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第6回経済審議会経済主体役割部会議事概要

1.日時

平成10年1月27日(火)14:00~16:00

2.場所

経済企画庁特別会議室(1230号室)(第4合同庁舎12階)

3.出席者

(部会)
水口弘一部会長、
荒木襄、奥野正寛、河村幹夫、ポール・シェアード、鶴田卓彦、得本輝人、豊島格、那須翔、西村清彦、グレン・S・フクシマ、星野進保、星野昌子、森地茂、山内弘隆、米倉誠一郎 の各委員
(事務局)
糠谷事務次官、林官房長、藤島日銀政策委員、中名生総合計画局長、高橋審議官、貞広審議官、高橋企画課長、大西計画課長、染川計画官、涌野計画官、塚原計画官、大森計画官、安井計画官、田坂計画官、赤井計画官、小島計画官、荒井計画官、道上計画企画官、福島推進室長

4.議 題

(1)経済審議会総会について

(2)役割発揮のための共通の課題(情報開示と説明責任の徹底)について

(3)自立した主体としての個人の行動(横断的な議論)について

5.審議内容

(1)経済審議会総会について

〇部会長より資料2(経済審議会総会における部会長発言中の経済主体役割部会のとりまとめに向けての議論の方向性に関する部分)に基づき説明

(2)役割発揮のための共通の課題(情報開示と説明責任の徹底)について

〇事務局より資料3(情報開示・評価システムに関する論点メモ)に基づき説明

○主な意見は次のとおり。

・自己責任については、精神論だけでは不十分であり、自己責任実現のための仕組みづくりが重要。また、情報の非対称性の問題については、情報を持っている者に情報公開のインセンティブをもたせることが必要。例えば、会計事務所が誤った評価を行った場合の罰則を設けることで、責任をもって正しい情報公開を行うインセンティブを持たせるべき。さらに、会計事務所間での競争を促進することが必要。また、情報を持っていない人は、そもそもいかなる情報が存在しているのかがわからないので、例えば、国の持つべき情報をルール化し、ルールに基づいて、国民に情報を知る権利を与えることが必要。

・政府の情報開示が大切。専門家の間では、予算のプロセスが分かりにくいと言われており、透明化すべき。

・公的規制の情報公開が必要。社会的規制とされる運輸省の安全規制、公共料金の価格規制や公共工事の意思決定プロセスの情報公開をすべき。

・事務局資料は具体的方法論に欠けている。例えば、新規産業育成ではベンチャープラザが地方自治体等により運営されているが、地方自治体等が運営主体としてふさわしいかは疑問。どうすれば本当に新規産業を生み出せるかという視点で情報開示を考えるべき。

・市場における需給のマッチング円滑化のために先物取引を適切に位置づけるべき。また、財務内容に関してキャッシュフローなどの情報開示も重要。

・行政手続法ができたが、日本の学者、企業は行政指導が減るとか処理期間が短縮したなどの効果はないと言っている。法の目的が達成されない場合の改善方法、法律に対する評価などの実証研究をすべき。

・以前この部会でPFIに関する情報の重要性が議論されたが、このように、部会で取り上げられた情報開示に関する問題については、最終的なアウトプットにはすべて盛り込むべき。

・日本の公共事業の執行監査には会計監査、行政監察があるが、むずかしいことではあろうが一体化して、分かりやすくすべき。

・会計監査、行政監察ともに、監査の際に集めた情報を開示し、国民がその事業が本当に必要であるか否かを評価できるようにすべき。建設省、運輸省が事業評価分析の統一ルールを作成中。また、公共事業の情報開示も大切だが、それ以外の行政指導、法律立案についても国民にどういう情報を開示することに責任を持つのか統一したルールが必要。

・企業の情報開示に関し、格付機関はますます重要になってくる。しかし、企業も投資家も格付の中身に興味がないため、どうやって企業や投資家の関心を高めるかが問題。

また、自民党が商法を改正して、監査役機能強化を行おうとしているが、監査役は実質的には社長に任命されるため、経営を批判をすると首になる。監査役の任命をどうするのか、またどうやってその権威を高めるのかが問題。IR(インベスター・リレーションズ)については、企業のトップはあまり熱心ではなく、欧米に遅れている。

(3)自立した主体としての個人の行動(横断的な議論)について

〇事務局より資料4-1(個人部門の課題について)、資料4-2(「個人部門の課題」に関する資料)に基づき説明

○主な意見は次のとおり。

・製造業における技術・技能の伝承が不連続になっていることを非常に危惧している。能力開発の問題や、労働移動しやすい環境の整備については、ホワイトカラーとブルーカラーを区別して考える必要がある。

・労使間の個別紛争処理については、個別事案を取り扱うことができる企業外の仕組みを整備する必要がある。

・自立した個人や企業のガバナンスは役所がとやかく言うことではない。企業へのフィードバックシステムも企業がやるべきこと。環境問題は価格が高いのはいやだが取り組むべき等、矛盾があり、どういう仕組みを設定するか役所が示すことが重要である。

・個人の資産運用について、日本でいままでファイナンシャル・プランナー(以下「FP」)が育たなかったのは育つような制度になっていなかったから。今後、制度が変化し金融商品が多様化していくのであれば、その結果として、FPは必要とされていくであろう。

・経営者の話を聞いた経験からすると、消費者は弱者であり、情報を提供しなければならないというような状況ではない。消費者は自分の選択肢を持っており、どうやってそれに企業が合わせていくかが課題となっている。

・(FPやアナリスト等について)日米比較にこだわると、日本は機能不全だらけのように写り、議論が建設的でない方向に進む可能性がある。欧州等とも比較し、日本の現状や問題がどこにあるのかという視点が必要である。

・世代間の視点を取り入れるべき。例えば、現在の高齢者にあてはまることが将来の高齢者にもあてはまるか。支援施策を実行する際に、サンセット条項を入れ、将来高齢者になる世代にはもう少し自己責任を求める等、フレキシブルにした方がよい。

・FPは個人を対象としているが、アナリストは機関投資家を対象としているものであり、個人の情報選択との関係は薄いのではないか。

・エコマークの表示があっても、それにふさわしい商品でない場合もある。こうしたマークへの依存心が問題であり、マークの啓蒙普及については疑問を感じる。

・パート労働者等の能力発揮を阻害している税制・社会保障制度を見直すべきという提言は重要な提言である。

・自己責任原則の裏にはリスクもあることをセットとして教えることに公的部門の役割がある。リスクを負うことへの教育がないのが問題であり、公的に措置すべきである。

・マーケットと個人だけではなく、官と個人、地域・コミュニティーと個人、個人と個人の関係等課題がたくさんあるので、ここで論じるかどうかを含めて検討してほしい。

(速報のため、事後修正の可能性あり。)

連絡先経済企画庁総合計画局物価班 O3-3581-1538

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