内閣府 Cabinet Office, Government of Japan

内閣府ホーム  >  内閣府の政策  >  経済財政政策  >  経済計画ホームページ  >  第7回経済審議会政策推進部会

第7回経済審議会政策推進部会

時: 平成 12年 5月 25日
所: 経済企画庁特別会議室(436)
経済企画庁


経済審議会政策推進部会(第7回)議事次第

平成12年5月25日(木)10:00~12:10
経済企画庁特別会議室 (436号室)

  1. 開会
  2. 経済企画庁総合計画局研究会の報告
    • 1)循環型経済社会推進研究会
    • 2)世界における知的活動拠点研究会
  3. 政策推進部会報告案について
  4. 閉会

(配布資料)

  • 資料1.経済審議会政策推進部会委員名簿
  • 資料2.政策推進部会報告書骨子案

経済審議会政策推進部会委員名簿

部会長
水口 弘一    (株)野村総合研究所顧問

部会長代理
香西 泰    (社)日本経済研究センター会長

安土 敏    サミット株代表取締役社長
荒木 襄    日本損害保険協会専務理事
伊藤 進一郎    住友電気工業(株)代表取締役副社長
植田 和弘    京都大学大学院経済学研究科教授
江口 克彦    (株)PHP総合研究所取締役副社長
大田 弘子    政策研究大学院大学助教授
角道 謙一    農林中央金庫理事長
木村 陽子    奈良女子大学生活環境学部教授
嶌   信彦    ジャーナリスト
清家 篤    慶応義塾大学商学部教授
高橋 貞巳    (株)三菱総合研究所代表取締役会長
高橋 進    (株)建設経済研究所理事長
田中 明彦    東京大学東洋文化研究所教授
畠山 襄     日本貿易振興会理事長
濱田 康行    北海道大学経済学部教授
原   早苗    消費科学連合会事務局次長
ロバート・アラン・フェルドマン  モルガン・スタンレーディーン・ウィッター証券チーフエコノミスト
星野 進保    総合研究開発機構特別研究員
村井  純    慶応義塾大学環境情報学部教授
村田  良平    (株)三和銀行特別顧問
森尾  稔    ソニー(株)代表取締役副社長
森地  茂    東京大学大学院工学系研究科教授
八代  尚宏    上智大学国際関係研究所教授
八城 政基    長期信用銀行代表取締役社長
山口 光秀    東京証券取引所理事長
鷲尾 悦也    日本労働組合総連合会会長


〔 部会長 〕 ただいまから第7回政策推進部会を開催させていただきます。

本日は、委員の皆様におかれましては、ご多忙のところをお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

早速、本日の議題に入らせていただきます。

昨日に続きまして、事務局の研究会の成果を報告していただきます。本日は、第1に、循環型経済社会推進研究会、第2に、世界における知的活動拠点研究会であります。これらの成果の一部は、当部会の報告書案に反映させていただいておりますので、こうした部分を中心に、当部会の報告書案についても、引き続きご審議いただきたいと思います。なお、本日までにいただきましたご意見を踏まえて、部会の報告書案を適宜修正しまして、次回6月20日の第8回の部会で、最終的なとりまとめを行いたいと考えております。

それでは、事務局の研究会の成果について、それぞれご説明の後、質疑応答を行いたいと思います。なお、各研究会の成果を部会報告書案へどのように反映させるかにつきましても、事務局から簡単に説明をお願いします。

まず、循環型経済社会推進研究会につきまして、座長及び事務局からご説明をお願いいたします。

〔 事務局 〕 循環型経済社会推進研究会につきましては、昨年の「あるべき姿」において「循環型経済社会の構築」ということで言われたことを受けまして、そのものをこの研究会でやるということでございます。

この研究会においては、9回の研究会を実施して、中間報告書というものにたどり着いたところでございます。 

それでは、お手元に配付しております「政策推進部会報告書骨子(案)」をご覧いただきたいと思います。この第1部、第2章:「静脈産業」の発展を通じた効率的な循環型経済社会の構築、ここに当研究会の成果を反映したいと考えております。

まず、第2章、1.「基本的考え方」のところですが、現在の経済行動がそのまま推移すれば、最終処分場の制約から持続的な経済成長が困難となることも想定されるというのが、当研究会の基本的な考え方でございます。

続きまして、3.「静脈産業発展のための課題と方策」でございますが、1)「循環資源に係る市場の形成」の「情報の非対称性の改善による逆選択の抑止」の関係では、排出者が最終処分に係るコストを認識し、不適切な処理を選択すれば、損をするという仕組みを講じることが重要であるということ、それから廃棄物等の種類別の情報のネットワーク化を図ること。続きまして、「廃棄物の不適正処理等の違法行為の監視及び抑止」の関係では、違法行為に対する社会的な関心や監視を強めること、こういったことを研究会では議論いたしました。

「静脈産業発展のための課題と方策」の2番目としまして、2)「静脈産業の飛躍的な生産性向上と資源の効率的な循環の形成」の関係では、静脈産業の飛躍的な生産性向上ということで、例えば、中間処理による部品や素材の再生工程をできるだけ大型化し、効率化を図ることが必要でありますが、そのための手段として、廃棄物処理・運搬業の許可の広域化、PFI方式の活用、地方自治体の枠組みを超えた広がりでのインフラ整備等を推進することを提案しています。

それから、3)「市場のグリーン化」の関係では、環境会計制度や製品LCA等の研究・普及を図る、市民教育、低年齢層からの普及・啓発、いろいろなキャンペーンの実施について議論いたしました。

以上を研究会の成果ということで、当部会の報告書に反映したいと考えているところでございます。

〔 循環型経済社会推進研究会 座長 〕  循環型経済社会を推進する上で、主体としての産業セクター、あるいは部門の発展・成長が重要である、その方向性と基本的な施策、国等の役割についてまとめたものでございます。その主体として、とりわけ「静脈産業」という言葉を使ってその形成を支援するという形になっております。まず、静脈産業の重要性の認識を高める。2番目に、静脈産業の費用負担責任を、むしろ消費者を含む他の産業との連関で検討する。3番目に、廃棄物処理業を含む静脈産業で経営意識が高まってきている。この3点から、あえて静脈産業と動脈産業を区別しております。

もちろん、将来、この動脈と静脈の一体化が循環型経済社会の発展のために必要である、という基本的な認識をしております。その上で、静脈産業育成の上での課題を4点整理しております。まず、市場の面では、流通していくべき情報の面から。2番目に、市場が機能するためのルール作り。3番目では、循環の未来図を描いて、それに向けての方向づけを図るという計画性の側面。4番目には、技術革新を含め、あるいは事業規模の適正化を含めた生産性の向上を図っていかないといけない。この4点を掲げまして、それに対応する具体的な施策を述べております。

第1点、適正な市場の形成という側面では情報の非対称性の改善という言い方ができますが、これはまず、副産物、廃棄物等の取引関係の情報の流通という側面、それから、私たちの経済社会全体として社会的な情報を流通させるという側面、その2つの側面がございます。2番目ですが、規制改革の一層の促進ということで、循環型経済社会という面では、ただいま国会等で審議されております中でも廃棄物の循環資源といった側面からの新たな定義が行われていることを含め、規制改革が進められることが期待されています。

第2点、市場が効果的に機能するための環境の整備として、制度的枠組の整備、違法行為の監視及び抑止という側面を挙げております。この点の中で、特に制度的枠組みの中では、責任の問題と費用負担の問題について最終的には、将来は市場の中での費用分担に委ねるべきではないかというスタンスを取っております。

第3点、計画性の強化、拡充ですが、物質循環計画の策定という点では、国はもとより、ブロック、都道府県を含めた各地域毎に策定し、その中で取り組むべき品目別あるいは項目別の到達目標、到達時期をガイドラインとして示すことが重要ではないかと考えております。公的関与には、支援措置も当然ですが、廃棄物処理のイメージを循環形成の「再生」というポジティブなイメージに変えるという誘導政策を含めて必要ではないかと考えております。

第4点、静脈産業の生産性の向上、ここでは広域対応の必要性。PFIを含めた基盤整備方式の活用。教育・知識資源の活用。最終的には知価を生み出すさまざまな産業育成を図っていくことが必要である。

第5点に、この情報の効果を掲げております。

このような政策の基本的な方向及び個々の施策を描いた上で、これらの施策がマクロな経済にどのような影響を与えるか。あるいは逆に、私どもの描いた方向性がマクロの経済分析の中で計量的に妥当であるかどうかということを検証するために、経済分析手法を用いました。リサイクル状況が現状程度のままであれば、2010年頃には経済成長率はマイナスに転じるということで、現状固定型社会の下では、2010年以降GDPが減少していく。その程度は 1.8%/年、そういった方向になる。それに対して、循環型経済社会の構築に向けた取組みを進めてまいりますとプラスの経済成長を維持することができるということで、年 1.5%程度の成長を維持できるということであります。同時に、このことを通じて産業構造が循環型社会に適応する。そして、海外の資源依存度等も低下する。また、大変重要ですけれども、雇用についても確保されるという結果が得られております。

このことは、循環型経済社会の実現が経済的な損失を伴うことなく可能であることを示しておりまして、私どもとしては、市場メカニズムを有効に機能させる制度づくりが、この循環型経済社会実現の鍵を握っているという形でまとめたいと考えております。

現時点での中間報告は約十数ページでございまして、その点を今日、ポイントだけを要約して報告させていただきました。ありがとうございました。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。ただいまのご説明につきまして、ご質問、ご意見がございましたらどうぞお願いいたします。

〔 A委員 〕 大変立派で、いろいろマクロ経済的に分析をされていると思うのですが、ミクロの企業社会とか、企業との関連性についてどのように検討されているのか。例えば、環境会計というのがクローズアップされているし、ヨーロッパのISO基準というのが出てきているわけで、そのようなものとの関連性をどう具体的にとらまえていくのか。

現実問題としていろいろな社会問題が起こっているのは、企業の責任もあるわけで、地方公共団体あるいは公共団体での適用性、あるいは政府としての対応、並びに企業の対応とか、そのあたりの主体別にどう進めるべきかというのが明確にされるとよろしいのではないかと思います。1つの意見として申し上げます。

〔 B委員 〕 これは意見というよりも質問ですが、最後のところの定量分析結果について、循環型社会であれば経済成長率にも寄与するということですが、ここはどういう要素でそういうことになるかということ、もうちょっと教えていただければありがたいと思います。

〔 C委員 〕 私も同じところの質問です。

定量分析結果によると、このままでいくとマイナス成長なのがプラス成長に、循環型に構築するとなるということですが、非常に魅力的ですね。

私どもも、いろいろリサイクルとか進めていますけれども、経済成長は維持ではあろうけれども、アップをするというところまではなかなか分析しきれていなくて、何の要因でこういうことが出たのかということ。

これが大多数の意見を占めていくことになるのか、それとも、ある程度大胆な意見ということで出されたのかということもあわせてお願いしたいと思います。

〔 D委員 〕 同じ質問になってしまっうのですけれども、グラフのモデルですけれども、こういうグラフがどうして描けるのか。また、その条件は、前提は何だったかのかということが1つ。

もう1つは、循環型社会を構築していくということのためには国民教育というものも、国民啓発といいますか、そういうものも非常に重要ではないかということ。国民の協力、理解というものがなければ、この社会形成というのは難しいのではないだろうか、いかがでしょうかと、こういうことでございます。

〔 E委員 〕 静脈産業を育成する上で解決すべき4つの課題、生産性向上は非常に重要な課題だと思うのですが、業種といいますか、業界によって事情も違うと思うのです。組み立てるときの生産性というのは、いろいろ学問もあり、いろいろな検討がありますけれども、分解とか分別するときの学問、分別のしやすさに係わるような分解性能、そういった点の検討がまだまだあまりされていないと思うのです。組み立てる時点で既に分解しやすいかどうかというのが決まるというファクターも大いにあるので、静脈部分だけを取り上げるのではなくて、静脈産業の生産性を考える場合に、動脈側のところで決定づけられるようなファクターにどう取り組むかという視点も必要ではないかと思います。

〔 E委員 〕 前々回質問したことに関係してぜひ教えていただきたいのです。

動脈産業と静脈産業のうち静脈産業のことについて、ここだけ議論するのだという前提になっているのですが、そもそも3割とか、4割とか、2割とかというオーダーのどういうオーダーで動脈産業の生産施設のマーケットメカニズムによる最適立地が変わるとお考えになっているのか。あるいは、それについては何ら政策的手段が必要ないとお考えになっているのでしょうか。3点目は、動脈産業型のところのストックポイントというのは、生産の場所であったり、積み替えの場所であったりという恰好で、ある秩序の下にこれもマーケットメカニズムで成立しているわけですが、静脈型になったときに、材料から量が先に決まっていくときに、どこに新たなストックヤードができてきて、それは多分、今までのストックヤードとは違うと思うのですが、今のところ、ごみ回収した、たまたまオーバーフローしたときに積んでおくとか、そういう恰好で出ているのですけれども、全体システム設計したときに、そのストックヤードをどういう恰好でイメージしておけばよくて、それに対して政策手段はどういうふうに考えておられるのか。

〔 G委員 〕 質問ですけれども、循環型経済をつくるためにはコストが上がると思うのです。このモデルの中で価格の減少をどういうふうにとらえておられるのか。コストをアップする、それ以上に生産性が上がる、したがって、成長率が上がるというような姿なのか、それとも何かの理由で価格も下がっていくのか、どういう状況になっているのか教えていただきたいと思います。

〔 部会長 〕 多岐にわたるご質問がございましたけれども、どうぞお願いします。

〔 循環型経済社会推進研究会 座長 〕 それでは、私の方から答えられるところは答えまして、モデル分析の細部にわたりましては事務局の方から答えるという形にさせていただきたいと思います。ただ、このモデル自体の基本的なメカニズムについては、若干私の方から説明をさせていただきたいと思います。

このモデルは、一般均衡モデルという形をとっておりますので、企業主体が資源とか労働等を選択をしながら行うという形になっておりますが、今回のモデルの中には、その費用として廃棄物の最終処分に係る費用が内部化される形を取っています。これはダイオキシン問題等で喚起されました、廃棄物処理あるいは埋立て処分に係る極めて危機的な状況の下に、将来的には、廃棄物の埋立て量を1/2に減らしていくのだという国全体の方針がございます。これが個々の企業主体、経済主体にとっても大変大きな制約条件、具体的にいいますと価格上昇という形でコスト要因に入ってくる。ですから、むしろ、資源リサイクルを排出者サイドが行う、さらに再生された資源を購入する方が有利であるという形に働いております。このメカニズムが結果として、通常減少するところのGDPを変えて増大させるメカニズムとして働いている、というふうに申し上げることができるのです。ただ、とはいえ全体として価格が下がらないと経済主体としてはプラスにならないはずである、というG先生のご意見、若干、私としては答えにくいところがございますので、事務局の方で後ほど答えていただきたいと思います。

それから、お2人のご質問の中にございました。全体のGDPが増大するというメカニズムの中に、今申し上げましたように、循環型を主として支える機械産業であるとか、あるいは既存の産業の中でも循環形成のための投資が増えてまいりますので、それが全体として経済規模、出荷額を増大させるという形に働いていくことは事実です。このことをメカニズムに関するモデルの説明という形にさせていただきます。

続きまして、ご指摘いただいたのは全てごもっともなことでございます。例えば、国民に教育の問題は、私どもの報告書の中でも1項を起こしまして、これは小中学校だけではなくて、大学の技術者の教育を含めて全般的に循環型社会に向けての教育上の施策というものを考えておりますので、承った意見を反映したいと思います。

それから、ISO14001とか、あるいは企業の環境マネージメント、すなわち、個々のミクロな経済主体の努力というものが循環型形成に役立つようなプラットホームをつくりたいと考えているのです。すなわち、現状の市場ですと、廃棄物に関して、あるいは廃棄物リサイクルに関して、必ずしも努力をしないという企業の方が市場で有利に立つという構図になっておりますので、むしろ、そうではなくて循環形成、すなわちリサイクル推進をしています企業が、先ほどのISO14001とか、エコラベリングであるとか、あるいは製品に対してもそれを使っているということの認証であるとかということを通じて、また既存の廃棄物処理業についても一定のレベルに達しているというような社会的評価の認証を行うことによって、市場が活力を帯びてくるし、適正な経済成長につながっていくのではないかというふうに考えています。

それから、組立て業、分解という側面ですが、私どももこのような検討をする過程で、デザイン・フォー・エンバイラメント、特にデザイン・フォー・ディスアッセンプリ、分解しやすさを生産段階で排除するような仕組みというところについても言及をしております。この点は最後に、F先生の方から大変包括的なご意見をいただきましたので、私としては、静脈産業というものを動脈と切り離して議論するという点では不十分であると考えています。むしろ、ロジスティックスで言いますと、リバースロジスティックスによって動脈と静脈がつながる。あるいは、インバース・マニュファクチャリングによって製造業自身が、分解と、その後の再生したものを再出荷する、あるいは当初出荷する製品の中で環境に配慮したものにしていく、という形で静脈・動脈の一体化が図られるべきであるというふうに考えておりますが、まさしくF先生がおっしゃったように、現状の静脈部門というのは極めて小さなウェイト、セクターとしては弱い、1%に満たない。これは場合によって公共セクターが担っています廃棄物収集等を含めても10%以下でございますので、この部門を健全にかつ循環形成の方向に育成するということをまず第1段階で考えるべきではないか、ということを強調しましたものですから、私どもの報告書のスタイルが「静脈産業の発展を通じた」という命題、あるいは静脈産業の育成という観点から取り上げているということでございます。

これはやがて、静脈・動脈の一体化という面で、より高次な段階に経済施策としてもつながっていくのではないかと考えています。その過程で、おっしゃったように、既にストックヤード等は現状の廃棄物処理施設に付随する形で用意されていますけれども、むしろ、私どもとしては、再利用先、再資源化される先、あるいは現状の動脈の流通の拠点になっているところも含めて、ストックヤードなり再資源化施設を建設、整備していくべきではないかと考えています。

その点からすれば、先ほどおっしゃったように、政策誘導の重要性は、国土計画とか、国土全体の物流の計画とリンクして、支援的措置あるいは誘導的措置が図られるべきではないかと考えています。

以上、先生方のご意見、コメントに対して、全体としては答えきれていないと思っておりますけれども、今後、この中間報告を最終報告にする過程でぜひ反映してまいりたいと思います。どうもありがとうございました。

〔 事務局 〕  この定量分析でございますけれども、先ほど座長からありましたように、一般均衡モデルということで、基本的にどういう部門のデータが増えるかというところは、マーケットで決まるという形になっておりますけれども、リサイクルの技術的な想定については、いわゆるボトムアップアプローチというものですけれども、外生的に与えるということでみております。現状推移型のケースというのは、現在のリサイクル状況のままいったらどうなるか。循環型の社会という場合には、ある程度技術的にフィージブルな可能性のあるものということで、例えば、家電製品について金属部分については再び材料に回すとか、廃プラスチックについてはサーマル発電で使うとか。そうした中でどういう構造が生まれるかということですけれども、最終処分場の制約というのを置いておりますので、現状の大量廃棄型で推移しますと、その処分場制約が大きくなってきますので最終処分の価格が上昇して、持続的な成長ができなくなる。その一方で、循環型に転換しますと、最終処分の価格がそんなに上がらなくてすみますので、持続的成長は可能になるということでございます。

もう一つ、循環型になれば成長率が高まるかどうかということですけれども、あくまでもこれは、今の大量廃棄型であったらマイナス成長になるのに対して、循環型にすれば持続的成長は可能という分析でございまして、よくビジネス・アズ・ユージュアルとか言われましたけれども、仮に最終処分の制約が全くない場合に比べて循環型が成長率が高まるかというと、別にそういうことではございませんで、それに近い成長が達成できるということだと理解しております。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。ほかにご質問はいかがでございましょうか。

〔 事務局 〕 最後の定量のところは、いろいろご質問もいただいたわけですけれども、まずここで与えているのは、2010年までに廃棄物の最終処分場を1/2にするという目標を、現在政府が掲げていますが、それは制約として与えています。それから、その次の10年は、それをさらに1/2にするということで、現在からいえば1/4の量に最終処分量をしていく。それを制約として与えていますので、簡単に言えば、今までと同じ仕組みで生産をやっていればどんどん廃棄物は量が増えていくわけですから、必ず、その制約にぶち当たって、もう廃棄物を出せなくなるわけです。そうすると、成長ができない。そこで、廃棄物の最終処分量を減らすようないろいろな工夫を入れることで成長しながら、処分量は減らしていって、結果として環境と成長の両立が可能だ。

そのメカニズムのモデルとしては、最終処分量の容量のところをシャドープライスで価格に反映されるようにして、モデルの中では最終処分に係る費用がべら棒に増えるという形で経済に影響するように、仕組んでいるわけです。このモデルの1つの制約の扱い方であって、その制約がいろいろな形で扱えるのだと思うのですが、このモデルでは最終処分場の制約をシャドープライスとして、処分場の容量が足りなくなればべら棒にこのコストがかかるという形で処理しているのですが、例えば、廃棄物がこれから20年間で1/4に最終処分量がならなければいけないとすれば、今のままの仕組みで生産活動を続けていれば成長はできないというのは、ある程度直感的に明らかだと思うのです。それをモデルでどう処理するかということは、それなりのことをやりましたけれども。

ですから、仮に、最終処分場の制約がそれだけきつければ、そういうことになるのかと。ただ、現実には、最終処分場の制約がそれだけのものになるかどうかというのは、今度は住民の側がどのくらいのものを受け入れてくれるのか。そのときに、どのくらいのコストで受け入れてくれるのかという、また現実にどう展開するかということはそれはそれであるかもしれませんけれども、仮に、これだけきつい最終処分場の制約があればこういうことになりますよという、大筋としては大体正しい方向のことを言っているのではないかと、私としては考えております。

〔 H委員 〕 前回、前々回を欠席しておりましたので、あるいはもう出ている話かもしれませんが、計画性の強化、拡充ということで公的関与についてございます。「行政による支援」というのは、市町村とか、県とかいう単位で考えると、恐らく県では、よそへ持っていけという住民の非常に強い感じがあって、処理施設の配置問題というのは小さな市町村でみますと、支援ではなくて、支援の逆の方向にいってしまう感じがするのです。むしろ、こういう場合には広域行政、都道府県を越えたり、市町村の枠を越えた、そういう意味の施設の配置というのが必要ではないかという感じがいたします。住民対応において行政による支援というと、非常にわかりにくい感じがいたしますが、それはどういうように考えればよいか、お教えいただきたいと思います。

〔 循環型経済社会推進研究会 座長 〕 それでは、簡単にお答えいたします。

広域的な処理の必要性は、むしろ、広域的な対応が必要であるという方向性で描いております。現実にも、事業部局なり、あるいは地方では、広域的な廃棄物処理・処分施設の施設立地等を推進していく方向性が取られておりますので、この点は間違いないところだと思っております。

市町村レベルであれば、地元にはそういう施設は立地させたくない、という住民側の声にどう対応するかということで苦慮されているところがございます。これも、事実でございます。この点に関しては既に、各自治体に向けて、施設立地に関する取扱いを、厚生省を含めて適正化する方向の指導はなされておりまして、従前のように、いわゆる住民側の声を最大限反映するということだけを重視するのではなくて、むしろ、適正な立地のためには情報の提供と、それから、いわゆる透明性のあるディシジョン、その過程の公表ということが重視されておりますので、我々は、社会、立地を含めて情報提供の中でコンセンサスを得ていくというのが最も大事ではないか、というスタンスを取っております。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。まだいろいろご意見、ご質問があろうかと思いますが、残りはまた書面などで事務局の方へよろしくお願いしたいと思います。座長、どうもありがとうございました。

続きまして、世界における知的活動拠点研究会について、座長及び事務局からご説明をお願いします。

〔 事務局 〕 よろしくお願いいたします。

世界の知的活動拠点の形成につきましては、昨年の「あるべき姿」では、包括的なプログラムの作成に取り組むとされたところでありまして、それに資するという意味で研究会を開催してまいりました。今回のフォローアップのにおきましては、第2部第4章「世界秩序への取組み」の中の3番目が「世界の知的活動拠点の形成」でございます。

この内容につきましては、この後、研究会の伊藤座長の方からご報告がございます研究会の中間とりまとめの成果をそのまま反映させております。すなわち、中ほどにありますように、

1)魅力あるコンテンツの創出

2)世界への情報発信

3)知的交流の促進

という3つの柱で環境整備をしていくべきということでありますが、形式的な話を申しますと、ボリューム的に、第2部の他の項目と比べてやや詳細になりますので、その詳細は別添に委ねる予定であります。

ここでのポイントは、必要な施策体系についての枠組みを設定したというような位置付けでありまして、さらに検討を進めた上で、政府としての包括的なプログラムの策定に取り組むべきということであります。

内容につきましては、座長の方からご説明いただきます。

〔 世界における知的活動拠点研究会 座長 〕 「『世界の知的活動拠点』の形成」という大変チャレンジングで、しかし、難しいテーマをいただきまして、大変魅力ある刺激的な委員の方に議論をしていただきました。テーマの性格から、いわゆる決められた枠組みの紙の中に十分納めきれないようなものが非常にたくさんあるということを、まずご理解いただきたいと思います。これからご説明したいと思うのですけれども、その会議の中での議論のサブスタンスについて皆さんに少しでも伝えられるように、ひょっとしたら私見も入るかもしれませんけれども、お話しさせていただきたいと思います。

我々が今まとめています「世界における知的活動拠点研究会『中間とりまとめ(案)』」は、そうした議論の骨子について、事務局のご努力もありまして、きちっと整理されて、大事な論点は全部収めてあると思いますので、そういう意味では、議論の基本的な性格と、中間とりまとめ(案)の概要と、両方についてお話をさせていただきたいと思います。

少しレポートから外れるのですけれども、議論をしていて、私、個人的に思ったことは、知識とか、知見とか、知恵とかいうことを考えるときに、乱暴に言って、少なくとも3つぐらいのレベルに分けて考えることができると思います。

1つは、小学校、中学校、高校ぐらいで、例えば歴史とか、数学とか、物理だとか、すばらしい知見が既にあるわけですが、それをいかに効率的に、しかも、正しい形で伝えるかというレベルです。あるいはそれを受ける側で言えば、それを吸収して自分のものにしていくレベル、これを第1段階と呼ばせていただきます。

第2段階は、そういういわゆる受け身という意味ではなくて、もうちょっと創造的というのですか、あるいはプレゼンテーションということだろうと思うのですけれども、自分でものを考えて整理して、それを紙に書いて出す、あるいは口頭でプレゼンテーションする、はたまた企業活動であればそれを製品という形で物に具体化してマーケットに出す、いろいろなケースがあると思いますけれども、外に出していくレベルです。

今、我々に問われているのは、そのもう一歩先の第3段階のレベルということが非常に重要になってきている。それはどういうことかというと、自分の知見、知識みたいなものを出してみても、所詮、それはまだその人の段階のレベルであり、当然それに対して批判やコメントや是正があるかもしれないということです。少なくとも、我々のような学問とか教育をやっている世界においては、これが一番重要なことでありまして、つまり、そういうインタラクションが起こることによって、どういうふうに評価していくのかという問題があると思うのです。

恐らく、今回、「世界の知的活動拠点」というテーマが出されたのは、これまでの比較的限定された教育や学問という世界の話ではなくて、社会の経済活動あるいは経済のあり方そのものに問われているのではないだろうかと思います。ちょっと乱暴な言い方で申しわけないのですけれども、かつての高度経済成長期からバブルに至るまでの、いわゆる右肩上がりの急速な成長のときに、いかに外の技術や資源をうまく吸収して、それを日本型に非常にうまく置き換えていって、それを物やサービス等を製品にして出していったという、そういうことが求められたわけです。しかし、現在、ご案内のように、例えばビジネスモデル1つとりましても、製品だけではなくて、その中間プロセスとか、アイデアとか、あるいは人だとか、そういうものがお互いに国際的に交流し、発信し、お互いに認識し合い、そういうサイクルの中で経済活動が問われている。恐らく、そういう中に入って日本経済をモビライズさせるとともに、日本が世界の中で非常に重要なその役割を示すというのが、我々に問われた「世界における知的活動拠点」に関する、いわば課題であると思います。

したがいまして、そういう議論の基本的な骨格について、特に枠組みをきちっと提供するとともに、そういう問題をもう少しさらに深く掘り下げて、個別のいろいろなケースについて、教育の問題だとか、学術振興の問題だとか、あるいはベンチャーの問題だとか、ビジネスモデルやパテントの問題だとかいうことに関しては、この研究会の委員のケーススタディという形で、いずれかの段階でそれをさらに深めた形の補論みたいなものを出したいと考えております。

さて、そうした中で考えたときに、重要な問題はいっぱいあるのですけれども、とりあえず、3つの点、つまり魅力あるコンテンツをどうやって創出するかという第1の点、第2の点が世界への情報発信をどういうふうに行うかという点、それから第3にその知的交流の促進をどういうふうに行うかという点、この3つの点について議論するということが、我々のポイントです。

1つは、それを行う主体が人材、人間であるということであります。そういう意味で、知識を吸収するのではなくて、知識を発信し、あるいは交流し、あるいはインタラクションし、コラボレートする、ということをするときにどういう人材が必要であるか。これは日本に生まれた日本の国民がどういうふうに教育、プロセスをたどっていくかというだけではなくて、日本のそういうシステムの中にいかに海外の知見を導入していくかという部分も含めて、人材をどうするかということです。それから、その人材がどういうインセンティブスキーム、どういうシステムの中で活躍できるべきなのかということです。いわゆる大学のあり方、あるいは企業と、例えばいろいろな研究機関の交流のあり方とかいろいろなものがあると思いますけれども、そういうインセンティブスキームをどう作っていくのか。こういういわゆる人と人の環境の部分というのがまず第1に非常に重要な問題だろうと思います。

2つ目は、いくらいい人材、いいインセンティブスキームがあっても、海外からのアクセス、海外への発信の機会、海外とのインタラクションがなくてはまずいわけですから、いかに海外からのアクセスをよくし、海外への発信のいろいろなメカニズムを作り、そして同時に、海外とのインタラクション、それは日本の国内における交流かもしれませんし、あるいはインターネット等のサイバースペースの上での、いわゆる知的なインタラクションかもしれませんし、いろいろなものがあると思いますけれども、それをどういうふうにモビライズするのかということです。それは単にマーケットに任せるだけではなくて、それに公的な政策がどういうふうに係わってくれるのかという、いわゆるアクセスや、あるいは発信や、インタラクションをどう高めるかというのが第2のポイントです。

そして、第3のポイントは、最初の2点と非常に係わるわけですけれども、そういうことを促進するために、いわゆるリソースをどういうふうにそこに持ってくるのか、どういうふうに有利、有効に活用するのか、どういうふうにモビライズさせるのか、ということが問われるわけです。例えば、その発信、あるいはアクセスということであれば、そういう情報インフラみたいな、いわゆるハードなものも必要かもしれませんし、あるいはよりリソースモビライズしてアロケーションを高めるということであれば、これまでの、例えば研究機関や、企業や、あるいは社会との関係をもう一回見直して、例えば民間と産学の関係はどういうふうに係わるとか、あるいはベンチャー資金に象徴されるような資金のメカニズムをどういうふうに、よりベターなアロケーションを達成するための制度をどういうふうにしたらいいかということです。それから、我々の研究会の中で比較的重要な議論として多くの方がおっしゃったのは、それをゼロから構築するのではなくて、過去から日本が持っているいろいろなリソースをいかに有効に活用するのかということが非常に重要であるということです。つまり、既存のいろいろな組織をどういうふうに変えていくことによってモビライズするかということと、それから、日本の過去持っている固有の文化とか歴史とか、そういうものをいかに使いうるのかということ。つまり、国際的なインタラクションというのは、いわゆるインタラクションを通じるような言語だとか、あるいは標準とかということで密接に交流するということが一方にありながら、同時に、日本であるからこういうものが提供できるのだという、あるいは差別化みたいなものを提供するという、その両方のコンビネーションの上で重要になるだろうと思います。

そういう観点から、「世界の知的活動拠点」というのはどういうイメージをもって考えたらいいのか、その基本的な点は何かということについて整理してございます。

「魅力あるコンテンツの創出」という第1の点について、ではどういう議論ができるか。まず、大学をはじめとする研究開発環境についてのいろいろなインセンティブの問題とかシステムの問題。第2に、ビジネスの場でのいろいろな問題。第3は、その中で日本の独自性みたいなものをどういうふうに生かしていくのか、固有の文化の積極的活用に対するいくつかの施策の事例。第4には、それが国際的競争力を持つとすれば、それはどういう分野なのか、あるいはどういうところに重点化したらいいのか。第5に、そのための人材というのはどういうふうにとらえたらいいのか、ということが書いてございます。

2番目の「世界への情報発信」という、これは本当は情報発信だけではなくて、情報を受けるということも含めて考えていただければいいと思うのですけれども、第1に、そのためのコミュニケーション能力の問題、あるいは多様な人材を取り込んでいくという、異文化との共存。第2に、英語力というだけでは、言い方が少し正確でないかもしれませんけれども、英語力をはじめとした、いわゆるコミュニケーションスキルの問題。それから、第3に、ハードなものを含めたインターネット環境の整備。そして第4に、それを促進するようなコンテンツに関する編集ということです。

そして最後に、3番目の「知的交流の促進」ということで、知の交流というのはどういう形で具体的に行われるだろうかということについて、日本だけではないですけれども、日本という場を中心とした知的交流のあり方についての仕組みと、インターネット上の交流について書いてございます。

時間がございませんし、細かい具体的な事例、どういうような施策の形で出てくるのかということは、この後ご質問いただければと思います。

もう一回最後に繰り返しますけれども、とにかく非常に重要で、チャレンジングで、魅力的なテーマではあるのですけれども、大変広がりがあり、そして大変いろいろな深みがある議論でありますので、こういう形で枠組みを提示すると同時に、できるだけ、最終的な形では、今私が申し上げたようなことをもう少し具体的な形で発信していきたいと思います。

どうもありがとうございました。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。委員の皆さん、ただいまのご説明について、ご質問、ご意見をお願いいたします。

〔 I委員 〕 非常によくまとまっておりまして、ただいまのご説明を承っても、これに対して批判するとかそういう気は全くございません。もっともだと思いますけれども、私の個人的にこのテーマに関して持っていることを2、3申し上げます。1つは、人材がいかに重要かということでありまして、露骨に言えば、エリートを養成するというシステムが日本に十分ないということが、今の日本の教育及びこの研究の問題点ではなかろうかと思いますので、そういうエリート養成という感じがどこかに出ればという感じがいたします。

それから、「大学等」という言葉がたくさん出てきます。私は、諸外国と比べまして日本で相当遅れているのは、本当にちゃんとした研究所あるいはシンクタンクが十分ないということであろうと思います。したがいまして、国及び民間レベルでそういったものをつくっていくということをやらないと、知的活動の拠点に日本はなれないのではないかと思います。

第3点は、英語力の問題ですが、もちろん日本人が英語力を高めることが必要なのは当然でありますけれども、日本語のわかる外国人というのを養成するということは、それと同じく重要でありまして、例えば、今後の情報の伝達手段として印刷物というものは依然として非常に重要だと思いますが、日本人が日本のものを英語に訳して外へ出すというよりは、外国人で日本語のわかる人が、特に英語圏の人々がそれをやってくれるということで初めて、日本の持っている情報が諸外国にうまく伝達していくのだ。これは文学でよくわかるのですが、技術的な面でもそういうことだと思いますので、その辺をさらにお考えいただいたらどうかと思います。

〔 J委員 〕 私も、この概要とか、今、座長が言われたことに特に反論とかコメントということではないのですけれども、知的な生産を活性化するというのは、例えば労働経済学の言葉に直せば、人的資本投資を活性化するということにつながると思うのです。つまり、人間に対する投資、あるいは知識に対する投資。先ほど、座長は、インセンティブスキームということをちょっと口にされたのですが、その際に多分、大事なのは、人的資本投資の収益率がほかのものに、例えば個人が投資する場合の収益率よりも本当に高いかどうか、あるいは少なくとも同じぐらいのレベルになっているかどうかということで。例えば、私が今持っているお金を自分自身の教育に使うこともできるし、株式市場に投資することもできるし、住宅などに投資することもできるわけですが、なかなかそれをデータで検証するのは難しいかもしれませんけれども、そういう人間に対する投資の収益率というのは、例えば長期的にそのほかの投資機会に比べて高いのか低いのかとか、そういうようなことを少し整理していただけると説得力があるのではないかと思います。

もう一つ、インセンティブスキームということについて、例えばベンチャービジネスとか、そういう作られる知識が市場でちゃんと評価されるようなものについては比較的にインセンティブスキームを作ることはやさしいと思うのですが、もう一つ、恐らく知的生産の分野で大切なのは、公共財的な知識。すなわち、市場ではそんな高い価値は付けられないけれども、しかし、公共財として非常に高い価値を持っているような知識の生産について、どういうインセンティブスキームを用意することができるか。もちろん、これは例えば学会の中で評価が行われてとかいうことはあると思いますけれども、ただ、そのときの値付けというのは、市場財に比べてどのようなものが妥当なのかというのはちょっと難しい面があると思いますので、その辺についても何か検討していただけるといいのではないかと思います。

〔 K委員 〕 とても勉強になりました。どうもありがとうございました。

それで、私も非常に関心のありまして、それはIT革命が進むということと、それから日本固有の文化ということがどういうふうに調和するのかということであります。最近、ちょっとだけアメリカに行っていろいろ大学にいって見ていたのですけれども、IT革命が爆発的に進んで、アメリカの人々の生活様式というのはかなり変わった。しかし、変わったのだけれども、やはり見てみるとアメリカ的なのです。アメリカの文化にマッチしているというのですか。国が広域であるとか、人々の関係が日本よりやや希薄であるとか、商品にあまりこだわりを持たないとか、そういうアメリカ的文化とIT革命の行き着く先というのが、かなり接点があった。日本の場合には一体それはどうなるのだろうか、というのが私の関心で、その関心事にかなり答えていただいているので、非常に興味深くお聞きしました。

発信内容のコンテンツの中に日本文化についてのことを入れるということと、それから、IT革命がこの国で展開していったときに、もともと日本という国が持っている文化とどこでどういうふうに融合するのかということは、ちょっと分けて考えたいなと私は思っていますので、その点のご意見を伺えればと思います。

〔 C委員 〕 研究会の大きなテーマというのが「知的活動拠点」ということになっておりまして、それで拠点というところから考えるのですけれども、大学と、それから産業というか企業のところを拠点としてとらえた書きぶりになっていて、中に何を盛り込むかについては私も異論はないのですけれども、拠点の中に、今、NPOがどれほど大きな位置を占めてくるかわかりませんけれども、NPOの場というのも、かなりインターネットとかを使えば、世界の中での活動拠点になっていく。大学とか、研究機関とか、企業とか、そういう生産の場とかを離れた横のネットワークがずいぶん進んでいるようにも思いますので、そのあたりについての議論というものはなかったのかどうかというのをお聞かせいただきたいと思います。

〔 D委員 〕 私は、質問ということではなくて、感想です。

英語力のことについてですが、それは恐らく、インターネットということが前提になっていると思うのですが、インターネット上でフランス語だとか、スペイン語だとか、中国語だとか、そういうようなことが出てくるわけで、もちろん英語力の強化ということも必要ですけれども、同時に、文字翻訳ソフトの開発というのができないかということだと思います。それについて検討されたのかもしれませんけれども。

もう一つ、日本の伝統文化の発信ということで、デジタルアーカイブというようなことは大いに念頭に置いておくべきではないだろうか。そういう意味で、これも含めて国家的なというか、そういう全体的なプロジェクトというか、そういう作業というものを組み込んでいく必要があるのではないか。そういうようなことで情報発信の拠点に、日本が特殊な国・言葉ということだけではなくて、可能になるのではないかということです。

もう一つ、大学に企業が入り込めないかということです。大学と企業が共同研究をする。5年なら5年、10年なら10年、そういう研究成果が出てくれば、企業は大学から出ていく。大学はそれを継続して研究していく、そういうようなことでもっとフレキシブルな対応の仕方が魅力的な研究開発環境の1つになるのではないだろかということであります。

〔 A委員 〕 1つは、コンテンツの問題では、今具体的な問題になっているエンジェル税制の拡充の問題とか、そういったような具体的な制度上の欠陥が今いろいろあるのですが、そういう問題についてはいろいろご意見があったのではないかと思うのですが、そのあたりの問題点をもう少し明確にしていただいて、というようなことを思います。

それから今度、発信の問題に関してとか、あるいは世界との間の交流の問題となると、例え特許のハーモナイゼーションとか、そういった点において、アメリカが非常に突出していると思うのですが、そういう世界的な調和というのがもう少し図られるべきではないかというふうに思いますけれども、そういうような点も議論されたのかどうかをお聞きしたい。

〔 G委員 〕 特許についてアメリカが先発明主義で非常に異常ですから、それをここに書くことが適当であれば、ぜひ書いていただきたいと思います。

それから、機会をいただきましたので、2点だけ。さっき座長のお話にあったように、教育と発表という第1段階と第2段階が重要だと思うのですけれども、日本は、その第1段階に重点を置きすぎて、第2段階が欠けているわけであります。それで、英語力の充実ということがここに書いてありますが、英語力の前に、国際的な共通な概念で語る能力というのがないわけです。日本の若者は日本の歴史を知らない、などと言われるのですが、その第1段階の教育で教わることが、えらい重箱の隅みたいなことを教わって、それはいざ国際的な言語というか、国際的な概念で表現しようとすると、とてもあたわずというような内容まで教わってしまうわけです。だから、さぁ英語にしようといったって、あるいは日本語でもそれを語れないという状況があるので、英語力にいく前に、国際的な共通概念で教えろというか、そういうようなことがどこかにメンションしていただけるといいかなということが1つあります。

もう一つ、やや具体的な話ですけれども、アメリカのインキュベーターに日本の中堅中小企業を出そうということをやっているところがあります。向こうが知的拠点として魅力があるからであります。概念をいろいろ提唱するのもいいのですが、包括的なプログラムもいいのですが、実験的に日本でインキュベーターを、世界から企業が来るような、あるいは学者、街の発明家でもいいですが、そういう人たちが来るようなインキュベーターをつくるということを、1つどこかに、検討でもいいですけれども、触れてあるといいかなという感じがいたしました。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。いろいろなご意見、ご質問が出ておりますけれども、座長、あるいは事務局も補足的に、ご自由にお願いします。

〔 世界における知的活動拠点研究会 座長 〕 いろいろなご意見、ありがとうございました。皆さんがおっしゃったことの多くのことは、我々の研究会の中で各委員が非常に強調したことでございますので、できるだけ最終的な案の中では、きちっともう一回配慮して整理してみたいと思います。

まず、I委員のエリート育成をすべきだということにつきましては、それをさらに私なりに解釈させていただきますと、教育にはいろいろなディメンションがあって、その中に一かたまりにまとめて、例えば、小学校教育はこうであるべきだ、中学教育はこうであるべきではないというのではなくて、エリートも必要ですし、個々の問題も必要ということだと思います。そういう中で、いわば知的拠点にふさわしい教育というのはどういう面があるかということについては、いろいろなところで我々も議論したので、エリートという言葉を使うかどうかはちょっと考えさせていただきたいのですけれども、もう少しはっきり出るように考えさせていただきたいと思います。

それから、大学にウェイトがあるという批判は、私も謙虚に受け止めたいと思うのですけれども、ただ、例えば、研究所といっても、日本の研究所よりはアメリカのブルッキングスのような研究所の連中と過ごす時間の方が多いわけです。シンクタンクが、アメリカにだけしかないわけです。そういう意味では既に、既存の組織というのは中身と実体とは離れつつあるわけです。大学というのは、与えられる知識を教えるだけではなくて、むしろ、開かれたところに出てくるわけです。この研究会の委員はそうした視点を非常に強くお持ちでありますので、ご指摘があったように、研究所、シンクタンクについては、日本にもしっかりした組織がある方がいいわけですから、そういうことについてまた何かあれば議論させていただきたいと思います。

英語については、我々は、日本語の発信の部分と英語の発信の部分、両輪で重要であろうと思います。先ほど、D委員が大変適切なことをおっしゃって、ひょっとしたら技術が進めば翻訳ソフトなどが進むのではないか、英会話学校に行かなくても、ひょっとしたらあと数年したら、音声認識と翻訳の能力が出てくるから、いかにコンピュータがわかりやすい日本語をしゃべるかという勉強をした方が通じるのではないかと冗談を言っていますけれども、そういうこともあります。ですから、英語だけをよくすればいいのではなくて、そういう技術的な発展の中で我々が持つべき、いわゆる技能などについても、書いてございます。

人材育成について、J委員のいわゆる収益率について、つまり経済的にそこはもう少し掘り下げてみたらいいのではないだろうかということは、おっしゃるとおりだと思いますので、ぜひ考えさせていただきたいと思います。

それから、いわゆるビジネスにすぐ使える収益性のある知見だけではなくて、公共財的な知識、いろいろなものがそこに考えられると思いますけれども、これの重要性ということは、まさに研究会の中で非常に大きな議論になったところでありまして、先ほどG委員がおっしゃった、例えば、いろいろなレベルがあると思うのですけれども、いわゆる国際的な共通概念というものが、学校で学ぶことの知見の中には非常に多いのだと思います。それは、論理的な思考であるとか、それをまとめる力であるとか、それを単に日本だけでなくて、世界のレベルで共通性を持てるようなものであると思います。そういう意味で公共財的知識ということは非常に重要であると思います。私は、第3段階のインタラクションが重要だと強調しすぎたかもしれませんけれども、委員の中には、基本的な知見がきちっと伝わってくることがその大前提としてあるというご意見もありました。サインカーブやコサインカーブを見たことがないと、こういう概念というのは出てこない。円周率が3と学んでしまうと、現実の重要性というのは認知されないのではないか、これは私見でございますけれども。そういうようなことも、我々の中でも非常に議論になったところでございまして、大事だと思います。

日本の固有の文化については、K委員から言っていただきましたし、我々もそういうふうに思います。

C委員のNPOについては、おっしゃるとおり、まさにオープンネットワークソサエティの重要な点というのは、誰がどこでどういうふうに結びつくかということが、これからどういうふうにいくかわからないというところにおもしろさがあるわけですから、いわゆる既存の大学とか企業とかいう組織だけではなくて、いろいろなものが重要になってくるということだと思います。

それから、D委員の英語力の話でも出てきたのですけれども、デジタルアーカイブについてもまさにおっしゃるとおりで、こういうことは非常に重要だろうと思います。それから、大学に企業が入ってくるような仕組みができないかということについても、まさに大事だと思います。もうちょっと、おっしゃったことを含めて、きちっと書かせていただきたいと思います。

エンジェル税制について、そういう議論はございました。ただ、どこまで我々がこの問題について深く書いていいかということは、全体の分量の問題等もありますが、ご指摘がございましたので、何かこういうことについても問題点を明確にすることができれはいいのかなと思います。

それから、A委員、G委員がおっしゃった、特許・発明あるいは知的財産権の問題についてですが、実は研究会の委員の1人が、こういうことについてぜひきちっと発言しておきたいということで、先ほど申しましたように、最終報告の段階では各委員からいろいろな個別な問題について深く掘り下げていただいたものを補論として取り上げようと思います。

また、G委員のおっしゃったインキュベーターについても、おっしゃるとおりだと思います。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。ほかに何かご意見がございましょうか。

まだいろいろご意見、ご質問がございました、事務局の方へ出していただきたいと思います。

それでは、本日の世界における知的活動拠点研究会「中間とりまとめ」の審議は以上とさせていただきたいと思います。座長、どうもありがとうございました。

それでは、残りました時間で当部会の報告書案のご審議を、昨日に引き続いていただきたいと思います。もう何回もお読みいただいておりますので、どの部分でもかまいませんので、ご自由にお願いいたします。

〔 G委員 〕 個別の話もあって恐縮です。IT投資の比率についてですが、どこかで出た議論かもしれませんけれども、1998年で20%に満たず、アメリカの約30%強に比べまだ低い水準ということですが、通産省の調査だと、日本の場合、95年が22.4%、99年が34.4%。アメリカは、95年が29.7%で99年は42.0%と言っていますので、ちょっとチェックをしていただければと思います。

それから、ITのあたりだと思うのですけれども、アメリカにお住まいになった方はみんなそういう経験があると思うのですが、セキュリティに関してです。あっちはクレジットカードの会社から請求がくると、それに応じて小切手を切って払うわけです。ところが、日本は自動引き落としになっちゃうわけです。だから、小切手という制度がないわけで、それが非常にクレジットカードの番号を相手側に教えることについての日本での心理的な障害になっていると思うのです。アメリカの方が、セキュリティのところは非常に非IT的な小切手を一々書くということによって保たれていると思うのです。だから、その辺も、社会が全く違うので、いきなたEコマースと言っていいのかどうかというところを、少しどこかでメンションしていただけたらと思います。日本の銀行の人は、日本の方が進んでいるんだと言っていますけれども、ちょっと消費者の気持ちを理解していないのではないかという感じもいたします。

また、これに限らないと思いますけれども、できるだけ『検討』というのをもう少し歯切れをよくしていただければと思います。

さっきの循環型の話ですけれども、第2章です。先ほどご議論のあった、経済成長が引き上がるとかいうような、成長率がそうではない場合に比べて上がるだろうという話はあまり出てこない。それで、静脈産業の飛躍的な生産性向上が必要だということで終わっていて、それがなければ経済の持続的成長を実現していくことは困難である、むしろ成長はしないという感じなのですかね。これは単に質問です。それで、もし成長するという話であれば、さっきおっしゃった前提、立地の制約、そういうことをはっきりお書きいただいた上で、それで、そういうのに比べて成長するということを書いていただいたらどうかということであります。

もう一つは、循環型の議論ですけれども、この国際的な側面はどういうことになるのでしょうかということでありまして、少し議論が飛躍しますけれども、今WTOで、あるいはIMFで、NGOの方がいろいろ反対運動をしている中で、1つの言い分は、地場で発生したものは地場で処理した方がいいのだという議論があるわけです。それはいろいろなもの、廃棄物だけではないです。地場でできたものは地場で消費する。海を渡って持っていったりしない方がいいのだ、というような議論があるわけです。だから、そういうことも含めて、循環型経済といったときに、自分でつくったものは自分で回収して、自分で処理してしまわなければいけないのだ、こうなると国際的な側面はどうなるのかということについて、どこかで、どういうお考えかということを触れておく。

それから,二国間の環境整備というのは何のことかよくわからない。恐らく、言おうとしていることは、二国間の、例えば自由貿易協定の環境整備を進めるということだと思いますけれども、今年の通商白書をご覧いただいても、あるいは外交青書をご覧いただいても、もう少し前向きにこの自由貿易協定という問題をとらえておりますので、それらも参考にしていただきながら、もう少し踏み込んだ表現にしていただけると幸いだと思います。最後に、外国人労働者の話が出ているわけですけれども、単に労働者として使うというだけではなくて、高齢化社会を支える重要な一員になるわけです。社会保障のお金も払ってくる。だから、4人対1人とかいう負担も、外国人労働者が入ってくると少し緩和されてくるわけです。そういった面も少し触れていただいたらどうか。フランスなど、全くそういう概念でやっているわけです。

〔 部会長 〕 ほかにいかがでございましょうか。

特に今、Gさんの言われた、検討とか、各文章の最後は必ず、必要とか、重要とか、期待とか、考えられるとかいう言葉が非常に多い。これは何も審議会関係だけではなくて、民間でも経済団体の文書になるとみんなこうなってしまうのです。個別企業では、こういうようなことは絶対にあり得ない、すぐ実行するわけですから。したがって、その辺のことは、僕は部会長の立場からも、もうちょっと歯切れよくしたいなという気持ちはいつも強いわけでございます。そういう点では、最初から部会長がこんな意見を言ってしまうといけませんけれども、本当に民間なり、あるいは関係者の実感として、そうなっているのかね、というところがかなりございます。「実施」と「実行されている」とはかなり違うという問題の区分けをしないと、これを発表したときに、「なんだ、そんな見方をしているのか」という批判が、あるいは非常に世の中に出る可能性なしとしないという懸念も私は持っていますので、これは念頭に置いておきたいなと考えております。

〔 L委員 〕 2点でございます。1つは、首都機能移転ですが、これについては推進することになっているわけですが、メリット・デメリット、プラス・マイナスがあって、いろいろ議論がございますから、国民的な議論が進んで、広範な合意形成が図られることが不可欠である、そのとおりだと思いますが、よく言われていますように、首相官邸の改築とか、霞が関の諸官庁の建て直しとか、そういったことがありますと国民は、政府はあまり本気ではないのではないかという気持ちが非常に強くなって、雲散霧消するのではないかという話もありますけれども、それを推進する、各官庁の縦割り的な、そういった足を引っぱるみたいなことはない方がいい。これは感想ですけれども、政府の執行、その辺は書く書かないは別としまして、そういう感じがいたします。

もう一つは、地方の自立、地方分権化は大変大事だと思うのですが、先ほどC先生がおっしゃったように、NPO。各都道府県の知事さんなり首長さんに聞きましても、これからNPOが非常に大事だと。コミュニティの復活とか、私はこれは高齢者の就職にも非常に大きいマーケットだと思うのですが、NPOについて触れ方が少ないのではないか。これからはNPOが大事になってくるのではないかと思いますので、その辺をもうちょっと触れた方がいいのではないかという気がいたします。

〔 K委員 〕 座長のおっしゃったことの各論になると思うのですけれども、私の関連するところは起業とかベンチャーとかいうところなので、資金供給の円滑化ということが書かれていまして、話題のマザーズ、ナスダックジャパン等の話になるのですけれども、ナスダックジャパンとかマザーズとかというのは、言ってみれば投資した人の資金の出口でありまして、問題は、出てきたベンチャーに誰が資金供給するか、そこのところを書いておかないと、出口だけの話になってしまう。その場合に、経済新生対策云々というのがありますけれども、これはどちらかというと、貸渋り対策とか、やや後ろ向きの話でしたので、新生・新興ベンチャーにどういうふうに資金を供給していくのか。その場合に、日本は最大の勢力は間接金融機関ですから、間接金融機関がどういうふうに関与できるか。それから,政府系金融機関、それがいかに先導的な役割を果たせるのか、というようなことをここにお書きいただければありがたいと思います。

それから、ベンチャー企業についてですが、いわば結びの部分のようなところですけれども、これは私だけの認識ではなくて、法律的な支援体系というのは、中小企業基本法が改正されまして、そこに創業支援が書き込まれたことで、ほぼ一段落したのだろうと。私たちが整理しても、ずいぶんいっぱい法律ができたなということであって、そういう一段落という認識。これからは何が必要かというと、これは部会長がおっしゃいましたけれども、いかに実施するか。制度がいっぱいできました、いかに実施するかということが1つ。それから、どちらかというと、各省庁が縦割りでベンチャー支援というのを行われたような気がするのです。もちろん、通産省中心ですけれども、いかに総合化するかということが課題になっている気がいたします。

もう一つは、私は、コーディネーターと呼んでいるのですが、さまざまな支援システムができた。一方の岸には、いわゆるその支援を受けようとするベンチャー企業なり新興企業がいるのですけれども、その間を取り持つ機構というのがないということが問題になっているのだろうと思われます。

〔 C委員 〕 細かい点と、大きい点とが混ざりますけれども、まず、ネットワーク取引に対応した制度の整備というところで、電子認証、プライバシー保護、消費者保護等の諸制度とありますが、ブライバシーという言葉の使い方ですが、プライバシーと個人情報と2つの使い分けがあって、プライバシーというのはアメリカからきていて、他人に知られたくない情報というような括りです。私の感じとしては、それではなくて、ここは個人情報保護という言葉に置き換わるのではないかということ。

次に、静脈産業のところです。最近の取組み状況ということで、政府と、産業界と、消費者等ということに分けられていますが、地方自治体に関しては、恐らく、産業界と、消費者と、地方自治体と、それぞれが項目として立って、循環型社会でやっていく場合に、自治体が果たす役割と、産業界が果たす役割と非常に均衡しているというのでしょうか、論議の中心になっておりまして、どちらかが分別回収の責任を負うのかというのはいろいろと議論があるところですので、きちんとここは書き分けていただきたいと思います。

それから、介護保険について、その中で、利用者本位の仕組みの整備ということで、公的な介護保険の導入、それから保険料というところには公的なところが関与しますけれども、静脈産業にケアプランを作成して、ケアサービスを提供していくというのは、事業者との契約ということになりまして、特に契約関係のところが大変不十分ということを感じておりまして、ケアプランについて、ケアサービスの提供についての契約書というのでしょうか、契約ということをきちんと立てて、そこを改善していくということも大きな課題としてあるように思いますので、付け加えていただきたいと思います。

それから、男女共同参画の推進を踏まえた女性の能力発揮ということが書かれていて、これは女性の参画をということなのですけれども、これが何の中に書かれているかというと、3. 「少子高齢・人口減少社会における高齢者と女性の能力発揮システム」というふうに書かれていて、この中に、3番目というふうな形で入っているのですが、女性の立場として、これは非常に違和感を覚えるという感じです。人口が減少していく、そういう中で、労働力としての高齢者、労働力としての女性、それだからこそ男女共同参画で女性の方よ出てきてくださいよという、働き手がないからみんな出てきてくれないと困るよ、というふうに言っているように見える。基本的には、男女共同参画というのは、1つの大きな理念というのでしょうか、政策としてあるわけですから、この書き方なのか、構成の仕方なのかどうかはわからないのですけれども、その点はちょっとご配慮いただきたいと思います。外部に出たときに、多分、私と同じような感想を持つ人は多いような気がいたします。

〔 E委員 〕 先ほどの知的活動拠点のところで最後にちょっと出た、特許に係わるものです。WTO交渉の部分で、知的所有権の一層の保護と国際的制度調和、こういう表現ですと何かいろいろな問題が今解決されつつあるかのごとく印象を受けるのですけれども、私の実感としては全くまだ解決される兆しがないのではないかと。先ほども、先発明主義と先願主義がありましたけれども、例えば、ソフトウエアの方をするのに、かつては著作権で保護して、最近は特許で保護する。最近の例では、よくご存じの、アメリカがビジネスモデル特許というものを特許として認めるようになったら日本もそういうふうにするとか、いつも時間差があるような感じがあります。例えば、WTOのようなところで特許の知的所有権の保護をどうするかという議論をされるのであれば、私は、どういうものを著作権で保護し、どういうものを特許で保護し、あるいは特許の中でも 100年以上続いた特許法が守ってきたようなものと、最近のようなコンピュータソフトウエアとかビジネスモデルとかというのが、一律に20年の期間を与えるというような画一的な仕組みでなくて、もっとフレキシブルに、コンピュータ業界は、ご存じのようにドッグイヤーなどと言われているわけですから、ビジネスモデル特許というものをもっと広範囲に認めるとしても、保護すべき期間をもっと短くするとか、そういう本来の特許法というものが果たすべき役割というものに立ち返った議論をしていただけるとありがたいと思います。

〔 J委員 〕 私も、4つぐらいあります。その前に、先ほどC委員が最後に指摘されたことは非常に大切だと思うので、要するに、高齢者とか女性の就業について書くときに、これは必要だから総動員するのだというニュアンスがちょっとでも出ると、それは非常に誤解を招きやすいので、やはりこれは女性とか高齢者の中で働く意思と仕事能力のある人の意思が十分に実現できるようにする、そういう環境を整えることが必要なのだ、という書きぶりにした方がいいと思います。

1つは、この中で能力開発の話が、ITのところでも出できますし、それから、労働のところでも出てくるのですが、例えば具体的に言うと、私は、教育訓練給付制度というものはそれなりに役割を果していると思いますが、先ほどの世界における知的活動拠点研究会の座長の報告のところでも申し上げたのですけれども、私は、能力開発というのは基本的には個人に対する投資なので、こういう個人の投資をもっと誘発するような仕組み、例えば、一方ではこれをコストを給付するのではなくて、もっと貸付によってきちんとしたお金がコストとして借りることができるように。一方では、その借りたお金が返済できるようなリターンがどのくらい得られるような環境があるのかということが大切で、この能力開発というのをもう少し人的資本投資というふうにとらえた書きぶりにした方がいいかなと思います。

もう一つは、公的年金制度について、今回の改正ですが、私は、今回の年金法の改正程度の制度改正はぜひ必要だったと思いますので、これは非常に高く評価しておりますが、今回の改正で大体将来制度を安定的に維持するための施策は一段落したというような印象を与えるのはまずいと思います。そういう意味で、今回程度の改正はもちろん必要ですが、これ以上のことをもうやる必要はないというふうに受け取られると、ちょっとミスリーディングかなと思いますので、その辺の書き方も検討していただいた方がいいかなと思います。

それから、少子化への対応、これは先ほどのC委員のご発言に触発されて私が申し上げたことともつながるのですが、この少子化への対応を見ますと、いかにも少子化が経済に悪影響を与えるので何とかしなければいけない、という感じになっていると思います。ここのところも、昨日、これはM委員も強調されていたところでございますが、子供をもっと産み育てたい人が産み育てられるような環境を整えていくということが大切なわけでありまして、もう産みたくないと言っている人に、経済のためにもっと産めとかいうことは、もちろんあってはならないことなわけであります。それで実際、出生率が低下している中でも、もっと子供を産みたい。要するに、理想的子供数とかいうのはそんな変わっていなくて、実際の子供の数との間にギャップがあるわけで、もっと子供をたくさん産み育てたいと思う人たちが、産み育てられるような環境を整備するというような書き方にした方がよろしいのではないかと思います。

最後に、政府の話、役割というのが出てくるのですが、この中でどこに入るのか、あるいは新しい項目を今ごろ言うと、かえって混乱するのもかもしれないので、ちょっとこの辺は私もよくわからないのですが、要するに、この議論でも規制のあり方とか、あるいは政府と民間の関係というのが議論されているわけですけれども、例えば、市場に対する政府の介入のあり方、あるいは程度という問題について、これはもちろん規制緩和委員会とか専門にやっているところがあるので、あまりここでは取り立てて議論をしないということなのかもしれませんが、市場と政府の間の関係がいかにあるべきかというようなことについて、どこかに書いてあってもいいのかなという気がします。これは昨日の研究会報告のところでも少しありましたけれども、例えば労働市場と政府の関係等につきましても、1つの考え方は、従来のような助成金というものでインセンティブを付けながら市場を一定の方向に誘導していくというやり方があるのかもしれませんけれども、むしろ、そういう直接市場の資源配分に政府が助成金だとか行政指導というような形で介入するのではなくて、労働基準であるとか、あるいは差別の禁止といったようなルールをきちっと定めて、それに対する監視あるいは強制というものを一方でやりながら、そのうちのどのような賃金体系を取るとか、あるいはどのような雇用システムを取るとかということは、基本的に労使あるいは市場に任せるというやり方もあるわけです。どちらかと言えば、これからの簡素な行政ということから言えば、政府は基本的にはルールをおさえる、その下で資源配分は市場に任せていく、といったやり方が望ましいと私は考えておりますが、そういったことも含めて、行政と市場のあり方、市場活動あるいは民間の経済活動に対する政府の関与のあり方ということについても、どこかで書いておかれてはどうかなと思います。ただ、これはちょっと大きな項目になってしまうのかもしれませんので、最後の点については、私の感想ということでもかまいません。

〔 A委員 〕 私は、今、先生方がおっしゃったのと重複するのですけれども、1つずつ申し上げます。

コーポレーションガバナンスのところ、これは私の意見も入れていただいてはいるのですが、Gさんからも連結納税制度の導入の問題が出ておりまして、経団連は、連結納税制度を早期導入をお願いしたいということはかねてから言っておりまして、私、専門分野は企業会計とか、税務とか、コーポレーションガバナンスとか、年金の問題に関連するのですけれども、企業という観点に立ちますと、今の商法と証券取引法のトライアングルは極めて問題であって、今それが見直されようとしている。つまり、商法は2年かけてこれから見直しを図ろうということになっております。そういう思想の下に一連のものが行われて、今後残されている問題をぜひ進めてほしい。それから、税の問題に関しても、今の連結決算というのが、今や単体決算から代わって主体になろうとしているわけです、証券取引法は当然です。その段階の中において税が遅れているので、連結納税制度を早くやってほしい。こういうことでございますので、そういう思想的なところに若干触れていただけば大変ありがたい。よく出てはいるのでですが、そういう点がございます。

それから、先ほどおっしゃった年金のところです。私も、J委員と全く同様な意見です。委員の方々にも年金の専門のN先生とか、M先生がおられるのですが、介護とかはスペースを書いていますが、年金のところは4年に1ぺんの再計算が行われるときに年金問題が問題になるわけです。この前の年金で終わっているわけではなくて、次の4年がきたら、また同じ問題が繰り返されることになるわけです。企業は、実は企業会計を変えまして、年金について、新聞紙上に出ていますように、40兆円から50兆円になんなんとする損失を企業は落としているわけです。どこの企業でも大体みんな特別損失とか、あるいは通常の損失の中でプロジェクト・ベネフィット・グッド オブリゲーション計算をして落としていっている。企業経営はそういう点においては大変アメリカナイズされた形のコーポレーションガバナンスになっている、立脚した、いわばボーダレスエコノミーに耐えられるような時価会計になっている。したがって、そういうような体制づくりは既に終わっているということを明確に認識しておいていただかなければいけない。残されている年金の問題というのは何かと言えば、例えば、401Kをどう進めていくかとか、これもちょっと遅れていますけれども、こういうのをやっていく。つまり、労働の自由を確保していただく。企業経営上もう時価会計に年金問題は処理をしていて、残される問題は、あと制度上の問題がありますよということをはっきりと認識していただければ大変ありがたいです。

したがいまして、年金は終わったわけではなくて、大変大きな問題が残されている。もちろん、政府のいろいろな施策も残っております。基本的には、セーフティネットと、先ほどJ先生がおっしゃいましたように、自主独立と申しますか、そこのところをきちっと整理しておいていただければ大変ありがたいです。

これは制度の関連にも関与するのですけれども、昨年の報告書は、機会の自由と申しますか、結果の平等ではなくて、機会の平等ということをうたったと思うのですが、そういう点では、先ほどのエリート主義の意見も出ていましたけれども、つまり、そういうところをちょっと明確にしていただくと、制度との関係でもありがたいです。

ほかの先生と同じような意見を申し上げましたけれども、3点、よろしくお願い申し上げます。

〔 H委員 〕 基本的にはこの報告書は非常によくまとまっていると思いますが、2、3の印象を申し上げたいと思います。

第1は、都道府県の広域化の問題が書いてございます。これは、読んだ感じでは、極めて重要な問題であり、地方行政に重大な影響を及ぼす問題だから、実証的な検討と議論が不可欠だと、非常に抑制的といいますか、非常に慎重にですが、今の実態からみますと、市町村合併が非常に重要であって緊急な問題ではないかという感じがしております。これは水の利用から始まり、住宅問題、それから交通問題、あるいは産業廃棄物だけでなしに生活関係の処理、これは東京なら東京1都ではすまないわけです。特に首都圏あるいは近畿、これは水問題を中心にして非常に重要な時期だと思っております。首都圏移転の問題は、方向として大きく言っておりますが、これに比べてこの表現がいかにも慎重、抑制的な感じがしますが、もう少し前向きにこの問題に取り組んでいくような方向にできないかということが1点でございます。

第2は、法人事業税への外形標準課税の早期の導入について、これはこういう方向を目指して、引き続き具体的検討をする必要がある。税調の報告は大体そういう方向にいっておりますし、これはこのとおりだと思いますけれども、反面、東京都では既に、大手金融機関について東京都だけの外形標準課税をもう決めたわけであります。大阪府も同じようなことをやるような話がございます。法人事業税への外形標準課税の早期の導入と言えば、こういう流れを容認しているような印象を与えますが、税調などで言っている外形標準課税の早期導入というのは、各県の利害でなしに、各県の税制あるいは国の税制と調和した形で公平にやるということが前提になっているのです。

最後は、全くの印象でございますが、中長期の財政の健全性の問題について、これはこのとおりで、日本経済が回復軌道に到達した後、財政再建の具体的プログラムを策定するというのは、このとおりだと思います。しかし、もう既にいろいろな経済指標も回復の方向に向かってきている。恐らく、1、2年、あるいは2、3年のうちには、こういうところに到達する可能性は非常に高いと思います。その段階から議論を始めたらばとても間に合わないので、今の時点で、今後どうするのかを検討し、国民的な議論をしていく。これを取るとなると、時期は非常に難しいと思いますが、いろいろ前の方にも介護問題なり、医療、年金等、社会保障制度の総点検と書かれていますけれども、これも制度の基本に税制なり財政の問題があると思います。そういう意味で、こういう議論をすること自体が、今、国会等でいいますと、議論すること自体が変だというような風潮があるようでございますが、ここは今のうちに議論すべきではないかという感じであります。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。私も私見を申し上げれば、今、H委員のおっしゃったことが全くなのでございますけれども、財政制度審議会でも常にそういうことは申し上げてきているのです。

国民年金の問題は、先ほどのお2人の意見と全く私も同じで、経済団体でもいろいろな意見を出しておりますけれども、再計算は2004年ですから、その前になってあたふたしたら、またとても間に合わないということで、この間の厚生省のご説明も、その辺は必ずしも明確でなくて、今、有識者会議というのでやったのでは間に合わないのではないかという、私も非常に危機感は持っております。

〔 B委員 〕 細かい点ですが、「少子・高齢社会における街づくり」・「歩いて暮らせる街づくり」、「少子・高齢社会にふさわしい社会資本」、これはそのとおりで大いに結構だと思うのです。ただ、もう一点、ちょっとぼけちゃうから書くのがいいのかどうかわかりませんが、一方で、少子高齢化・人口減少社会の中で、特に地方部では役割分担といいますか、医療施設にしろ、老人施設にしろ、1つの市町村それぞれがちゃんとしたものをつくるというのではなくて、道路網などは発達しているわけですから、広域的に分担するという点も1つは、実態としてあると思うのです。これはこれでいいのですけれども、そこのところも1つ、広域的な連携という点の視点もあってしかるべきではないかという点です。

〔 B委員 〕 1点だけ。地方の自立ということですけれども、これを一歩踏み込んで道州制だとか、地域主権だとか、そういうようなところまで入っていただいた方が明確になるのではないかということであります。

〔 G委員 〕 今の諸先生方の意見に触発されて、2回発言して申しわけないです。

地方自治ですけれども、2つあるのです。1つは、地方自主財源の確保ということについて、地方公共団体の首長が本当に積極的であるかどうかということについて、非常に疑いがあるわけです。むしろ、中央からお金をもらった方がいいと。自分で課税をすると、選挙がもたない、こういう感じがあるわけです。それがあるために、この間もどこかで書いてありましたけれども、北海道で談合が行われて、北海道には政府がいっぱい金を払っているのだけれども、その金は東京からきていて、北海道民はちっとも痛痒を感じない、というようなことが書いてあるわけです。そういう実情があるわけですから、地方の自主財源の確保ということ。だから、ここに「地方税の充実、確保」と書いてあるのですが、何となく中央が地方にお金を配ってやって、あるいは地方税のこういうのを認めてやってという感じがぬぐえないので、もう少し地方の自主財源の確保を、知事が逃げるのではなくて、自分で課税をしていくという姿勢をエンカレッジするようなニュアンスが何か出るとありがたいなということが1つであります。

それと全く逆方向の話なのですが、この前、議論したのですけれども、地方、特に市町村などが、市町村長が許可権を握りますと、地場の企業と地方の企業とが癒着して、そして非常にコストが高くなるという問題があるわけです。例えば、日本の住宅建築の高い理由は、水道のコストが高いわけです。それはなぜかというと、この事業者を使えと市町村長がおっしゃるから、という面があるわけです。そういうものについては、地方自治が全部いいわけではないので、そういうのは例えば厚生省さんに吸い上げるとか、それは地場の企業と権限とそう関係ないわけですから、そういう方向にするとか、そういうニュアンスもどこかに出るといいかなと思います。

以上2点、そうこだわりませんけれども、よろしくお願いします。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。いろいろなご意見が出ましたけれども、事務局の方から何かありますか。

〔 事務局 〕 たくさんご意見いただきまして、それぞれできるだけそのご意向に沿うような形での対応を考えたいと思いますが、今後また、正直に言えば各省折衝という過程を通じて、閣議報告の形にまでまとめていくという経緯がありますので、その中で、できるだけご意向を踏まえた形で修文を進めていきたいというのが、まず、原則的な私どもの気持ちでございます。

それから、個々にいただいたお話で、恐らく時間の関係で全てをカバーすることはできないと思いますけれども、少しこちらの考え等についてお話し申し上げたいと思います。

まず、G委員の方からのITの投資は、もう一回チェックいたします。私どももチェックしましたけれども、もう一回チェックをしてやります。

それから、セキュリティの話はごもっともな話もありまして、どう書けるか、書けないのか、こういうことはもちろん重要な問題として制度をネットワーク社会に合ったものにしていけということですが、具体、例示として入れられるかどうか検討はしてみます。

それから、循環型の制約のところは、「基本的考え方」で、最終処分場の制約から持続的な経済成長が困難となることも想定されるとしています。先ほどの試算は、あくまでも1つそういう想定をしたときの試算で、警鐘を鳴らすというような意味合いで出していますので、あれが本当にマイナス1.8 ということになるのかどうか、それはこれからいろいろなことで検証をしていかなければいけませんけれども、ああいうこともあり得るということで、警鐘を鳴らして、この取組みを進めていただくための材料にしていただくということで考えております。

それから、循環型社会の国際的な側面は非常に重要な問題なので、報告書の方にはその面も書くつもりございますが、こちらの部会の報告の中で、国際的な視点も重要だというぐらいの書きぶりはできると思いますけれども、今度、我々がごみとして出したものが、向こうにとってはごみではなくて資源だ、そういう問題についてどう考えるのかというのは、委員会の中でもいろいろ議論がありまして、非常に微妙な難しい問題を含んでおりますので、できれば、もう少し議論の煮詰まりを待った方がいいかと。研究会の報告書の方では、その点も書くつもりございます。

それから、外国人労働の話を先ほどいただきましたが、高齢化社会への対応として外国人を入れるという問題、もちろん、G委員のようなご発言、ご発想の方もおられるのですが、前回のこの審議会の場でもありましたように、いろいろなご意見がありまして、それはだめだという方もおられて、結局、前回の審議会では今のような形にまとまって、要するに技術的な労働はいい、ただ、ほかのものについては慎重に検討しろというレベルになっておりまして、今回も、例えば昨日ご説明いたしました人口減少下の経済に関する研究会の中でも同じような話が出て、どうしてもそれをやったらいいという方と、それはやってもいろいろなことで問題だから、それは慎重にという方がおられまして、実際にはそういう状況の中で、それは書きにくいかなということで考えております。

それから、B委員の、NPOの触れ方については少し考えてみます。それなりに触れているような気もしますけれども、ちょっと考えてみます。

C委員のプライバシーと個人情報のは、多分、C委員の言っている方が正しい。プライバシーは、ちょっと広くとらえすぎて、個人情報の方がよさそうですので、そのようにさせていただきます。

それから、最近の取組み状況で、消費者と自治体等でなく、ちゃんと分けてるべきというご指摘でございます。そのように分けて書きたいと思います。

それから、ケアのところで、ケアプランの話は中でちょっと検討させてください。

女性の男女共同参画の位置づけの話は、十分踏まえて、そこら辺は少し書きぶりに配慮したいと思います。

E委員の知的所有権のお話ですけれども、どのくらい方向づけをここで書くか、中で検討してみますが、1つ、IT革命の記述のところでビジネスモデル特許についての記述はするつもりおります。ただ、それも今、はっきり方向が出せているということではなくて、いろいろな方向、考え方で混乱していますので、ともかくそれをはっきりさせる。国際的な面も含めて、できるだけ早くはっきりさせて、リスクをなくしてくれという言い方で、ある方向を出すという形にはしておりません。

J委員のお話については、貸付のはまた考えてみます。

それから、年金等のお話は、先ほどの趣旨で少し考えてみます。

それから、政府の役割のところですけれども、IT革命のところで民主導ということで、民主導でこれからの行政のあり方としては、規制の緩和・撤廃、明確なルールの設定と事後チェック型行政への転換の徹底し、透明で公正な市場の下で、民主導でやっていくという考え方を出しています。もし、後ろでもう一回その趣旨のことを繰り返し述べるということが適当であれば、そこは工夫してみますが、一応そこに書くつもりあります、ということでございます。

A委員、納税のところで、それからG委員からもあったと思いますが、検討というのはスタンスが弱いではないかと。まさに、おっしゃるようなところもあるわけですけれども、これからまた各省とも協議をしながら、どういう表現が取れるのか、なかなか難しい面もあると思いますけれども、そこは一応、いろいろなことで各省とは相談してみたいと思います。

年金の話は、先ほどのようなことを踏まえて、少し書きぶりを変えてみたいと思います。

H委員のお話について、そこも表現ぶりを、道州制等のところ、都道府県の広域化のところは書きぶりは少し考えてみます。

外形標準課税のところも、書きぶりを少し考えてみます。

B委員、地方での役割分担で、こういうお考えは私どもも全く同感でありますが、うまく入るかどうか。

D委員からの地方自治のところで、道州制の話も前回のときに、部会等でもしていただきましたけれども、いろいろな考え方の方がおられまして、ちょっとストレートな物言いができないようなことで、前回もこのような、いろいろなステップを踏んで検討していくのだ、というような形でありましたので、そこのところも前回の経緯を踏まえながらの表現ということで、もう一度考えてみますけれども、なかなかストレートにすぱっと言い切るというのが難しいかなとは感じております。

G委員のお話で、自主財源のところは、うまく表現できるのかどうかというのはなんとも言えません。2番目の方は、市町村がだめだったら国で引き取れというのは、ちょっとどうかなという感じもいたします。もちろん、何らかの形できちんと競争が働いてコストを下げていけるようにしないといけないとは考えておりますが、だから、もう一回というのもどうかなという感じもいたしております。

〔 G委員 〕 そこで1つだけですけれども、たしか、上水道の法律を変えて、国自体が引き上げたわけではないのですけれども、国が認定した人がいればいいのだ、ということにしたと思うのです。

〔 事務局 〕 調べてみます。

カバーできていないところがあったもしれませんけれども、後ほどきちんとご発言も踏まえながら、できるものはやっていきたいと思います。

〔 部会長 〕 どうもありがとうございました。予定の時間を大分オーバーいたしましたので、さらにご意見がある場合は、事務局までご連絡いただきたいと思います。

今後の予定ですけれども、今日までにいただきました皆さんのご意見を踏まえ、部会の報告書案を修正して、先ほど局長から話がありましたように、各省折衝という難物が残っているようでございますが、これはまた経済企画庁の大健闘を期待いたしまして、次回第8回6月20日の部会で最終的なとりまとめを行いたいと思っております。

それでは、本日の審議はこれまでとさせていただきます。長時間のご審議、誠にありがとうございました。20日もどうぞよろしくお願いいたします。

── 以上 ──

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)