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第1回経済審議会政策推進部会政策小委員会議事概要

1.日時

 平成12年4月18日(火) 18:00~20:00

2.場所

 経済企画庁特別会議室

3.出席者(敬称略)

 (委員)

水口 弘一 委員長、香西 泰 委員長代理、木村 陽子、清家 篤

 (有識者)

岸田 宏司、西沢 和彦 

 (経済企画庁)

堺屋長官、中名生事務次官、牛嶋総合計画局長、永谷総合計画局審議官、塚田総合計画局審議官、仁坂企画課長、藤塚計画課長、佐々木計画官 他

4.議題

・議事の公開について

・検討テーマ、スケジュールについて

・介護ビジネスの推進について

5.議事内容

 (1)議事の公開について

  会議は非公開、議事概要、議事録、配布資料は公開とすることが決定された。

 (2)検討テーマ、スケジュールについて

  事務局から政策小委員会設置の趣旨、検討テーマ及びスケジュールについて説明があった。

 (3)堺屋経済企画庁長官あいさつ

 まだ十分とは言えないが、ようやく景気回復への動きがみられるようになってきた。しかし、これからの日本がどういう方向に向かうのかというところが見えていない。日本人の次の目標、夢はどこにあるのか。そこで、重要なポイントとしてこの小委員会では以下のような問題を考えて頂きたい。①情報革命(IT)の進展により、どのくらい楽しくて便利な世の中になるのか。②循環型社会の形成は、資源を労働に置換することであり、労働生産性をかなり引上げる必要があるが、どのような取り組みが必要か。③少子高齢化社会において、高齢者の働きをどうやって活用するか。産業構造、職場組織、勤務形態がどうなるのか。また、外国人労働の問題をどう考えるか。④介護ビジネスにおいては人手が必要でありコストがかかる。介護の生産性をどう上げていくか。またその経済効果は。⑤人的資本活用の上で、教育や技能支援は大きな課題。 以上、こうした問題が合わさった世界はどのようなものなのか、全体像を捉えて頂きたい。委員の皆様には、議論をお願いし、指針を示していただきたい。


 (4)介護ビジネスの推進について

  事務局からの説明に続き、以下のような意見交換及び質疑応答があった。

  • 介護サービスの供給体制を整備する際には数値目標の必達も重要ではあるが、参入・退出の社会的コストを最小限に抑えるということも考慮する必要がある。
  • 未だにヘルパーのボランティア精神に頼っている部分があるので、産業として確立するには給与でサービスを提供できる体制を整備する必要がある。
  • 参入するためのインセンティブ、つまり、介護で利益をあげてよいということを明らかにすることが重要。
  • 参入促進の方策として、①安定的な財源を確保する。②市場規模の小さい在宅だけでなく、施設に対する参入も認めるべき。③報酬単価の見直しを3年ごとではなく、人件費ベースアップ、景気回復、労働力人口の減少を視野に入れ、もっと柔軟に行うべきである。
  • 価格決定メカニズムを利用者本位にすべき。この場合、利用者ニーズを吸い上げ、事業者の決算データの開示、公的機関によるサービスの質の評価が重要。
  • 福祉ビジネスを介護保険とその在宅介護に限定し過ぎている。まちづくりや生活雑貨といった介護保険関連市場も大きいといった位置付けのほうがよい。
  • 介護ビジネスに予防まで含めてもよいのではないか。
  • ITについても要介護状態の人がどうそれを利用していくのかという視点を入れたほうがよい。
  • 資本金が小さくても参入しやすい分野ではあるが、どういう補助金を受けられるかといった情報がほとんどなく、また地域の理解が得られないといった問題がある。
  • 介護サービスの特徴としては、①事前にサービスの良し悪しが分からない、②同一内容のサービスを再び受けることが困難、③生命に関わるサービスである、④密室で行われる、⑤対象が弱い立場の高齢者である、⑥サービスの評価に個人差がある、⑦感情面が評価される、⑧過大な期待がある、といったことが挙げられる。
  • 自己選択を可能にするために、単純に規制緩和を図るだけでなく、情報提供を行うなどの環境整備が必要。その際、情報の非対称性を解消していかなければならない。
  • 介護に限定せず、生活の障害を埋めていくサービスを今後作っていくべき。
  • 介護労働力確保のための賃金というプライスメカニズムが働くかどうかがポイント。
  • 介護保険を呼び水にしてそれ以上のより高度、高価な介護ビジネスが発展していくかという視点が必要。
  • 介護労働力の質を確保するためにプロフェッショナル・コード(職業倫理規定)を考えていく必要がある。
  • 従来、介護が家族に委ねられていたことによって失われていた人的資源は大きかった。介護ビジネスの発達(プロによる介護の専門化)によって、失われた人的資源が解放され、その生産性が増大し、また所得回復によって新たな需要喚起が期待される。
  • 介護ビジネスを興すことによってどういう日本を作り出そうとしているのか。そのためには何が必要なのかという観点が必要。
  • 仮に規模の利益があるなら、介護を専門家に任せることで、労働力の供給は増加する。
  • 当面10年の日本の労働力需給をどう見ているのか。不足なのか過剰なのか、スタンスをはじめにはっきりさせた上で、労働力に対する効果を計算すべき。
  • 老後に備えての貯蓄に対する影響がどう出るのか。
  • 中長期的に見たときに、需給調整メカニズムがどういう形で根付いていくのかというつなぎを示すことも課題。
  • 他では言われていない、ここでしか出てこない政策提言を原点に帰って考えるべき。
  • 医療や教育と比較して、介護サービスの良し悪しがフェータルなものではない。
  • 介護サービスは極めて利益の出にくい事業である。
  • 米国でもあまり良い利益をあげているところはない。日本では、報酬単価が決まっているのでそこそこ儲かる水準で落ち着く。介護保険+拡大した部分でどのような環境を整備するのかが重要。
  • NPOとPOをプロバイダーとして競争させるには、あまりにも税制上の格差がある。
  • 評価の意味としては①悪いことをしていないか監査する。②消費者が何を欲しているかを伝える。③サービスの程度を客観的に示すことで、競争を促す。という3つの意味があるであろう。
  • サービス事業者が撤退しても消費者が困らないシステムを作った上で、競争させるべき。
  • ケアマネージャーが現場に目を行き届かせるためには、ITの導入により効率化を図り、ケアマネージャーの本来機能を支援していく必要がある。
  • 市町村が評価能力を持てるような仕組みづくりが必要。
  • 介護保険が導入されたということは、家族介護のほかにもう1つ選択肢が広がったということである。
  • 介護を受けなくて済むような予防を推進する社会的システムを組み込む必要がある。
  • 介護市場への参入例として、本業の顧客を高齢者等にスライドさせたもの、固有の技術やインフラ等を活用したもの、隣接業界から来たもの等があるが、最近ではまったく関係のない分野からの参入も見られる。
  • NPOの中にはボランティア精神の強い人もいれば、お金をもらえて喜ぶ人もいるので、すべての人を同列に並べて労務管理を行うことは難しい。
  • 営利企業とNPOが同じ土俵でやっていくためには、制度的フォローが必要。
  • NPOはPOで引き受けないようなニッチの部分で残っていく。
  • NPOの中でもボランティア団体と医療法人や社会福祉法人のような団体の2種類があるが、介護保険で主力となるのは後者。
  • 介護サービスが社会的に必需財ならば、安定供給を図る意味で利潤動機から提供されるサービスに依存するべきであるが、志を持ったボランティア的NPOが補完的に存在していくことは重要。
  • 介護保険には減価償却という考えがないので価格の中にイニシャルのコストをどのように転嫁していくのか考えなければならない。
  • 制度をどう発展させていくべきか、政府は何をすべきかという提言があったほうがよい。
  • ケアマネージャーを、地域間で奪い合うようなプロフェッショナルにしていけるよう、管理の体制にもう少し工夫が必要。
  • 労働力不足の中で介護ビジネスをやっていくとしたら、外国人労働力をどうするのかという問題があり得るし、IT革命により成長するのであれば労働力が余るといった、マクロ的な背景も織り込んでほしい。
  • 本当に必要なサービスなので保険料がこれだけかかるといった、政治の説明責任が欠けているのではないか。
  • 介護保険というコアの部分は最小限にして、それをもとに介護ビジネスを育てていくという2本柱がうまく機能しないといけない。
  • つぶれた場合の地域間協力体制と競争の両方が必要である。
  • ケアマネージャーは現在、事業者に付属しているような形だが、将来的には独立した事業者になることが重要。
  • 付加保険料を徴収する代わりに、付加サービスを提供するといった地域間競争も考えられるのではないか。

以上

本議事概要は速報のため、事後修正の可能性があります。

(連絡先)経済企画庁総合計画局計画課
 宮原、中村
 電話 03-3581-1041

 
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