本来、公的金融であろうと民的金融であろうとそんなにコストが違うはずがないわけであって、実際に、現在、住宅金融公庫の金利が安いのは補助金をもらっているから、つまり、公庫に対する出資という形で補助金が出ているわけで、いわば中産階級が自分の家を建てる人に補助金を与えているからなのです。つまり、住宅金融における公的な役割というのは、金融における役割ではなくて、そういう補助金政策をどうするのか、そういう問題があるということをやはりはっきり議論した方がいいのではないかと私は考えております。

〔 E委員 〕 たまたま、今、D委員がおっしゃった問題意識というか、それと非常に共通の点があるのですけれども、財政・社会保障で申しますと、いままでずっと政府が議論してきたのは、世代間の公平の問題もありますけれども、社会保障が膨張していく過程において、要するに租税プラス社会保障負担率、いわゆる国民負担率があまり高くなると経済の活力を阻害するという角度からの議論が非常に多くて、もう一つは、そうは言ってもだんだん上がっていかざるを得ない、その場合に受益と負担の関係が比較的明確な社会保障の方に比重を置くべきであろうというのが、いままでの一貫した政府の考え方として何回も表明されているわけですけれども、それをもう一歩超えまして、例えば、ここにもちょっと触れているのですけれども、年金の保険料の徴収の仕方の中にも、例えば賃金スライドを廃止し物価スライドのみとしたケースの場合はどうだとか、そういうところまで踏み込んでいろいろ検討されるのであれば、まさに租税の方も、直接税と間接税との関係、今、香西部会長代理が言われたように、消費税が将来持つであろう意味、これはやはり社会保障と離れては考えられないのだろうと思いますし、外国の例を見てもどういう過程を経て消費税率が上がっていったかというようなことを考えると、やはりその辺に1つの問題があるだろう。そこまである程度触れるお気持ちがあるかどうかという、大変難しい問題ではございますけれども、それが1つです。

土地・住宅の方も、私は、お話しを伺っていて住宅金融公庫と住都公団の機能というものが、この際、見直されていいのではないかという気がする。両方とも非常に立派な仕事をして今日に至っているとは思うのですけれども、例えば、住宅についての流通市場の整備というようなときに、このワーキンググループの報告の中では、民間でもっと情報が円滑に流れて、そこに1つの流通を促進するような方向づけというふうに、私は受け取れたのですけれども、それだけではなくて、例えば住宅金融公庫が中産階級に低利融資をして持家を促進していくということについては、もう相当程度目的を果たしてきたので、あれだけの組織と、あれだけの人員と、あれだけの経験を持っているものをもう少し流通市場の整備といいますか、そちらの方の担い手にしていく余地がないかどうかという、そんな考えが前からあるものですから、ちょっと申し上げたい。

それから、もう一つは、これもワーキンググループの中で触れておられますけれども、昨年の11月末の「21世紀を切りひらく緊急経済対策」、あれを見ますと、例えば都市部の容積率の緩和その他については相当程度思い切ったことが言われていて、そして、それを支える政策手段が果たして効果があるかどうかわからないけれども、それも書いてある。あれは、何となくゴタゴタのうちに発表されて、そのままあまり注目を浴びていないようですけれども、これからの景気対策その他を考える場合にも、非常に重要な内容を持った取りまとめだと私は思うのですけれども、そういったものについて、例えばこのワーキンググループの報告がまとまるのが6月頃でございますか、そういったようなものの中で、あれをサポートしていくような角度からの何か提言みたいなものが、何らかの意味で織り込まれれば、あれを促進する1つの大きな要因になるのではないかというふうに考えておりまして、その場合でもやはり市街地再開発等に果たすべき住都公団の役割といいますか、そういったようなものが議論されてもいいのではないかという感じがいたしております。両方ともお返事はいりません。

〔 F委員 〕 私は、テクニカルな質問なのですけれども、社会保障のワーキンググループなのですけれども、今、日本は賦課方式ですけれども貯蓄率は高いわけで、先ほどサステナビリティーという話があったわけですが、賦課方式ですけれども、実際は今の社会保障制度が維持できるかどうかというのは、国民が非常に心配している。したがって、自己防衛的に貯蓄しているという面もあると思うのです。ですから、賦課方式といっても、サステーナブルかどうかというところが実は非常に重要で、貯蓄率とかそういったことに対する影響についても、サステーナブルであることにすることがむしろ過剰な貯蓄を減らすという要素もあるので、単にライフサイクル仮説を採用して賦課方式と積立方式では後者の方が貯蓄率が高いから成長率がいいと言っても、現実と少し離れているような感じがしたので、その辺についてもし教えていただければありがたいと思います。

それから、今、公的年金の負担をしない人がかなり増えてきているということで、強制力ということが書いてあるのですが、税制との関係でも、国の強制力という観点から見たときに、どちらがいいのかというような観点の検討も必要ではないかという感じがいたします。

〔 井堀委員 〕 どうもいろいろとありがとうございました。

検討課題としていろいろな点が挙げられていたことに関しては、またワーキンググループで検討させていただきたいと思いますけれども、一応、ここで答えられる点に関していくつかお答えしたいと思います。

最初の、D委員の財政に関しての議論があまり出ていないではないかということですけれども、そこは実は1ページの構造改革と世代間の受益負担構造のところで、実はこれが財政全体に関してのマクロ経済に与える影響を取り扱うところでして、ここで構造改革というのは財政構造改革で、財政構造改革というのはご存じの社会保障制度に関しては、ほとんど制度改革をしないという前提の下でキャップをかけるという形で、公共投資とか政府消費に関しての削減を前提とした改革ですけれども、そういったいわば社会保障とは別枠のマクロの財政が変わったときに、それぞれの政府消費、項目も含めてどういう形でマクロ経済に影響を与えて、それが世代間にどういう形でくるかという話を、世代会計も含めて今数字をはじいているところなのですが、なかなかまだ数字が固まっていませんので、ここのところはそれほど出ていません。その意味で、財政に関しての報告の影が薄いのは確かですけれども、最終報告ではここのところもきちんと出して、財政と社会保障の二本立てで報告書が書けるような形にしたいと思います。そのときに、財政と社会保障の相互依存関係に関しても、ある程度整合性のある議論ができればと思います。 それから、先ほどのサステーナビリティーの話ですけれども、サステーナビリティーに関してはいろいろな見方があると思うのです。要するに何をもって公的年金がサステーナブルであるかないかという議論はあり得ると思うのですが、ワーキンググループの全体でサステーナビリティーに関してきちんと定量的に議論したわけではないのですけれども、大体の勘としては、公的年金ですから制度に関してどのぐらい自由度を持たせるかということにも依存すると思うのですけれども、高齢化がピークになるとしても、それなりに政府の方で給付なり受給に関してある程度の自由度は当然あり得るですから、現在の賦課方式を念頭に置いてもサステーナビリティーに関しては基本的に大丈夫だろうと思います。というのが私の個人的な考え方ですけれども、問題はサステーナビリティーを維持したからといって、それで、だから維持できれば現在の公的年金が全然問題がないかと言うと、それはまた別な話でして、要するにサステーナブルであってもマクロ経済に悪い影響を与えることもあり得るわけですし、各世代間で大きな不公平をもたらすこともあり得るわけで、むしろワーキンググループの関心というのは、サステーナブルであるかどうかというよりは、長期的にマクロ経済あるいは各世代にどういった形で効率性、公平性の観点から問題をもたらすかということで、それを前提としたときにどういった形で変えていくのがいいのか、そういう形の議論をしています。

先ほどの貯蓄率の話ですけれども、ここでは長期の話を考えていますので、基本的には貯蓄が高いというのは経済成長にプラスに効いて、長期的には望ましいことだという認識に立ったモデルなり理論的な枠組みになっています。もちろん、短期的には超過供給のような状況の場合には、過剰貯蓄がマクロ的にそれなりに効果をもたらすということもあり得る、最近の状況がその可能性は大いにあり得ると思いますけれども、そこではもう少し先の話を見据えた議論ですので、むしろ貯蓄というのは基本的には有効に経済に価値を与えるという、長期的に将来へのプラスの資産として継承されるという観点に立った議論ですので、貯蓄がなるべく減らないような年金方式が望ましい、そういう観点に立っています。

賦課方式で本当に貯蓄率が下がっているかどうかということなのですけれども、これに関しては、ワーキンググループで実際に首・闔臂敲・呂鬚靴燭錣韻任呂蠅泙擦鵑・∋笋・・鐱椶里い泙泙任慮・・・發亡悗靴討亮齡鳫鈑証分析を見ている感じでは、賦課方式を前提とした現在の制度では、日本の貯蓄率にはかなりマイナスで効いているという結果が出ていますので、それはある程度は言えるのではないかと思います。

〔 村本委員 〕 最後にいくつかコメントしたいと思いますが、D委員が言われました定期借地の問題でシミュレーション等をやっているけれども、最終的には収益還元にいくのであれば同じになるのではないかと、最終的な姿としてはそうなのだろうと考えておりまして、そういう移行プロセスにおける問題点として、シミュレーション等をご紹介したということでございます。

最後の姿としてのきちっとした持家か借家かという形のシミュレーションも、ある種のバックデータとして補足すべきかなという感じは持っております。

住宅金融における公的な役割というのは金融ではないなというお話は、ある意味では全くそのとおりでございますので、逆の視点から言えば、むしろそういうものを住宅金融ビッグバンの中で位置づければ、私どもが考えたようなものになるのではないかというメッセージでございまして、報告の一番最後の最後に直接融資の部分をちょっと書きましたのは、そこはまだ政策的な位置づけが必要でしょうというニュアンスで受け止めていただければありがたいと思います。

住宅金融公庫を流通市場の整備に活用すべきであろうとかいう議論は、実はワーキングの中ではそういう議論をしておりまして、報告書の中でも住宅の性能保証といったところの話が出ておりますが、その辺に有効活用できないかということはずいぶん議論としては出てまいりましたし、あるいは住都公団の役割の変化というのも実は十分意識しておりまして、例えば、不良債権処理のところに公的セクター云々という表現がちょっと出ておりますが、そこのところにもそれをもっと書くべきではないかという議論が出ておりましたが、そんなことで、実は視野に置いた議論はしていたということだけご紹介しておきたいと思います。

〔 部会長 〕 ありがとうございました。

まだ、ご意見、ご質問あろうかと思いますが、大変に中身のある2つのワーキンググループの報告をいただいて、貴重なご意見をたくさんいただきました。ワーキンググループのリーダーからお話をいただきましたけれども、是非、今後の議論の中、あるいはまとめの中でひとつ反映させていただきたいと思います。

時間がちょっと過ぎておりますので、よろしければ次の議題に移りたいと思いますが、次は、運営委員会の設置ということでございます。 皆さんのお手元に資料3と資料4がお配りしてあると思いますが、実は、今日、ご報告いただきましたワーキンググループについてもそうですし、いままでいくつかご報告をいただいたわけですけれども、私どもの部会については「6つの改革」などいくつかの諸般の構造改革の動きを踏まえて我が国経済社会の姿を展望するという目的の下にご議論をいただいているわけで、6月の最終報告取りまとめに向けて議論を深めて、さらに全体の取りまとめの方向そのものについても、この部会でご議論いただく必要があるわけであります。そのときに非常に切ないというか微妙な問題が、昨今の足下の経済問題なども全然無視するわけにはいかないことがありまして、そういうものなども視野に入れながら結果的にどういう方向にまとめていくのか、もちろん個々のワーキンググループの議論、報告、それについての自主性等については、もちろん最大限に尊重しなければいけないわけでありますけれども、結果的に、できればそれぞれに何か整合性のある、しかもなおかつ状況の推移等との関係も極めてタイムリーな形にまとめなければいけないのではないか。そんなことを考えながら、今日、皆さんにお諮りしたいのは、資料3にありますような形で当部会のもとに運営委員会を作って、この部会の審議の取りまとめの方向性とか個々の部会の審議にそれを参考にしていただくというようなことをしたらどうか。

運営委員会における検討事項は、資料4で事務局からご説明いたしますけれども、メンバーを資料3にあるような形で部会長から指名させていただいて、運営委員会としておりますけれども、形としてはなるべくタイムリーにインフォーマルに、中身によっては当然ここに書いてある方々以外にご参加いただいて、結果的に部会そのものの最終の取りまとめについて、先ほど申し上げたような成果が上がるようにしたいと考えております。

これについて、ご意見、ご質問をいただく前に、資料4について事務局からご説明をいただきたいと思います。

〔 事務局 〕 資料4運営委員会における検討事項(案)で、運営委員会でご検討をお願いしたいと思っておりますものをご説明させていただきます。

大きく分けて2つの柱からなっております。1.成長軌道への回復のための政策体系とその時間的径路。今、部会長のお話の中でありました足下の厳しい経済状況を踏まえつつ、サステーナブルグロースに向かうパスの期間についてのご議論というのが、まず最初の柱でございます。それに関して、さらにいくつかありますけれども、政策体系、あるいは具体的には政策の優先度、あるいは時間的なスケジュール、シーケンスに関する論点ということで、(1)主要論点として 【1】金融システムの話、それから、ただいまご議論いただきましたような不良債権の問題、不良資産の問題。 【2】マクロ経済政策の話。それから、今、進めておりますさまざまな改革の話というようなのをどういうふうに考えるかということではなかろうかと思います。別の言葉で言いますと、いわゆる市場原則というものと昨今の危機管理という視点をどういうふうに両立させていくのかという、非常に難しい大局的な整理をこの運営委員会でやっていただく。あるいは短期的な視点と長期的な視点のトレードオフといいますか、そういう緊張関係をどういうふうに考えていくのかというのが最も大きな検討事項の第1でございます。

その際に、各ワーキンググループからのメッセージを十分踏まえた議論をお願いしたいということで、本日、大変貴重なご意見を賜りました土地・住宅ワーキンググループからのメッセージは言うまでもなく、それ以外の財政・社会保障グループからの、それ以外にもあると思いますが、例としてワーキンググループのご議論、ご検討を踏まえた上で、先ほど申しましたような論点を整理したいということです。

さらに(1)の論点を議論するに当たって、2.調整のコストという視点をどういうふうに考えるのかという議論もあろうかと思います。例えば財政構造改革に伴うマイナスの効果、あるいはこの厳しい状況の中での失業問題等いわゆる雇用問題をどう考えるかという論点もあろうかと思いまして、それについても雇用・労働ワーキンググループ、あるいは産業構造ワーキンググループ等、それ以外のもあるかと思いますけれども、そういう各ワーキンググループからのメッセージを踏まえつつご議論を賜りたいと思っております。

以上、2つを踏まえつつ、しかるべき時期に3.回復の径路ということで、マクロの数字の話を2003年ぐらいまでを念頭に置いた試算をこの検討委員会でご検討賜り、本部会においてもさらにご検討を賜るというふうにしてはいかがかと思っております。

2ページにまいりまして、もう少し先のことで、II.構造改革後の展望(全体の方向性・視点とその具体的イメージ)ということでございます。ここでは3つのキーワードでご議論を賜ればということで、1.透明で公正な市場システムの確立というキーワードでご検討を賜りたい。さらにいくつかの枝の論点を書いておりますけれども、(1)市場メカニズムをより徹底させる制度的基盤整備についての主要論点について、例えば主要メカニズムの発揮を阻害しているものとしては何が残されているのか、なぜ規制緩和の効果が十分出ていないのか、もし、出ていないとするとそれは何か、あるいはブロックしているものはないのかどうかという問題意識に立って、 【1】から【4】というふうな点についてもご議論を賜れればと思います。

(2)は、かなり横断的な議論でございますけれども、透明で公正なと言った場合の公正、フェアネス、あるいは公正と効率の調和という考え、これの論点をどういうふうに考えていったらいいのかということで 【1】から【4】と例示してありますけれども、こういう論点についても、各ワーキンググループのメッセージ、ここでは例示的に【1】の産業構造から【6】の土地・住宅まで書いてございますけれども、各ワーキンググループからの論点・視点・あるいは提言を見ながらご検討を賜ればと思っております。

3ページにまいりまして、2.環境と調和した社会という2つ目のキーワードでございます。ここは主に地球環境ワーキンググループとか、産業構造ワーキンググループからのメッセージというふうに括弧して書いてございますけれども、1つミスがございまして、本日も大変貴重なお話を賜りました土地・住宅ワーキンググループが入っていることは言うまでもございません。これらのワーキンググループからのメッセージを踏まえつつ、経済社会活動と密接な関わりを有している環境問題、ここでは温室効果ガスというふうに地球環境の話を書いておりますけれども、もっと広い意味での環境問題、こういうことの取組み、仕組み、メカニズムというのが社会の中に、あるいは市場メカニズムの中にビルトインされていくような、そういうような視点ということでご検討を賜ればと思っております。

3.プラスのストックの未来への継承ということで、本日もこういう視点で土地・住宅ワーキンググループからご報告を賜りましたけれども、各ワーキンググループからのメッセージをそれぞれ踏まえながら、本日も議論がありました相互の連関、あるいは前々回ご提示させていただきましたような相互の連関、相互のマトリックスを踏まえつつ、ここでご議論を賜れればと思っております。

4.は、すべての論点に関わる事項としてライフスタイルワーキンググループで、今、ライフスタイルという視点からご議論、ご検討を賜っておりますけれども、こういう視点も、さらにライフスタイルワーキンググループからのメッセージをいただく中で、全体的な視点でこの検討委員会でもご議論を賜ればと思っております。

5.マクロ経済の長期的展望ということで2つほどございます。(1)は、今、グローバリゼーションワーキンググループでご検討賜っております世界経済への長期展望、これは昨年の佐々波先生の委員会のフォローアップということで、今、鋭意検討を賜っております。

それから、昨年、ご検討を賜りました、もう少し長期の2010年、あるいは2025年のフレームということ、これもしかるべき時期に検討委員会でご検討賜って、本部会でも言うまでもなくご検討を賜る。というのがとりあえずの検討事項(案)でございます。

〔 部会長 〕 ありがとうございました。

この運営委員会を作るということについて、そしてまたそこで何をやるかという検討事項についてご意見等を伺いたいと思います。

繰り返しになりますが、これはあくまでも部会の中に、少数での決定グループを作ろうとかそういう意味ではありませんで、もちろん部会としての決定というのは、この部会でいたします。あくまでも先ほど申し上げたような形で、今日、2つのワーキンググループからのご報告の中でも、それに絡んで他のワーキンググループとの関連でどうかというご質問も出ましたし、そういうものをなるべくタイムリーに少しコーディネートしながら、部会全体のまとめに資していこうではないか。

それから、個々のワーキンググループのこれからの議論についても、運営委員会でのそういった議論が参考になるように、当然でありますけれども、運営委員会でどういう議論がされたか、場合によればこういう方向でいこうかという、そこでの意見がまとまれば、当然、その問題については部会でご報告して、皆さんのご賛同を得るようにしたいと思っております。

そういうことを前提に、委員会の問題等、それから、中身ももちろんあくまで案で、これにリミットするという意味ではありませんので、例えば、こういうことがあるのではないかとか、もう少しクロスの仕方について別の在り方があるのではないかとか、これについてご意見がございましたら是非ご遠慮なく言っていただきたいと思います。

〔 G委員 〕 短期的な問題の1ページの一番下のところでございますけれども、回復の径路、2003年頃までというのがございますけれども、この辺、今の大変な状況を抜け出すのにどうやっていくかということで、私ども大変関心を持っているところなのでありますが、経済白書が前に分析しておられますように、生産性の重層構造でございまして、いいところはいいのですけれども、特に流通、サービスなどが非常に生産性が低い。これを何とかしていかなければならない。全体のレベルが上がってこないと、特に低いところのレベルが上がってこないと、順調な景気回復にはなかなかいかないのではないかという感じが強くしているわけでありますけれども、実はその関係で、来年度、経済見通しの数字を見せていただきましたら、卸売物価は- 0.8になっていて、物の値段は下がるということになっているのですけれども、消費者物価は 0.7になっていまして、サービスの値段がございまして、ほとんどその間に介在するのは上がるということになっているわけでございます。サービスの料金のほとんど8割から9割近くがおそらく人件費だと思うわけでございますけれども、まだサービスが上がっていいのかな、物の値段は下がる、まあ、見通しですからしようがないのかなと思いますけれども、例え少しでも政策的な意図があるとすれば、消費者物価はあまり上げないような形、特に消費税の導入も一応終わったわけでございますので、そうでなければ消費者物価は安定するという形の見通しでないと、生産性の格差にますます拍車がかかってちっとも縮まないという懸念もあるものでございますから、その辺を十分ご検討いただいた上で納得いくような見通しを運営委員会でご検討いただければ大変ありがたいと考えております。

〔 部会長 〕 政府見通しに関する問題なのですが(笑)。

〔 事務局 〕 政府見通しの消費者物価、卸売物価は、今後の世界経済の動き、日本経済で雇用者所得がどうなるかとか、そういったものを含めてやっておりますので、それはそれとしてでございますけれども、今回、この部会でお願いしております中では、特に規制緩和、構造改革、経済構造改革がどう進むか、そういう中で生産性が上昇すれば物価がどうなっていくかということを、当然入れてご議論いただくことになると思いますので、従来のように単純に、経済が上向きになれは物価が上がりますよということでおそらく、これはまだこれからご議論いただくことですけれども、そういうことになるのではないかと思います。

来年度の見通しももちろん構造改革を入れているわけですけれども、そうすぐに1年でポンということでもないので、ああいうことになっているということかと思います。

〔 G委員 〕 よろしくお願いいたします。

〔 H委員 〕 マクロ的な話で恐縮なのでございますが、資料4の3.プラスのストックの未来への継承というのは非常に重要だと思うのです。今、冬季オリンピックをやっておりますけれども、外国から来た選手は非常にバイタリティーがあって陽性でございますが、それに対して日本の選手というのは何となく悲壮感がある、このあたりは住居が非常にシャビーであるというようなことはも1つ大きな影響があるのではないかと思うのです。そういう意味で、これから21世紀に向かって日本の住居という問題が一番大きな問題になると思うのです。例えばロンドン、パリ等に比べて山手線の中でさえ、日本はまだ軒を接した非常に小さな家がいっぱいある。これは阪神の大災害を見てわかりますように、東京や大阪に必ずくる地震のとき大変なことになるのははっきりわかっているわけでございます。ですから、そういうものを防止することも含め、そして中心部に住居をきちんと整備する、それによって収容力を強化できますが、そのためには下水とか道路とかあるいは公園、そういう本当のインフラのストックというのが非常に重要であると思うのです。ですから、いろいろ具体的なすばらしいご報告ではございますけれども、基本的には21世紀に向かって、日本の住居のストックが非常にシャビーでありますのでそれを直していくことが一番大きな、これは各役所、官民あげて取り組んでいかなければいけない問題だと思います。私どもの研究所でも地震があったときのいろいろな想定を東京都あたりから委託を受けてやっておりますけれども、非常に怖いことになることは間違いないので、それを回避するためにも早めにしかも着実に大きく手を打っていくことが非常に必要だと思いますので、是非、この「プラスのストックへの未来への継承」というものを大きな核として推進していただきたいと考えております。

〔 I委員 〕 運営委員会の資料ですけれども、1.の成長哲学をしっかりしろという考え方は非常にいい考え方だと思いますけれども、今の景気対策の考え方はどうもこれとかけ離れているなという気がします。私は、いろいろな投資家と話をして、(今の景気対策では、)どちらかというと逆効果が出るのではないかということを心配しています。なぜ逆効果が出るかと言いますと、例えば、土地の買取機構を作って悪い資産を買い上げるということであれば、これは不良資産を処理するわけではないのです。これは不良資産を民間部門から公的部門に移すだけだということです。しかし、その資産をこれからどうやってマクロ的に効率的に使うかということは何も書いてないわけですから、むしろ、問題を長く延期するだけだというのが1つのポイントです。

もう一つは、金融セクターを何とかしようという30兆円の計画が出たということは非常に高く評価しますが、この13兆円分、金融機関に資本を投入するという分ですけれども、これはむしろ銀行部門のROEを低くするわけです。資本が多すぎる中でさらに資本を投入するということはおかしいなという気がします。だから、むしろどうやって資本を少なくするかが問題ですから、そういうやり方をやるのはちょっとおかしいと思います。そういう意見は、特に海外の投資家の中で多いわけですから、そういう方向で動く。しかももう急いで動いているということは日本の制度に対する失望感を起こす可能性があるのではないかと思います。

もう一つは、最近ちょっと見ていますけれども、いままでの景気対策を見ると、公共投資、公的金融機関の貸出し、ウルグアイラウンドの措置とかいろいろ入っていたのですけれども、どれを見ても同じようなパターンのものが出たとしたら効果が薄れてくるということになります。ですから、最近、新聞などにリークされた措置などをいろいろ見ますと、10兆円の総規模があったとしても真水がいままでどおりの4兆円とか5兆円ではなくて1兆円、2兆円ぐらいというふうにみんな推計するのではないかと思います。だから、この点、逆効果が出るのではないか。すなわち、見出しの数字が大きいほど効果が大きいというのではなくて嘘が大きいとみんな思い込んでしまうという心配があります。

2ページの(2)ですけれども、公正(と効率の調和)についての論点・視点とありますけれども、これから制度が変更していくに連れて、不公正が生じるからそれは直すべきだという考え方もちろんありますし、もちろんその分もあるかと思いますけれども、私は逆に現時点の不公正の方が全然大きいと思います。今の税制などを見ますと、今の不公正がすごく大きい。ですから、逆に公正と効率が逆関係にあるのではなくて、トレードオフ関係にあるのではなくて、補助的な関係にあると思います。だから、効率を高めれば高めるほど公正がよくなる、そういうことを原点にして文章を書くべきではないかと思います。

最後の点ですけれども、先ほどB委員が年金制度と労働市場の関係のことをおっしゃいましたけれども、同じような点ですけれども、年金制度が資本市場にどういう影響を与えるかということが非常に大きなポイントです。すなわち、これらか日本の資本の使い方がよくなっていかないと年金が払えなくなりますので、やはり年金制度の資本の使い方、すなわち金融機関の資産運用にどういう影響を与えるかということをちょっと考えて書かないといけないのではないかと思います。これはもちろん社会保障ワーキンググループだけではなくて、財政・社会保障や金融、産業構造ワーキンググループに関しても同じことが言えるかと思いますが、とにかく労働だけではなくて、すべてのインセンティブな資本の再配分にどういう影響を与えるかを考える必要があるのではないかと思いました。

〔 G委員 〕 今のI委員のご意見に触発されてちょっと申し上げるのですけれども、先ほどの年金のときに申し上げようかと思って、後でお手紙でも書こうかと思ったのですけれども口頭で言わせていただきます。

積立方式か賦課方式かを国民が選ぶというふうにお書きになっていらっしゃいましたけれども、どうも積立方式の方を優先しているようにお見受けしました。積立方式にした場合、膨大な、今でも積み上がっていますけれども、資金が積み上がるわけで、この運用の問題が当然出てくるわけであります。今、いろいろ論議がされ始めているところですけれども、本来、年金のように長い資産の運用の場合には、これはやはり自己責任で日本の経済成長の中で運用して、そしてその中からインカムゲインとして果実を得て、そして賄っていくべきではないかと思うのですが、どうも今の国際的な風潮を見ますと、キャピタルゲインで非常に簡単に儲けて、そしてそれで利回りがよければという動きが非常にあるわけです。キャピタルゲインというのは実際に価値を作り出しているわけではなくて、例えば途上国などを相手にした場合には、途上国が一生懸命作った価値をかっさらってくるようなことになるわけで、膨大な資金を持ってそういうことをやるというのは非常に問題になるので、やはり運用の場合にはキャピタルゲインではなくて、日本経済の成長を支えるインカムゲインでということを国の目的として考えるぐらいの態度が必要ではないかなという感じがいたしまして、ちょっと思いつきでございますけれども発言させていただきました。

〔 J委員 〕 運営委員会とワーキンググループの関係について、ちょっと確認しておきたいのですが、先ほどご説明がありましたけれども、各ワーキンググループの相互の調整をする。マクロ経済の展望についてやるという話なのですが、これは運営委員会からワーキンググループにこういうことを議論してくださいというような注文が来るというふうに考えていいのか、それとも今日資料4で示されたようなフレームワークの中で、それぞれが属するワーキンググループがフレームワークの中のどこに自分の議論を入れていくかという形で考えるべきなのか。私は、産業構造の方に入っているのですが、今日は座長がお見えになっておりませんので、そこを聞いておかないと、今後、どういうふうにワーキンググループで議論したらいいのかということがありますので、それをお聞かせいただきたい。

それから、ついでなのですが、先ほどのH委員のご発言に私非常に共感しました。球に東京に来ますと、東京の人はえらいところに住んでいるなと思うのですが、これは村本委員の住宅の方の報告にも関係あるのですけれども、商業地を再開発するという話、整理するという話があったのですが、私は、日本の住宅地というのも少し整理した方がいい、整理した方がいいというのは、良質な住宅という話があったのですけれども、いかに土地を広げていくか。要するに小間切れで売ってしまっていますので、大きな家はとうてい建てられない。良質住宅の1つの要素というのは住宅が大きいということだと思うのですけれども、例えば車庫が2台分ある住宅というのは日本には数パーセントしかないという統計がありますけれども、それで、隣接地を買っていくというときに、実は日本ではいろいろな障害があるのです。非常に高くつくという問題があります。そういう問題が解決するような施策というか方向性、インセンティブ、そういうようなものをちょっと考えていただけたらいいのではないかと思いました。前段の話と後段の話が全然違う話なのですが、前段は質問なので、ちょっとお答えいただければと思います。

〔 部会長 〕 運営委員会の機能、運営委員会とワーキンググループの関係ですが、一口で言うと、非常に細かいところで調整しようとか、そういうつもりは少なくとも私はありません。これは皆さんとご相談しなければいけませんが、ご記憶だと思いますが、この部会を最初に始めたときに、展望部会として実際にいろいろ検討していかなければならない個々の問題と、ワーキンググループとマトリックスを作っていろいろなところで重なるのではないかということをいたしました。1つは資料4に書いたような問題、これがすべてではありませんが、やはり基本的に我々部会として考えなければいけない大きなフレームワークとしてはこういうことの中に大体入っていくのではないか。大きなフレームワークの中で、我々の部会のワーキンググループでいろいろ検討していることが結果的にお互いに矛盾したり、いくつかのところで違いがあってもいいと思いますが、大きなところで、このワーキンググループではこういうことを言っているがこっちと全然違うじゃないかということが結果としてはない方がいいのではないかと思っています。それは運営委員会で、実はすべてのワーキンググループのまとめ役の方が入っておられるわけではありませんが、例えば産業構造ワーキンググループの問題ということになれば、特にこの問題については座長に来ていただこうとか、座長がおられなければリーダーの方に来ていただこうとか、ですから、全体としての大きなメッセージとして整合性はキープできるような意味での調整はやった方がいいと思いますが、ただそこは運営委員会でやってその結果はこの部会で、実はワーキンググループのリポートが出そろってこういうことになっているのだけれども、こういう問題については運営委員会でいろいろ議論したのだけれども、むしろこういう形でまとめた方がいいのではないかとか、こういう矛盾点があるのだけれども、これはこのまま出しましょうとか、そういうようなところを意見を出して、むしろそれを個々のワーキンググループにこうしてくださいというようなことは、例外を除けばそういうことは実際にはないのだろうと思っています。これは実際に第1回をやってみて、どんな形で運営委員会そのものが機能するかもちょっとやってみないといけないところがありますが、私自身としては、香西部会長代理ともご相談しながら資料3でご了解が得られれば、そういう形で運営委員会は運営していきたいと思いますし、あまり細かい点で運営委員会がさばいて、これはフレームワークです、ワーキンググループはこれをやってください、そういうようなことは本来やるべきでもないと思っています。

例えばの話ですけれども、これは今日たまたま村本委員からご報告があった最後の提言に、借地ばかなではなくて借家もどうかという話がございました。例えばああいう種類のことというのは、運営委員会でやるかどうかわかりませんが、最終的にそういうものを入れた方がいいかどうかという種類の話は出るかもしれないし、これはワーキンググループの最終的な報告の自主性を大幅にそこなうことでもないと思いますけれども、ただ、そういう種類の意見が出たりして、最終的に部会でお諮りをしたり、あるいは、最終的に財政と社会保障の問題の位置づけをどうするかとか、その辺のことなんか少し意見を交わしながら、また、できれば、先ほど申し上げたように、問題になればそこに直接問題になっているワーキンググループの方に必要であれば出てきていただいてご意見を伺ったり調整したり、くどいようですけれども、その結果はこの部会で皆さんにお諮りしよう、そういうふうに思っております。

〔 事務局 〕 若干事務的ことでございますけれども、本日の資料7に今後の当部会の審議スケジュールというのがあります。

本日の部会の後、7回、8回とそれぞれワーキンググループの同じようなご報告を賜ることになっておりますけれども、これは後ほど部会長とご相談させていただきたいのですけれども、本日、もしご了解いただければ、運営委員会をこの間2回ぐらいやらせていただいて、先ほど部会長からお話がありましたような視点でご議論を賜りつつ、同時にそこでのいろいろなご議論を各ワーキンググループに瞬時的にフィードバックさせていただきたい、2月、3月と。それで各ワーキンググループにおかれましては、例えば本日は2つのワーキング・グループのご報告を賜りましたけれども、もう一度、この部会でご報告を賜る機会を、例えば第8回に【2】必要であれば第6回、第7回におけるワーキンググループのテーマの再議論、そしてその間の運営委員会のご議論を踏まえて、必要であればもう1回この場でご議論を賜る。第8回の分は必要に応じて第9回にやるということで、この間、運営委員会を1,2回やって瞬時的に各ワーキンググループにご報告申し上げご議論を賜って、再度、この場でご報告というふうに相互に連携を図っていきたいと考えております。

〔 部会長 〕 それでは、他にご意見がございませんければ、運営委員会の設置をするということについて、またこのメンバーについてご了解を得たということでよろしゅうございましょうか。

(異義なしとの声あり)

ありがとうございました。

検討の内容等について、さらにまたご意見がございましたら、後ほど事務局の方にお寄せいただきたいと思います。

今、半分スケジュールの話をしましたのですが、資料7にありますようなことで進めていきたいと思います。

資料6は、ワーキンググループのいままでの報告でございますので、ひとつお目通しいただきたいと思います。

それでは、第6回の経済社会展望部会の審議は以上で終了したいと思います。

どうもありがとうございました。

--以上--

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