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第2回物流・情報通信ベストプラクティス研究会

議事録

時:平成12年2月16日(水) 15:00~17:00
所:経済企画庁長官官房特別会議室(729号室)
経済企画庁

議事次第

  1. 開会
  2. 研究会の検討の枠組について
  3. 自由討議
  4. 閉会

(資料)

  • 資料1  物流・情報通信ベストプラクティス研究会委員名簿
  • 資料2  物流・情報通信ベストプラクティス研究会の検討の枠組

委員名簿

  • 石原 和幸  日本航空株式会社 貨物事業企画部 企画マーケティング室 課長補佐
  • 石原 誠一郎 SAPジャパン株式会社 ディレクター エグゼクティブセールス
  • 井出 一仁  株式会社日経BP 日経コミュニケーション編集長
  • 岩田 彰一郎 アスクル株式会社 代表取締役社長
  • 北之口 好文 ヤマト運輸株式会社 システム改善本部 情報システム部長
  • 國領 二郎  慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 助教授
  • 花輪 順一  日本郵船株式会社 物流グループ 物流統括チーム 課長代理
  • 藤田 周三  株式会社ローソン 情報システム室 副室長
  • 前田 正明  NTT移動通信網株式会社 モバイルコンピューティングビジネス部 新ビジネス担当部長

(五十音順 敬称略)

出席者

(委員)石原和幸委員、石原誠一郎委員、井出一仁委員、岩田委員、北之口好文委員、國領二郎委員、花輪順一委員、藤田周三委員、前田正明委員
(事務局)牛嶋総合計画局長、永谷審議官、塚田審議官、藤塚計画課長、税所計画官


(事務局) これより、第2回研究会を開催します。前回欠席されました岩田委員がご出席されておりますのでご紹介させていただきます。

(委員) 岩田でございます。よろしくお願いします。

(事務局) 引き続きまして、お手元の資料を確認させていただきます。
 議事次第と座席表と、資料1の委員名簿、資料2の検討の枠組みがあります。落丁等ございましたらご指示ください。
 それでは國領座長にこれからの議事進行をお願いいたします。

(委員) 皆さんどうぞよろしくお願い申し上げます。それでは議事次第に沿って進めていただきたいと思います。
 まず事務局の方から、前回の研究会で出されましたご意見を踏まえた研究会の検討の枠組みについてご説明いただきたます。

(事務局) それでは、資料2を用いまして、検討の枠組みにつきましてご説明させていただきます。
 この資料は、前回のご意見を極力取り入れる形で取りまとめてみました。それから、検討の焦点をネットワーク取引といったことに限ってみとはどうかというご提案をさせていただいております。
 インターネットを始めといたします情報通信技術の革新、これが世界における取引形態に革命的な影響を及ぼしているという認識です。すなわち、ネットワーク取引の急速な拡大が見られるということです。ネットワーク取引は、企業活動の効率化に大きく寄与するとともに、新たな需要の開拓にもつながり、我が国企業がグローバルな競争を勝ち抜くためのこれからの必須の条件とも言えましょう。また、一方で、ネットワーク取引の拡大は新たな問題を生み出す可能性もあります。
 そこで、前回のご議論の中で、だれのためのベストプラクティスかというご指摘、ご意見がありました。事務局といたしましては、今申し上げました影の部分への配慮あるいは国策的な意味合いも込めまして、この研究会では、我が国国民全体にとっての世界最先端の事業環境とはどのようなものであるかを主題とし、また、前回のご議論の中で焦点を絞った方がよいのではないかというご意見を踏まえまして、インターネットを活用いたしましたネットワーク取引に焦点を当てて検討を進めていきたいと思っている次第でございます。
 その際、2010年では未知の要素が多過ぎてなかなか見通すことが困難だとのご議論もございましので、ネットワーク取引を取り巻きます環境条件は今後とも常に変化し続けるものであり、的確に将来を見通すことは困難であるため、このような変化し続ける環境条件のもとで、各経済主体が常に変化に適応可能な仕組みを検討していくことが必要であると整理をさせていただいております。
 また、特に販売最前線のフロントエンドにとどまりませず、調達発注や物流管理等のバックエンドにも着目して、一体的な検討を行っていきたいと思っている次第でございます。
 枠組みの一番目では、ネットワーク取引を取り巻く環境条件の変化・進展です。前回のご意見を踏まえまして、情報、カネ、ヒト、モノ、経営の流れという形で整理をしてみました。
 環境変化への適用性あるいは個々の流れ、こういったもののの迅速化、スピードが最も重要になってくる時代を迎えるのではないかと認識している次第でございます。
 まず情報の流れでは、ADSLの活用等の技術的な進展、あるいはインターネットとかモバイル、こういったものの普及といったものが見られますし、また今後とも進んでいく。
 それから、カネの流れでは、現金から電子マネーへの移行、ICカード、電子決済といったものが普及していく。
 ヒトの流れでは、移動を伴わない買い物、あるいは移動を伴わない勤務形態といったものが普及していく。
 モノの流れでは、これはITSの普及あるいはそれに対応したインフラの整備といったものが進んでいく。
 2番目に、ネットワーク取引をめぐる新たな展開では、経営の流れを整理してみます。まず情報通信面での展開では、情報通信ネットワークが超高速化、大容量化していく時代を迎える。全家庭がインターネットに接続する社会になっていくのではないか。モバイルの面でも、1人1台あるいは1車1台といった時代を迎えていくのではないかというようなことが予期されます。
 物流面の展開では、プラットホームとしての役割が大きく期待されますコンビニエンスストアの24時間型拠点化、音楽とか書籍の配信などのデジタルコンテンツ化による物流の削減、運送業者のトラック空荷情報と荷主の情報をインターネット上で引き合わせます物流電子市場が普及していくのではないか。
 新たなビジネス形態の展開では、系列主義的な垂直囲み型から、オープンな水平展開型への事業戦略の変化、無料パソコンを配布するなど電子商取引による新たなビジネスモデルの出現、見込生産から注文受注生産への比重の変化といったような新たな事業形態の展開が見られていく。
 今後の変化・進展が期待される環境条件という枠組みの中で料金問題について触れさせていだたいております。すなわち低料金、低価格体系といったものが今後順次構築されていくのではないか。
 ネットワーク取引がもたらします経済社会の姿の1番目として、豊かで活力ある経済社会が実現していく。モバイルによる音楽配信等物品の輸送を必要としないサービスの提供、容易になる情報の入手と消費者同士での情報交換の促進、それによる消費者の役割の向上。手軽に利用できるモバイル化の進展によるエネルギーロスの削減、業務のシームレス化、スピード化等による企業活動の効率化、これからの時代、音楽あるいは映画といったようなコンテンツ発信産業といったものの台頭・発展といったものが見込まれる。
 ネットワーク社会に新たに出てくる問題がございます。2番目の新たな生じる問題というところで整理させていただいております。
 まず、金融個人情報の悪用等電子商取引における新たなトラブルの発生、急速に陳腐化が進むインフラの円滑な更新、情報通信主体の若年層化・高齢化、これに伴います生活面、あるいは勤労面におけます情報活用能力の格差、環境の変化に適応できない人々の発生、一層の多頻度少量輸送による環境負荷の増加、このように整理させていただいております。
 3番目の欧米をしのぐ世界最先端のベストプラクティスということでは、ネットワーク取引におけます最適化、ここではスピード化を中心といたしました最適化の問題でございます。フロントエンドとバックエンドの結合とでございますが、事業者間の情報の共有化によりますシームレス化、ペーパーレス化、ITSの整備の促進によります物流のスピード化、安価な電子タグの開発による空港や港湾における手続のスピード化、サプライチェーン全体の中での多アイテム対応、ピークカット化、この多アイテムとか、ピークの問題などが、これからの大きな課題かと思います。固定網と移動網の円滑な統合によるスムーズ化がこれからの最適化の中で必要になってくる。
 最適なネットワーク取引を支えますインフラ等の整備ということで、情報通信と交通の融合したインフラといった意味でスマートインフラという言葉を使わせていただいておりますが、それの構築を目指していこう。モバイル等の情報通信端末、あるいはITSが世界をリードしているので、こういったものを積極的に活用していく。
 接続中継点における各種情報通信機器の高度化等による超高速化、大容量化、ITSとスマートウェイ、知能道路といったことをスマートウェイと使わせていただております。空港・港湾等のノードにおけるITSとの連携による利便性の向上がスマートインフラの構築として今後必要かと思っております。
 ソフト面のインフラでは、制度の拡充の問題であります。カード決済普及のためのネットワークサービスの信頼性向上、プライバシーの問題あるいはセキュリティの問題、ビジネスモデルの特許の確立、デファクトスタンダードの形成と民間部門への期待などがソフトインフラとして必要であると思っている次第でございます。
 以上、資料に基づきましてご説明をいたしましたけれども、ぜひ先生方の積極的なアドバイスをいただければ幸いかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(委員) 今検討の枠組みにつきましてご説明いただきました。誤認とか過不足何かアドバイス、要望等活発にご意見をいただきたいと思います。
 焦点として、検討の枠組みを検討するという話、環境条件の変化とか進展という基本認識の部分についての考え方、ネットワーク取引に焦点を絞るという提案、この辺についていろいろご意見をいただきたいので、ぜひ皆様よろしくお願い申し上げます。

(委員)事業化という視点でこの大きな変化をどのようにとらえて、それをどのように実現していくかという視点で議論させていただく。
 97年ぐらいから、20世紀のビジネスと21世紀のビジネスは変わるだろうと思ってきた。将来が見えないというお話があるが、2005年を区切りに考えている。というのは2005年までに日本の新しいビジネスの仕組みが変わってしまうだろうと考えているので。当然社内は、「ドッグイヤー」ということで非常に早いスピードで動いている。とはいえ、2002年ぐらいにはいろいろ新しく変わってしまうだろうから、むしろ、「マウスイヤー」という形で動いていくのではないか。
 事業化として考えたときに、新しいビジネスに取り組んでいくこととは、価値創造だと思う。いかにそれをお客様の満足する価値へ創造するか。新しいテクノロジーを用いて、今までなかった価値に転換することによってお客様の支持を得て事業として成長していくことが、日本にとって非常に役立つことだ。我々のミッションは、新たな価値創造である。しかも新たな価値を創造するための新しい変化がいっぱい来ている。これは大変なチャンスがあると考えている。
 その中でビジネスの創造というか、価値創造をしていくという意味で、その裏にある経営の革新だとか、リコンストラクションとか、インダストリアルプロセスデザインという産業全体のプロセスを見直してきた。従来の多段階のバリューチェーンを全部切断して、最短のバリューチェーンをつくった。インターネットビジネスに入る前に、従来ある多段階流通の仕組みを転換するというプロセスを経て、それと同時にインターネットの波が合って、現在の構成になっている。日本型の会社なり、日本型のビジネスモデルにおけるバリューチェーンの最短化が情報化の前にないと、新しい情報の変化に対してキャッチアップしていけないのではないか。日本のレガシー型、T型企業のような形のものが、どのように環境に対応し、スピードに対応していける組織、形態にしていくのかという質の改革をしないと、多分テクノロジーだけの改革では大きな世界のe革命についていけないのではないかという問題認識を持っている。

(委員) まず、国民全体にとっての世界最先端の事業環境とはどのようなものであるのか。国民全体にとってのベストプラクティスであるという説明が出てきたと思うが、国民全体に利益をもたらす世界最先端の事業環境と読み取っている。
 いただいた資料に関して確認をしたい。1番は、過去から現在までどのように変わって、今どうあるか。2番は、現在変わってきた姿もあれば、近未来このぐらいまで変わるだろうという姿とそういう問題点、3番は、最終的な最先端の事業環境の変化、近い将来の問題を踏まえて、最先端、最良のものを目指すにはどんなベース、インフラが必要か、という理解でいいのか。
 インフラの整備ということをどういうふうにやっていけばいいのか、ネットワーク取引においてどういったものを目指していけばいいのかというのも今後討議していくべきかと解釈しているが、その辺皆さんはどう考えているか。

(委員) 事務局としては、ほとんどおっしゃっている内容でよろしいのではないかと思う。国民全体というのがぼけているじゃないかというところがあるかもしれない。「事業環境」というのが、事業が行いやすいかどうか、逆に言うと、インテグレートされた形で日本において事業展開される会社に、どれくらい良いビジネス環境を提供してあげられるのかという、2つの視点があるのだろうと思う。いかがでしょうか。全体的な問題意識、整理の仕方、流れ方、考え方、結論として、こんなものは経済企画庁で考えなくてもいいんだという結論になるのも、それは議論した結果だと思います。

(事務局) こちらの方から、例えば政府の政策に関するいろいろな問題提起、あるいは政策提言を当然出せると思いますし、もしビジネスプラクティスの中で変えていく必要があれば、経済企画庁だから言うのはおかしいということはなく、もちろん言っていいわけです。今までの我々の審議会、委員会等の活動でも、例えば民民規制についていろいろな提言をしてきた経緯があります。「世界最先端の事業環境」というところに若干のぼんやりした面はありますが、それを実現するために、政府としてどういうことをすれば良いのか、それからもし民間側にまだまだ何かやることがあったり、先ほどのような新しいビジネスモデルの構築という面でまだ変革する必要があれば、提言をしていいと考えます。

(委員) 物流・情報通信ベストプラクティスだというところがポイントで、物流と情報通信とがばらばらの形ではなく、統合された物流・情報通信であるとも言っているし、「フロントエンド」と「バックエンド」とも言っているし、この辺の表現はどういうものが的確なのか。

(委員) 新しい価値を創造していく。その価値を早いスピードで、欧米に負けないスピードで立ち上げていくためには何が必要か。それには新しい企業家の人たちがどんどん生まれてきて、新しいテクノロジー、インフラを使って、国民のためになる新しいサービスをどんどん開発していくことが必要。そのスピードが遅くなっているのは、何が阻害要因になっているか。一つは、新しい株式市場でベンチャーが生まれてくると、行き過ぎの結果、バブルになって、健全な新しい産業の育成を阻害する要因になる可能性が非常に大きいと思う。本来の価値創造をしない人たちが錬金術として使ってしまう。ベンチャーの健全な育成の場はどうあるべきか、誘導していくべきなのか。そういう大きな環境づくりがまさにこの研究会の役割だと思う。
 そういう意味では、大企業がそういう商売の主役、あるいはその牽引車になっていくのか。一方で、従来から一流と言われている大企業をスピンアウトした優秀な人材が、新しい小さな会社にどんどん集まってきている。集まってくるのはなぜか。一部ではそういう大きな社会の変化を感じている人たちがいるのではないかと思う。そういう人材の流動化に対する、受け皿があって、インフラの上に乗って花が咲いてくると、国際的な競争力がついてくるでしょう。
 それを阻害するのが、成果をあげた人を引きずり下ろす日本の均一化にある。例えばストックオプションでも、課税の問題で、一部の外資が不正なことをして社員がもうけているということで、社会的におかしいという。だから、健全な資本主義社会というのはどうあるべきかということのコンセンサスも生まれていない。国民すべてに平等であるということと、そういうことをチャレンジとして成果を受けていく人と、それがまた行き過ぎるとかという、そのバランスをどう健全育成するかというのが大きなキーになると思う。

(委員) ネットワーク取引という言葉が出てきた。従来だと「電子商取引」、「EC」と言うのだろうが、あえて「ネットワーク取引」という、「商」という言葉を外しているのには意味があるのか。
 教育の問題とか、行政の情報化の問題をあえて落としてあるのは、他の場で扱うからか、それとも焦点を絞るためなのか。これは重要なことだと思う。教育の問題、リテラシーの問題が、先ほどの問題を起こしていると思う。

(事務局) まず「ネットワーク取引」は、俗に「ネット取引」と言っている。正確な定義は難しい。バックエンドも含めた電子商取引という感じです。「電子商取引」は国際機関ではバックエンドも含めた概念で使っているようです。どうしてもフロントエンドのところだけを見がちなものですから、違った言葉と思って使っただけです。
 2点目は、なるべく焦点を絞りたいという気持ちから削らせていただいているだけでございまして、先生方からやはりこういう観点も大事だということがご意見として出てくれば、当然そのように軌道修正していかないといけないと思っております。

(委員) 教育の問題、行政の情報化の問題がベースです。やはり効率が悪いのは行政です。この中に貿易の話が出ていないが、税関の問題、入管の手続の問題などをやらないと、スピードをそこで止めてしまう。規制があったり、その手続が遅れているために、せっかくのスピードを止める。これをどうするのかというのに触れないわけにはいかないと思う。それが行政の情報化という分野だと思う。焦点が絞れないということだが、重要なポイントだと思う。

(委員) 私もそれはすごく賛成です。今回の大きな最終的なテーマである欧米をしのぐ世界最先端のベストプラクティスを考えたときに、アジアの投資家も含めて世界の投資家が、新しいネットビジネスの拠点をどこに置けば一番効率が良いかと考えると思います。ベストプラクティスを世界に提供することによって、ネットビジネスだけではなく、日本自体が不動産も含めたあらゆる産業が活性化していく。新しいビジネスの拠点を日本に置くためには海外に対して何をしていくか。これは税制の問題もあると思うし、関税の問題もあるし、まさに行政の大きな役割というふうに感じます。そういう視点で見てみると、日本にどうやって世界中のベストスキームが集まるのかと、それがこの答えだと思う。

(委員) レポート全体をそういうような定義をして、ネットビジネスの拠点を日本に置いてもらうための戦略レポートにしますか。

(委員) 長官がいつもお話をしておりますが、次の21世紀のベストチェーンに日本はなれるのか、そのために日本は何をするのかということです。

(委員) 目指すはアジアのハブですか。

(委員) 情報も物流のハブです。

(委員) 通信インフラのハブと物流のハブは若干違うと思う。ネット取引などここから世界に向けて発信できるようなコンセプトが生まれたりとか、ビジネスが発生したりということはあるだろうが、果たしてその情報の流れにおけるハブと、物が集まったり動いたりという物流のハブは、一緒かどうかといえば、また別かなと思う。

(委員) 企業の本社機能をどこに置くのか、そこにふさわしい人材がどこから供給されるのかなど、ネットビジネスに適している場所はどこかとなれば、日本よりシンガポールや香港の方が良いのではないかということになってしまっている。それが日本をどんどん空洞化させる要因になっていると思う。これは税制の問題もあり、そういう企業や人材の新しい受け皿をどこかで作っていかないと、個別のハブのインフラを整備しても、これは国としては解決しないのではないかと思う。

(委員) この研究会の最初に説明いただいた趣旨では、「世界で最も効率的で魅力的な事業環境を我が国において実現するための方策」とある。では方策は何年後ぐらいを目指しているのかを考えると、やはり教育が問題で、コンピュータ教育とかあるいは英語教育とか、そういった根本のところからやらないといけないと思う。ちょっと乱暴かもしれませんが、その気になればハードは揃えられるわけです。国中にパソコンを1台ずつ支給しようと思えば支給できると思うが、ただ、それだけではやはりだめで、教育などのように長いタームで考えていかないと、高度な事業環境をつくっていけないのではないかと思う。

(委員) 私は2つあると思う。長期的に国としてどうするかということ。もうひとつは、ドッグイヤーで世界のeビジネスが動いているので、キャッチアップをしていくには、相当なスピードについていかなければいけないこと。そういう危機感がすごくあります。

(事務局) 現実にどういう情報関連の技術なり、知識なりを持った人が必要で、今はどの程度そういう人がいなくて、それをどのようにすれば、どのくらいの期間でそういう人を育てることができるのかというぐらいの具体的な提言を伴えば、それで意味のあるものになると思う。教育、リテラシーの問題は非常に重要だということはおそらくだれも否定をしない話で、それは非常に大きな柱であるが、もう少し具体性を持ったものとしてご議論いただくと、我々も世間に提言しやすい。

(委員) 学校の先生の問題。英語を話せない英語の先生が多い。だから生徒が育たない。パソコンがないのに教育しろと言っても無理です。通信料が高くて教育費では賄えないから、学校に電話は2本しかないという統計もありました。そういうインフラがないのがだめです。
 具体的な問題点はあるはずです。それをどうやって解消するかということです。総論として情報リテラシーが重要だというのではなく、細かい問題点を押さえていくということではないですか。
 60代とか50代の人たちには、職業訓練所とかで日曜日と土曜日に教育をタダで行うとか、タダで家庭にパソコンを配れば良い。古い機械はどんどん捨てられているが、そのような古い機械でも十分だ。今から3年前のパソコンでも、パソコンに触ったことのない人などに渡せばよい。子供に渡せばよい。最新鋭のパソコンを渡す必要はない。パソコンのリサイクルなどのアイデアを実現していく方がいいと思う。そういうアイデアはいっぱいあると思う。それをどうやって実現するかということです。
 国がやはり自らいろいろなことをやっていけば、否応なしに国民はついていくのではないですか。役所に行ったときに、端末が置いてあって、指導者が横について教えてあげれば、高齢者でも2回目、3回目やっているうちに自分でできるようになる。そういうところから変えていけばよい。要するに環境を情報の中にいかに溶け込ませていくかということが大事なのではないかと思う。

(委員) 教育からは外れるかもしれないが、動機づけという問題があると思う。昔は大会社に入りたいから勉強して優秀な成績を修めるということであったが、本当に大企業に入ればいいのかという疑問がある。子供たちの目標は何か。「教育」という前に、教育というのは自ら本当に勉強したいということだから、そのための動機づけというのが非常に大きな役割を果たすのではないか。文部省が教育の内容を検討すればいい。動機づけをして、その成功例を用いて啓蒙し、そういうチャンスをまたみんなに与えていく。動機づけは大事な要素だ。

(委員) 経済企画庁が、研究会で報告書をまとめるのであれば、産業界に焦点を置いて、世界における競争力を強化したいと思っている企業なり事業体が直面している現時点でのボトルネック、規制に関して何らかの形で外す方向性を出していくことだと思う。もう一つは、そういった最先端の企業が存在する国にいる国民だからこそ、受けられるような恩恵が、広く行き渡るようにすることだと思う。本格的な競争が始まると、例えば通信の世界では、全国一律でやっていたようなサービスは今後なくなると思う。儲かるところだけに投資する企業が出てきて、ある地域では安価で高速のネットワークが使えるが、ある地域では全くそういうものがない。いわゆるデジタルデバイドの地域格差が出てくると思われる。最先端を行ってくれる人たちの規制を緩和する機能と、格差が広がる際に著しい不均衡が生じないようにうまく調整する機能について提言することだと思う。

(委員) 行政の情報化が遅れていることが、実はボトルネックではないかという意見が出てきているが、具体的に言うとどのあたりがポイントになるか。

(委員) 行政に関しては、セキュリティ意識がほとんどないに等しい。そういう部分に関しての意識を政府、国から始まって全国民に広げる必要がある。例えば2003年を目指している電子政府を使って、企業が税務会計を申告するとき、政府の管理しているIDパスワードが盗まれて、政府になりすましてクラッキングされたら一般企業はどうしようもない。今回のクラッキング状況を見ていると確実に起こり得るだろうという気がする。ダイヤルアップ接続から常時接続になってしまうと、一般家庭のコンピュータも全部クラッキングの対象になる。ネットワークが広がることによるセキュリティの確保というのは極めて重要であって、それこそ本当に政府レベルで相当周知徹底をして何らかの対策をやっていただきたい。

(委員) 歯がゆい規制が随分いっぱいある。飛行機を使って、荷物を国内に早く届けたい。一番良いのは夜中飛ばすことですが、夜中飛ばせない問題がある。周辺の住民に対する騒音の問題がある。夜中飛ぶと輸送量が増強するから、早く運べる。早く運べるとお客さんが増える。商売で荷物を運ぶお客さんが増えると、その分野の値段が下がる。
 同じように新幹線でも、「こだま」は空いているから車両を半分にして、残りを貨車にすれば、時速150キロぐらいでも十分だ。頻繁に停車していても良い。貨物の積み下ろしができる。
 これはすべて、日本という国の大事なインフラではないかと思う。日本は非常に物を安く流通する国だから、日本人は結構購買力が高まり日本に物を運べばたくさん売れるとなると、相当強いハブになってきて必然的に情報が発信されるところになる。使えるものはなるべく使わせてもらいたい。道路にしても何にしても、何でも好きなように使わせてもらいたい。
 国土の中で物を動かすためのインフラでかなりいろいろな規制をなくすだけで、物流料金をかなり下げられるはずだ。それだけで物の動きというのは早くなるはずだ。また24時間止まらないことによる効果は絶大だと思う。このような話が少しずつ広がってくると、おもしろい国になるのではないかと思う。
 日本をもっとおもしろい国にするために、規制というよりも、フラットにならないのかと思う。

(委員) 重要だと思ったのは、リソースがないのではなくて、使い方の効率が非常に悪いのではないかということです。自己規制をしていて、何かすごく効率が悪くなっているのではないか。

(委員) 日本は高コストです。何で高コストになるかという話を追求していくと、効率的でないからでしょう。
 ここにはグローバルという概念が欠けている。英語の問題では、外人がどんどん日本へ入ってくれば英語を使う。日本は鎖国している。鎖国状態がいろいろな意味で、国際化に乗り遅れる一つだと思う。
 そういう国際交流とかグローバルという観点から、人の交流、人の流れと前に言ったが、それをもっと違う観点の人の流れで考えるというのも非常に重要ではないかと思う。

(委員) 情報通信インフラは、やはり電気や水道と同じだと思う。今の時代でいけば、単に電話線ではなくて、最低INSレベルが必要です。北海道にいても、九州にいてもやはりINSレベルでの通信ができるような環境をまず作っておくというのが重要です。これは民間主体だけではなしに、やはり国がそういう形で最低のインフラ環境として、民間とともに整備する。その中で、逆に各企業がそれを使っていくとかということで当然ローコスト化になる。
 地方というのは、大都市圏と違って非常に情報を欲している。マスコミ、メディアなどの情報がなかなか入ってこないという問題もある。そういう意味でインターネットがあるとかなり情報が入ってくるようになって、今まで自分のところの商圏では買えなかったものが買えてくる。それによって、やはりその地域のお客さんの生活スタイルが変わってくる。日本の国内の中での格差を生んでいるのが、インフラの遅滞というか、大都市偏重というような気がする。
 大都市圏はいろいろな種類のインフラが出てくるのは良いが、どれも中途半端な感じのネットワーク系のサービスが多いと思う。料金体系も複雑で、一体恒久的に安く使えるのはどれなのかというようなことを考えたときには悩んでしまう。
 携帯電話にしても、どこでも使えるというのがない。モバイルがどこでも使えるように、民間の方々が共同でインフラの整備をしていく働きかけをしていただくというのも大事なのではないかなと思う。

(委員) 日本は標準化ということに対して鈍い。例えば、銀行では磁気カードを出している。3億枚あるそうだが、磁気カードは危ない。クレジットカードは全部IC化され、世界に通用しないものを出してしまって、全部またやり直すということがたびたび起こっている。NHKのデジタル化の話もそうだ。技術に対する先読みができないのか、逆に過信があるのかよくわからない。突進するが、よくよく振り返ると、特異な鎖国状態で、世界には全く通用しないという話になってしまっている。今後さらにそういうことがまた起こるのか。学習効果がない国だと思う。

(委員) 確かに携帯電話ではPDCという日本の独自方式がある。世界は大体GSMという方式です。その反省を踏まえて、次世代の携帯電話ではワイドバンドCDMAという方式で日本とヨーロッパは手を結ぶ。端末が国籍を持たないようになる。例えば香港につくられた携帯電話が大量に日本に流入するとか、その逆もしかりというようなことはある。
 インフラの面で、西海岸でアメリカ人が平均的に使っているインターネットのスピードは1.5メガぐらいあって、日本はダイヤルアップだから28.8キロが平均値だろう。環境の整備ということで、そういうものをインフラとして捉える気持ちがないのかもしれない。将来のことを考えて、情報発信のハブ、ビジネスコンセプトのハブとなるために必要なインフラを整備することが環境の整備として大事なところだと思う。

(事務局) 28.8キロの速度を1.5メガの速度にするためにはどういうことをすればいいんですか。

(委員) 例えば光ファイバーの整備でしょう。ワイドバンドのインフラを整備することでしょう。アメリカ人は、音楽配信を行うためのインフラは有線ネットワークを使ってしか考えられない。日本人は何故ワイヤレスでやるのか理解出来ないらしい。我々はモデムを用いて音楽配信を行うことは考えられない。ポジショニングがお互いに違っている。インフラは、その国その国の特有の状況で育っていけば良い。要はプラットホームを利用して、ビジネスを促進する環境さえ出来れば良い。そういう整備をしていけば、半年や1年では結果が出ないかもしれないが、10年後ぐらいには有利になる結果があるかもしれない。いや、非常にビジネスのサイクルが早いので、半年後には見解が出てしまうかもしれない。

(委員) 通信関係のインフラの整備では、国による支援を余りやり過ぎない方が良い。企業間の自由な競争環境をつくり出すことに政府は意を尽くすべきである。基本的には、競争環境こそが低コストで使いやすいインフラをつくり出すという世論がある。そういう意味で、ISDNや光ファイバーの敷設やモバイル通信も競争環境で行い、政府が競争環境の整備さえやってくれさえすれば良い。今発展する産業でビジネスチャンスはあるから、必然的に企業がそこへ投資をするでしょう。

(委員) 私は余り大きな政府ということを望んでいるのではない。小さな政府であるが、環境整備やインセンティブの仕組みなどの方向性をつけてもらった方が良いと思っている。この点は少なくともここの委員の中でのコンセンサスであるべきだと思っている。国に何かしてもらたいたいとか、金を出してほしいとかのつもりではない。

(委員) 公平が悪平等になってはならない。全国津々浦々まで均一的にやる必要があるのか。公平と言っても、地方の辺地まで通信回線を整備せずに、新しい衛星などで代用することも可能。無理に公平にすることでコスト全体を非常に高くしてしまう。

(委員) 皆さんのご意見は、規制のない環境をつくろうということだと思う。これはしかも時間との競争で行うのでしょう。その昔、安土に城下町を作るために、楽市楽座制度が導入されて、地方から人々が集まって商売をした。楽市楽座制度は短期間で城下町を作るためのキーだと思う。現代では何を整備すれば良いのか。税制を含めた環境だと思う。すると、アジアから優秀な人たちが日本に来て商売をすることによって、日本の中で競争が起こるようにする。このようにして世界最強のハブをつくっていくべきだ。
 本当に日本が夢のある黄金の国、ジパングにもう一回なれるようにするべきだ。このまま長期的な計画をしていると、本当に空洞化してしまうという危機感がある。もう一度優秀な人々が集まるように環境をつくることが非常に重要だと思う。

(委員) あちこちに議論が行っているので、ここで議論の整理をして、また議論したいと思う。
 コンセンサスとして、日本にネットビジネスが集って活き活きした活動が行える場をつくりたいということがある。しかも、物流と情報のコンセプトの統合がある。そのための戦略は何なのかということでしょうか。
 それの担い手がいろいろな新しいビジネス、既存勢力ではない新しい勢力である。彼らが活躍できるような空間にし、そのために経営資源がいろいろな形で動員できる環境にしないといけない。そのためには資本市場がバブルをあおるような形ではなくて、健全な形での資本市場にすることが重要になってくる。リコンストラクションも柔軟に行われ、経営資源の再結成も柔軟に行っていく環境でないといけない。
 ここから先が意見の分かれるところのような気がする。インフラ自身の整備を公は規制緩和だけを行い、民間が主導で行うべきだという、多少矛盾しているようだが、片側では競争、もう片側で、不平等が起きないようにという考え方がある。
 サービスというのはどんどん全国化している。沖縄以外全国化している企業があり、むしろそういう企業が実は強いのではないかと観察している。つまり大都市圏だけに集中したサービスというよりは、ビジネスのロジックで全国化した方がいいという論理が働いている。
 焦点は2つある。一つはビジネスの主導でそういうようなサービスを提供されるのかされないのかということ。もう一つは我々が目標としている新しいビジネス、いろいろなネットビジネスが日本で栄えるような環境をつくるためには、日本のどこかにテレポートのような拠点、それは狭い特区的なところに環境の良い拠点を置いていく方が良いのか、それとも全国的な底上げをして、均一にどこにいても安定した水準のサービスが受けられるという状態にした方が良いのかということだ。大きな議論の分かれるところだと思う。この2つが絡まってくるような気がする。
 それから、高コスト構造がリソースのむだ遣いに起因しているのではないか。リソースはかなりあるから、その活用法が大事だという視点と、もう一回全部つくり直さなければだめだという視点がある。短期的にすぐやることと、それこそ2010年に向けてやることというような二段構えでも良いのかもしれない。その中で、外国人のタレントをどのようにして呼びこむかという課題や、インフラ使用の24時間化のように、反対を受けてしまうが、効率に影響している課題についてどのように考えるか。
 最後にグローバルな標準化の戦略についての課題がある。
 一連のインフラ整備が、ビジネスの論理でどんどん推進すべきか、公の関与があるべきか、ビジネス主導だと、本当にそんなに格差が生まれるのか。また格差は存在しても良いのか、だめなのか。このあたりからいかがでしょうか。

(委員) 公がどのくらい関与してくるかは、国の大きさ、あるいは人口と大きな関係があると思う。例えばシンガポールはうまくいっているが、すべて政府主導です。例えば、港と税関は指定のシステムを使わされる。業者としては何の選択もなしに、それに合わせざるを得ない。合わせたらばそれでうまくいく、そういう仕組みであった。
 そういったことがどうしてできるのかというと、やはりシンガポールは歴史も浅いし、小さい国であるからだと思う。同じようなことを隣の国のマレーシアでやろうとするとなかなかうまくいかないのではないか。

(委員) 日本もうまくいかないのでしょうか。

(委員) 国の大きさや人口が関係してくるのではないかと思う。その辺の規模の格差を無視して、民間優先にするのか、国を優先にするのかというのは一概には決められないのではないかと思う。では日本ではどちらが良いのか、私はまだわからない。

(委員) ビジネスの論理でやっていると格差が生じてしまうのか。

(委員) 全国に車を走らせて集配業務を行うと、荷物よりも車の数が多いところもある。そのエリアだけやっているとやはり経営として耐えられない。すぐ撤退しなければいけないということになってしまう。そのため通信ネットワークがきちんとしていないと、それが商売にならない。地方は商売上やりにくいかと思っていると、実は都心がやりにくい。現在、人が都心に集中して、なおかつ共働きになっている。自宅に人がいない。しかし、仕方が無いから他から食材を届けてもらうというニーズが結構都心にある。商売からすると格差がもちろん出ると思うが、情報をどれだけ多様化するかによって格差の出方が違うのではないかという気がしている。
 お客様との接点の部分で、どうやってお客様のニーズをくみ取るか。お客様からの注文を吸い上げるかということにかなり労力を割いている。そこの部分は一番お金がかかる。だから急に始めてもできない相談だ。
 結局自由競争だと思う。最初にやった人ではないと、利益が得られない。格差が出るのは当然だと思うが、格差が生まれることを前提に、何かのハードルを設けてしまうのはふさわしくないという気がする。

(委員) そうだとすると、ビジネスの論理による格差の心配をする必要もないのでしょうか。

(委員) インフラ事業に携わっている人たちの中に不平等があってはいけないと思う。競争や不平等だからという理由で、規制などに守られて勝っている不平等はよくないと思う。

(委員) 1万円で北海道のあるところに荷物を一個送るのと、500円で隣に荷物を送るのと、格差があるのが当然である思う。その格差が余り大き過ぎるといけないという指摘があるが、大きいのは当たり前ではないか。自ら荷物を持っていくことを考えれば安い。そういう論理で通すべきで、全国均一にすることはおかしいと私は思っている。

(委員) 東京の道路事情が非常に悪い。例えば外環がつながっていない。外環がつながることと、都心の排気ガスの問題は非常に関連性がある。わざわざ都心を通らなければいけないのか。そもそも都心を通らない道路ができていない。スピードを落とすような障害物を取り除けていない。東京の住民は便利そうに見えるが、高コストのものを常に買わなければいけない。地方の道路はすいているし、景色はいいし、物価も安いということで、どちらが良いのか。

(委員) 騒音の問題とかあって、難しいと思う。ただ、移転のために高く補償することもある。

(委員) カバレッジは重要な要素だと思う。確かにプライシングは別の問題だろう。ビジネスの論理の中には、エリア競争も存在する。
 一つのプラットホームとして成立するためには、再配分的なことも必要である。ただしプライシングは別の問題だと思う。

(委員) 通信ネットワークはエリア競争の論理だと思う。格差は最初出るが、次第に地方にも広げていく。通信ネットワークは、全国カバーしているということが非常にビジネス的にも顧客メリットが見えやすい。競争の観点からみると、全国カバーの方向に行くのは間違いないと思う。エリアごとに整備される時期の時間差は出るだろう。懸念しているのはそれだけです。

(委員) こうやって議論していくと、この業界にはビジネス論理によってカバレッジが働くので、基本的にプライベートイニシアチブで良いという考え方で良いのでしょうか。

(委員) 通信に関してはそうだと思う。ただ道路インフラに関しては、国という存在が大きい気がする。

(委員) 私は3軸あると思う。国には、都市の機能とか、農村の機能とか、森の機能とかの機能がある。その中で都市の機能とは何かというと、経済主体が集まる機能だ。そこは24時間活動している。ナショナルトラストのようなことを行うなど、国土を守ったり、自然を守ったりすることも、また違う価値観で大事な軸です。しかし我々が稼がないと、これからの日本はなくなってしまうということが前提にあると思う。稼ぐためには、経済特区をつくり、ネットワークのインフラを含めたアジアのハブになることが必要だ。
 価値観の多様化の中で幾つかの軸を持つこと、それが豊かな日本だと思う。みんな平等だと言って、同じ基準でやってしまうとわけがわからなくなってしまう。価値観の多様化がさらに進むと道州制のように、エリアの特性があっても良いではないか。エリアの特性をどう起こすかということで、その前提としては「稼がないと国は滅びる」ということにあると思う。

(委員) そうするとみんなが持つべきものと、集中投資して、拠点的に楽市楽座開放区みたいなものとの組み合わせということですか。

(委員) その方が効率的だ。

(委員) 開放区にはさまざまなリソースが入る。制度だけ変えれば良い。

(委員) 情報化や高速のインフラが安価に世界とつながるという接続できる環境が整い、しかも税制や外国の就労などの制度が整えば、日本はおもろしろい国になるかもしれない。

(委員) 3軸のなかでもう一つは、軽井沢に家を買って、そこでネットで商売している優雅な人がいる。両方満たすようなこともモバイルの中ではできてくると思う。そうすればいろいろな価値観は持てると思う。

(委員) 多様性ということが出てきたところであえて反対のことを言うと、シンガポールは標準化を国が主導でやっている。事業者としてうらやましい部分もあると思うが。

(委員) 商売をしている方から見るとすごくうらやましい。ただ、一般国民からすると嫌だろうなという感じがする。

(委員) 競争の軸と標準化の軸をどのように考えるかということと、グローバルという視点での戦略をどう考えるかについてはいかがですか。

(事務局) 標準化にはいろいろなものがあると思う。国がある程度主導しながらやる方法と、デファクトに任せて結果として標準化が実現される方法と、種分けができれば議論がしやすいと思う。今までいろいろな経緯がある中で、標準化が進まないというものがあると思う。そういうものは何らかの形で調整役として公が出ていくのが良いでしょう。技術進展の変化が激しい中で標準化に固執すると、これまでの失敗を繰り返していく。何かそういうものが種分けをして議論がされるとわかりやすいという気がする。

(委員) グローバルスタンダードというのはアメリカンスタンダードではないかとよく言われる。それはアメリカの経済力や技術が進んでいるからでしょう。でも、使っている技術は日本のものです。考えるのはアメリカ人で、スタンダードの言及するのはヨーロッパ人で、一生懸命作るのは日本人で、最終商品を作るのは台湾人だという話がある。モノは東南アジアで作る。そういう種分けがあるとすれば、日本の役割は何なのかということです。

(委員) 先ほどの問題提起に多少答えると、標準化の目的は何かということです。この研究会でテーマを余り広げ過ぎても手に負えない。物流のシステムから行政システムにある処理を依頼すると遅滞無く早く処理する仕組みを考えると、連動させるのは簡単だが、つながるかどうかは標準化や規格をどのようにみんなで形成できるかにかなり依存している。そのときにどのようなものがいいのか。

(委員) インターネットを活用したネットワーク取引では、インターネットのIPプロトコルに対応するインターフェースをすべてのものに持たせれば良いと思う。
 インターネット以外の通信インフラとして出てくるITSは、インターネットのインターフェースを持たせることが大事だと思う。それさえあれば、あとは当然ビジネスの種になるので皆さんが活動できると思う。

(委員) 経済行為の原則はローコストだ。いかにコストを安くして世界で戦えるようになるか。使用するインフラが最もローコストで戦えるインフラなのか。いろいろな仕様であったり、バラバラであると効率が悪いわけです。その効率化の整備方法が、デファクトスタンダードか、あるフレームによる標準化かということでしょう。経済特区であれば、いろいろなルールを守って効率が上がるというような方法もあると思う。だから、ケインズの経済性が求められると思う。

(委員) インターフェイスをデファクトで決めるか、あるフレームによる標準化かは、競争の中から出てくると思っている。フロントエンドのインフラとバックエンドのインフラ両方の情報を持っている競争力のある会社に合わせて、周りの会社がインターフェイスを合わせている。そうした競争の中でローコストを実現している。
 競争した結果、なぜ欧米に負けるのか、理由を追求していくと、例えば税関手続のあり方において日本の税関はスピードが劣っていることから、ここを変えないといけないということになる。こういうところは当然公主導でも良いが、民間からも公に改善提案を行うことによって、ベストプラクティスを実現していく方法もあると思う。

(委員) 本当にそうだと思う。これからの民間企業は、次の時代に合った組織に変わって、デモンストレーションを起こして、無駄を排除していく。そういう努力をした人たちしか競争で残っていかない。ビジネスモデル間の競争からわかるとおり、旧態依然とした構造を持ったところは大企業といえども淘汰されていくと思う。
 同様に国というビジネスモデル自体も競争になっている。日本といえども旧態依然とした構造をしていれば国際競争力が落ちるのは明白である。

(委員) 資源が結構あるのにむだ遣いしている面が非常にある。それらのボトルネックを取り払うことで今の持てるリソース及び海外からのリソースを導入が可能になる。すると、かなり短期的な一連の方策も打てると思う。
 いろいろな問題、たとえば騒音問題などを置いて考えて良いとしたら、どの辺が最大のボトルネックになっているかを皆さんにリストアップしていただいて、それをどうやったらクリアできるのかを検討してみれば、できないのも当然あるだろうが、何か浮かび上がってくるものがあるように思う。
 とにかく新しい担い手にどうやって、この場所に、この国に立地してもらえるのかという視点で全体をまとめると非常にクリアにまとまると思う。
 皆さんお忙しいと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

(本議事録の問い合わせ先)
経済企画庁 総合計画局 社会資本班
電話:03-3581-0764

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