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人口減少下の経済に関する研究会(第3回)議事概要

1.日時:

平成12年3月15日(水)14:00~16:00

2.場所:

経済企画庁総合計画局会議室(732号室)

3.出席者

(委員)
橘木座長、井堀委員、岩田委員、小川委員、小塩委員、外谷委員、長岡委員、永瀬委員、伴委員
(事務局)
牛嶋総合計画局長、永谷審議官、塚田審議官、山崎計画官、大脇計画企画官、太田計画官、

4.議題

  • 1)人口減少のプラスとマイナス
  • 2)人口減少への対応の基本的方向

5.会議経過

事務局より「人口減少下における経済に関する研究会」の配布資料について説明が行われた後、自由討議を行った。

6 討議の概要

1)人口減少のプラスとマイナス

  • 現実では世代間の対立が存在するため、最適な人口成長率は決定しない。現在を重視するのか、将来を重視するのかでも異なってくる。
  • 末期医療の最後の2週間に生涯医療費総額の3分の2がかかるといった推計もある。
  • 実際の子育て等の費用は数と質によって決定されるためこのモデルのように費用を定数で与えるのは疑問である。子供の数が少なくなると、少ない子供の教育費等に多額のお金をかけて、将来の稼得金額が大きくなると期待されるクオリティチャイルドに育てようとする。
  • このモデルに子育てのコストのみで子育てから得られる効用が入っていないのは問題と考える。
  • 子供が一人生まれることの外部効果の推計は、子供を生んだ場合の政府からの交付金額として適当な額と見ることが出来るのか。
  • この出産の外部効果はある一つの評価基準にすぎず、この数値を交付金額ととるのは無理ではないか。
  • 途上国に資金が還流せず、先進国に流入するケースがあるのは人的資本の蓄積の度合いが違うからであり、人口減少を論ずる場合その辺りの議論も必要。
  • 在宅勤務というわけではないが、海外にいる知的労働者が他の国の企業で働くということも現在では行われており、その議論も必要。
  • せっかく出産の外部効果が出ているので、人口を内生化したモデルで少子化対策の効果が測れないものだろうか。
  • 人口減少の負の外部性を減らす方法で、人口減少下の経済を運営する方法もあると考える。例えば積立方式の年金ならば人口減少下においては賦課方式よりも効率的に経済運営できると考える。
  • 人口減少に対し、それを食い止めるといった少子化対策のような方法論と、それを受け入れ、人口減少の負の問題に対しては年金の積立方式のようなので調整していくといった方法があるがコストベネフィットを考えると同じ結果を出すには後者の方がはるかに簡単ではないか。
  • 労働力が減少するので働けというのはどうか。個々のライフスタイルの選択が可能な状況でいくのが前提。

 2)人口減少への対応の基本的方向

  • 子供を増やすのは大変だが、移民を受け入れればあっという間に解決する。
  • 国連では今、高齢化国家へどれだけの移民を送り込めば高齢化を阻止出来るかの試算を行っている。
  • 結婚して早く子供を産むのは出産しても失職の懸念のない公務員であり、民間企業で働く女性は処遇上の不利を懸念して出産に踏み切れないでいる。移民受入の前にしなければならないことはある。
  • 年金の積み立て式の話で、効率的に運用するためには海外へ投資すればよいという見方もあるが、この巨額の年金資金が海外に向かったとして、資本過剰の可能性のあるなかで本当に期待した投資収益が得られるのか。
  • 積立方式と賦課方式のどちらかで一方ではなく、組み合わせて使いポートフォリオ分析としてベストな組み合わせを考えていくのではないか。
  • 先進国で出生率が高いのは家族政策をほとんど行っていない英米であり、完全保育など対策を行ったスウェーデンは近年出生率が失速してしまっている。このことは、政府による少子化対策の限界を示していないか。
  • グローバル化の流れの中で人口減少をどう解決していくか。国境という障害を残しつづけるのは果たして、果たして良い事かという議論も必要。
  • 移民受入を持続的に行うのは困難。一方、少子化対策には即効性はないが長期的に考えると必要。
  • アメリカの出生率は高いが、貧困層の出産や婚外子が多いといった問題がある。その際十分な教育投資が行われず、教育水準等が低下するといった問題がある。
  • 日本が欧米よりも急激に高齢化したように、アジア諸国は日本以上のスピードで高齢化が進展しつつある。アジア系を念頭に移民を受け入れる考えもあるが、将来移民の取り合いといった事態も考えられる。

7 次回以降日程

第4回   4月19日(水)  10:00 ~ 12:00
第5回   5月10日(水)  10:00 ~ 12:00
開催地及び第6回研究会は今後決定する。

なお、本議事概要は、速報のため、事後修正の可能性があります。

(連絡先)
経済企画庁総合計画局計量班
鮎澤 大橋
電話 03-3581-1098

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