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第2回経済審議会政策推進部会議事概要

1.日時

 平成12年3月17日(金) 10:00~12:15

2.場所

 経済企画庁特別会議室

3.出席者(敬称略)

 (委員)

水口 弘一 部会長、香西 泰 部会長代理、安土 敏、荒木 襄、伊藤 進一郎、江口 克彦、木村 陽子、嶌 信彦、高橋 貞巳、高橋 進、田中 明彦、畠山 襄、濱田 康行、星野 進保、村田 良平、八城 政基、鷲尾 悦也

 (経済企画庁)

小池総括政務次官、中名生事務次官、坂官房長、牛嶋総合計画局長、永谷総合計画局審議官、塚田総合計画局審議官、仁坂企画課長、藤塚計画課長 他

 (ヒアリング省庁)

厚生省 真野児童家庭局長

労働省 藤井女性局長、長谷川職業安定局高齢・障害者対策部長

外務省 石川経済局審議官

通商産業省 豊田通商政策局国際経済部長、寺田通商政策局経済協力部長

4.議題

  • 関係省庁からのヒアリング(①少子化対策について、②高齢者雇用について、③世界秩序への取り組みについて)
  • 政策小委員会の設置について

5.議事内容

 (1)関係省庁からのヒアリング

  ①少子化対策について

   厚生省及び労働省からの説明に続き、以下のような質疑応答があった。


  (委員)

  • ・固定的な性別役割分業の是正や、男女間を含めた適切な人間関係形成について、教育の果たす役割が重要。
  • ・児童手当について、現在のような財政状況で単純に増加させることの是非は議論の余地がある。
  • ・児童手当や税制等の金銭給付制度は少子化防止には効果が出ておらず、整理統合すべき。海外の例からも、制度がバラバラであると、効果が現れない場合でもなかなか見直すことができない。
  • ・保育サービスについて、介護サービスのように民間ビジネスを活用するのか。
  • ・老後にこどもに面倒を見てもらうという期待を親が持てなくなったことがこどもを産まなくなった要因でないか。こうした意識面についての議論や対策が必要ではないか。
  • ・こどもを欲しがらないという意識の問題だけでなく、住宅の狭さや教育費の高さという制約も、少子化の要因でないか。
  • ・従来の雇用システムをどう評価し、どの程度見直すつもりなのか。
  • ・仕事に女性の能力を活用していくことが重要。

  (厚生省)

  • ・児童手当の少子化防止への直接的な効果については議論があるが、総合的な少子化対策の一つとして、子育てに対する経済的支援は大きな役割を果たしている。ただ、現行の児童手当制度を単純に拡充することの是非は議論すべき。
  • ・児童手当等の社会保障制度は、各制度ごとに必要に応じて構築されてきたものであるが、きめ細かい対応を求める意見と制度全体の整合性をとるべきという意見の両方があり、個別の制度の議論で制度全体の整合性をどこまでとれるかは難しい面がある。
  • ・保育サービスについては、保育所の設置主体の制限を撤廃するという規制緩和を今年度中に行う予定。
  • ・こどもを産まないという意識の問題について議論はあったが、政策としてどこまで対応できるかは難しい問題。こどもを産み、育てたい方にとっての制約要因を除去していくという環境整備が国の役割ではないか。

  (労働省)

  • ・男女共同参画の意識の醸成には、家庭の果たす役割も重要。また、家庭における男女共同参画を進めるためには、国民の自主的な取組みが必要。セクシュアルハラスメント防止対策を通じて、職場において女性を一人前の労働者と扱う、新たな人間関係が形成されると考えている。
  • ・従来の長期雇用システムは雇用安定という面で高く評価できるが、現在は労働移動が進んでおり、転職が不利にならないよう、能力開発や年金のポータビリティの確保等の施策を講じている。

  ②高齢者雇用について

   労働省からの説明に続き、以下のような質疑応答があった。


  (委員)

  • ・オランダモデル(常用雇用と臨時雇用の差別禁止措置)は、家庭でのゆとりの創出や所得の増加という効果があったと思うが、どう評価するか。
  • ・高齢者にとって、特にIT技術の活用のための職業能力開発が重要ではないか。
  • ・企業と高齢者の間では勤務条件や採算性等の面で需給のミスマッチがあるため、NPO等の非営利団体が雇用機会を創出していくべきではないか。

  (労働省)

  • ・同じ労働に対しては同じ処遇であるべきというのが原則だが、雇用の実態を踏まえて、実際には常用雇用を重視した施策が採られている。ただし、高齢者の就業ニーズは多様化しており、これに対応した雇用機会の確保、労働条件の改善が必要。
  • ・公共施設の職業訓練だけでは対応できないので、個人が民間の講座等を活用し自己啓発できるよう、教育訓練給付制度を創設している。
  • ・マクロで見れば、労働力人口は減少していく見込みであり、高齢者、特に60~64歳層の雇用機会を確保するよう、労使間で早急に対応すべき。また、65歳以上の元気な高齢者への対応も考えると、NPO、ボランティア等の強化も重要。

  ③世界秩序への取り組みについて

   外務省、通商産業省からの説明に続き、以下のような質疑応答があった。

  (委員)

  • ・世界の中での日本の存在感がなくなってきているが、今後何を戦略的な機軸にして世界に存在感を示していくのか。全体を包含するコンセプトは何か。
  • ・WTOの新ラウンドについて、労働問題を取り上げることについてアメリカと途上国が対立しているが、日本の立場はどうか。
  • ・WTO新ラウンドで、労働問題については「中核的労働基準」と明確にした方が途上国の反発も少ないのでないか。貿易と労働基準の問題を段階的に議論していくことは、日本とEUの間ではある程度合意しており、そうした方向で進めれば、米国も途上国も説得できるのではないか。
  • ・WTO新ラウンドでアンチダンピングに関する米国の姿勢は変わる見込みはあるのか。
  • ・WTOへの信頼醸成のためには、産業界やNGOのみならず、労働組合もWTOの対話先と明確に位置付けてほしい。
  • ・ボゴール宣言は、農産物問題をめぐり、これを遵守する必要はないという意見も国内にあるが、国際公約として遵守しなければならないと考えているか。農産物問題を解決し、正しい方向を打ち出すべきではないか。
  • ・ODAの供与基準の中に政治的腐敗防止を追加してはどうか。
  • ・世界秩序への取り組みでは、環境も重視すべき。
  • ・国際的な企業会計システムについて、日本の発言力が増すようバックアップして欲しい。

  (外務省)

  • ・イデオロギー対立が終焉し、総論については各国が一致している現状では、各論への対応をしっかりと積み上げていくことが、現時点で日本の採るべき方向ではないか。
  • ・ボゴール宣言は実施していかねばならないが、国内での調整も必要で、関係者の理解を得て実施していく必要がある。
  • ・政治的腐敗防止の必要性は国際的に認識されているが、国内法との整合性等も課題となっている。
  • ・京都議定書の実施等、環境問題の重要性は認識している。

  (通商産業省)

  • ・ボゴール宣言はAPEC加盟国の公約である。また、非拘束的枠組の下、日本としては率先して貿易・投資の自由化を進めていく必要がある。さらに、農産物の貿易問題について国民的コンセンサスを得ていく必要がある。
  • ・世界秩序への日本の今後の中心的な取り組みは、貿易・投資の拡大であり、WTOを中心とした多角的貿易体制の強化とともに、日・シンガポールのような二国間の自由貿易協定を推進。これにより世界経済の中に入っていくとともに、日本の構造改革を進めていくことが重要。

 (2)政策小委員会の設置について

 政策推進部会の限られたスケジュールの中で実効性のある政策提言を行うため、政策推進部会に政策小委員会を設置することが決定された。


以上

(連絡先)経済企画庁総合計画局計画課
 宮原、阿部
 電話 03-3581-1041

 
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